プレビュー 2014エキサイティングシリーズ第6節 vs 日テレ・ベレーザ | Redの足跡 ~浦和レッズレディース~

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■前回の対戦
2014年9月7日(日) 18時キックオフ・味の素フィールド西が丘
日テレ・ベレーザ 0-3(前半0-3) 浦和レッズレディース


得点者 21分 岸川奈津希、23分 加藤千佳、32分 猶本 光


まだ記憶に新しいES第2節。

後味の悪い駒場での神戸との2連戦後の試合だが、選手たちは上手く気持ちを切り替えて、試合の入りからハードワークと積極的な攻撃を見せてくれた。


前後左右ともコンパクトで球離れも早く、同じく最終ラインを高く保ちつつ細かく繋ぐ意識の高いベレーザとのスリリングな中盤の攻防。

神戸戦で悔しいハンドのPKを取られた岸川が強引なシュートで先制点を奪うと、千佳のビューティフルなミドルシュート、とどめは猶本のボレーで前半の内に3得点。

後半は木龍選手を投入して得点を奪いに来るベレーザを受け止める形となったが、全員がそれぞれの役割をしっかりとこなし、押し込まれながらも嫌な予感は全く感じず。
最後は3点リードながら5バックにして無失点で試合を終わらせた。



■日テレ・ベレーザ
ES成績:2勝1分2敗の3位


ESでは湯郷と神戸に勝ち、新潟に引き分け、レッズとジェフに敗れており、単純な戦績から分析すると、中盤をコンパクトにして前線からプレスをかけてくるチームには苦戦しているという見方も出来る。
あくまでひとつの側面から見たに過ぎないが、レギュラーシリーズの戦績もおしなべてそのような傾向にあるのが面白い。


もう一つ面白いのがフォワードの起用方法。
一定のサイクルで田中選手->嶋田選手->田中選手->山口選手と数試合連続で使っては代えるということを続けてきた。
直近のジェフ戦では(逆レンタルで)戻ってきた木龍選手を先発起用したが後半頭から山口選手へ交代。
次はどう出てくるか興味深いところ。


そのジェフ戦は圧倒的にボール支配するものの、ちょっとかわいそうなPKで失点。
後半に同じくPKで同点とするも菅澤選手の豪快なシュートで突き放され、その後は連戦の疲れと台風の影響による雨でお互いに雑な展開になる。
それでも両チーム気持ちを見せて戦かったが、そのままタイムアップ。
ベレーザには痛い敗戦となった。


残り5試合、レッズレディースを勝点5差で追う状況を考えると、この直接対決での敗戦、あるいは引き分けでも現実的に優勝が苦しくなる。


加えて今シーズンの直接対決でもレッズレディースの2勝1分ということで、絶対に勝ちたいという強い気持ちで臨んでくるに違いない。



■みどころ
ベレーザとの対戦の度に似たようなことを書いている気もするが、ベレーザ戦は中盤での攻防が非常にスリリングで楽しみだ。
お互い狭いスペースの中で技術を見せ合うような展開が多く、さらに阪口選手と原選手は駆け引きも上手で、主導権を握られるといい様に揺さぶられる。


また、ここ2試合の直接対決では、大雑把には前半はレッズレディースペース、後半はベレーザペースとなっている。
前半レッズレディースの活きがいい時はプレスがはまり相手を圧倒することができるが、後半運動量が落ちてくるとベレーザの個の技術とボール運びの巧さが上回るという構図。


だからといってペース配分しろとは言わない。
前回の対戦と同じように前半一気に得点を奪い切って試合を優勢に進めたい。
猶本や千佳のショートカウンターでの一撃に期待だ。


お互いにペースを握れる時間帯があるだろうが、その中で攻めている時の守備、守っている時の攻撃への意識を大切にしたい。
ようは攻守の切り替えということだが、そこで上回れるかどうかが勝敗のカギになるに違いない。
ハナの攻守にボールへ絡む存在感に注目だ。


守備面では、振り返ると今シーズン3試合の直接対決を無失点に抑えている。
(調べたらその前無失点に抑えたのは2011年シーズンのようだ。)
もちろん前線、中盤からの守備も含めて今シーズンは全般的に失点が少ないのだが、ベレーザ戦においてはシュートを打たれながらもゴール前での粘り強いシュートブロック、平尾の素晴らしいシュートストップも目立っている。
両サイドバックがしっかりと中央へ絞り、ゴール前での球際の泥臭さと気持ちの見えるプレーを期待したい。


加えてセットプレーの守備でも、これまで阪口選手、岩清水選手を抑えている。
競り負けるケースもあるが、しっかりと体を寄せ、強いシュートを枠内に飛ばさせていないのが要因だ。
特に阪口選手は高さと強さだけでなく、マークを外す動きが巧みで決定力もあるし、ベレーザ側も徹底的に阪口選手を狙ってくる。
岸川にはもう一段高い存在感を要求したいし、GKの平尾にはキャッチングの安定感だけでなく、飛び出しの判断力も求められるだろう。


表立って取り上げられることはないが、ベレーザを4試合零封するとなれば、誇ってよい素晴らしい成績といえるだろう。


しっかりとハードワークして守り、鋭く得点を奪い切る。


これまでのベレーザ戦と同じく、スリリングな攻防を制しての勝利を期待する。



■試合に向けて
エキサイティングシリーズの対戦も後半2巡目に入る。
レギュラーシリーズは後半戦にやや失速したし、最終節で交わされたことを考えれば第15節の引き分けも大きなポイントとなった。
(結果論であり、あの1試合を切り取れば引き分けは決して悪くない結果だと思っているが。)


今回は勝ち切る。


どんな試合展開、内容であっても引き分けでOKとはしない。


ここでベレーザのリーグ戦に終止符を打ってやろうではないか。



以上。