歌は粘りである
歌において結句がもっとも大切であるのは、ここで言う必要がない。
下句が駄目な歌を「腰折れ」という。
実は極端に言うと、上三句もしくは上四句までがたいしたことはなくとも、
結句に至って厳しく深くものを言っていると、その一首は立派になるものである。
・・・・・
歌は粘りである。執拗な持続力とがんばりが必要である。
最後まで放り出さない、見捨てない、終りを見とどける、
という気持で結句を特にがんばって歌いおさめるべきであろう。
どうしても結句がうまくつかないような場合は、
適当な表現で妥協せず、上句はそのままとっておいて、別の時に再び挑んでみる、
というくらいの粘りはぜひとも必要と思われる。
岩田正 『短歌のたのしさ』より
結句の大切さについてはいろいろな歌人が指摘しています。
結句によっては一首全体が台無しになることもあるようです。
神経を使うべき重要なポイントでしょう。
しかし、取ってつけたような結句で敬遠したくなる作品もときおり見かけます。
結句に限らず、粘ることは常に大切なことだと思います。
*********************************************