ベルリン・フィルの次期首席指揮者 | ユニコンは、医療現場のコンシェルジュです。

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今日6月23日朝のニュースで、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の新しい首席指揮者に、ロシアのキリル・ペトレンコが同楽団の総会で選ばれた、と報じました。現在の首席指揮者サー・サイモン・ラトルに代わって、2018年シーズンから就任するとのことです。

世界最高峰のベルリン・フィルの首席指揮者は、フルトヴェングラー、カラヤン、アバドと当時のクラシック音楽界を代表する名指揮者が代々務めてきた栄誉ある地位ですから、ラトルが昨年退任を表明した時から、次は誰が選ばれるのか、大いに注目されていました。今朝のニュースの中で、ドイツやヴェネズエラの指揮者も候補に上がっていた、というくだりがありましたが、これは、クリスティアン・ティーレマンとグスターボ・ドゥダメルのことでしょう。二人とも今を時めくスター指揮者で、ベルリン・フィルにも頻繁に客演しています。

それに対し、選ばれたキリル・ペトレンコ(ロシア出身のペトレンコという指揮者がもう一人います。ロイヤル・リヴァプール・フィルの音楽監督であるヴァシリー・ペトレンコです。彼も欧州だけでなく日本でも指揮している実力者ですが、キリルと兄弟ではないそうで、姓だけだと紛らわしいので、フルネームで書きます。)は、先ほどの二人と比べ地味な存在で、ベルリン・フィルへの客演もそんなに多くないのではないかと思います。とは言っても、以前からフランクフルトやベルリン・コミッシュ・オーパーなどのドイツのオペラハウスを中心に活動しており、最近は、ケント・ナガノの後任としてバイエルン国立歌劇場の音楽監督を務めるかたわらバイロイト音楽祭で「ニーベルングの指環」チクルスを担当するなど主にワーグナーなどのドイツ・オペラで高い評価を得ている指揮者です。(音楽評論家の東条碩夫先生も以前から注目していました。)

今のベルリン・フィルは、カラヤン時代と比べるとドイツ色が希薄になったインターナショナル・スーパー・ヴィルトォーゾ集団ですから、定期演奏会のプログラムもバッハから現代音楽まで幅広い作品が並んでおり、これを任される首席指揮者も同様に多種多様なレパートリーを持っていなくてはなりません。キリル・ペトレンコが選ばれたということは、彼がそうしたベルリン・フィルの首席指揮者に必要なレパートリーの広さと高い芸術性を有しているということなのだと思います。

2018年までは、まだ時間がありますが、来年からは客演回数も増えるでしょうから、その時の曲目と演奏内容が今から楽しみです。なお、私は、キリル・ペトレンコが指揮したCDを1枚も持っていません。もちろん生で聴いたこともありません。そこで、HMVのサイトで今買えるCDを検索してみましたが、数枚しかありません。ドイツのCDサイトwww.jpc.deも検索しましたが、やはりHMVと変わりません。ベルリン・フィルを率いる指揮者にしては寂しい限りです。レコード会社には、バイエルン国立歌劇場やバイロイト音楽祭の彼のライヴを早急にパッケージ化していただきたいと思います。

今買えるCDで興味深いのは以下の作品です。


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