世の中には､本当に愛する人と共に生きている人って

どれくらい居るんだろう・・。

この作品は、自分の幼さのせいで、

別れた恋人を

50年思い続けた女性が叶える超スィートなラブストーリー。

その恋を目の当たりにすることで

もうすぐ結婚を控えた、若い女性が

自分の愛について考えるようになる・・という伏線もあり・・。

【命短し､恋せよ乙女】・・・

神戸新聞に掲載された私の映画コラムです。

どうぞ。

公式サイトです。↓

http://juliet-movie.jp/

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ジュリエットからの手紙

（2011/05/13）

５０年かけ熟成された恋

　「もしもあの時、ああしていたら…」。

恋をしたことがある人なら覚えがあるかもしれないこんな思い。

恥ずかしながらも、未熟だった自分の言動のせいで失ってしまった恋がある。

そんな苦い過去を抱えている人に、幸せな答えを与えてくれる愛の物語。

シェークスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」の舞台として知られる

イタリア・ベローナには

「ジュリエットの生家」があり、恋の悩みをつづった手紙が

世界中から年に５千通も届くという。

その一通ずつに“ジュリエットの秘書”と呼ばれるボランティアたちが

返事を書いている。

米国から旅行で訪れ、

ジュリエットの家で手伝うことになったソフィー（アマンダ・セイフライド）は、

壁の隙間から５０年前の手紙を見つける。

１５歳の英国人少女が

愛する人をあきらめた苦しい思いをつづる内容に心揺さぶられ、

ソフィーは返事を書く。

手紙を受け取ったクレア（バネッサ・レッドグレーブ）は

「あの人を探したい」とベローナへやってきて、

ソフィーと２人で初恋の人を探す旅を始める。

　まぶしい陽光と歴史ある街並み。

広大なブドウ畑の美しさ。チーズやワイン、

オリーブオイルたっぷりのパンをほおばる人々…。

旅行気分を満喫できるとともに、

バルコニーでの有名なラブシーンも再現され、

恋愛モードのスイッチを入れてくれる。

　「ジュリア」（１９７７年）で

アカデミー助演女優賞を得た

７５歳のレッドグレーブ演じるクレアのかわいらしさは、

同性としてお手本にしたいほど。

初恋の人と同姓同名の男たちも思わず口説くのだが、

全く違和感がないのは、

控えめに笑みをたたえる柔らかな表情の美しさにほかならない。

ワインのように５０年かけて熟成された恋が、

芳醇（ほうじゅん）な香りを放って奇跡を起こす物語には、

ジュリエットもほほ笑んでいるはずだ。

１時間４５分。

（2011/05/13）神戸新聞　キネマ春秋　掲載

転載了承ずみ。無断での転載、使用を禁じます。

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それいゆ。

ジュリエットからの手紙♪

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