「バカとは何か」和田秀樹

この著者の「大人のための勉強法」って本を前に読んだことがあったなー。要するに受験テクニックとか、効率的な勉強のやり方についてのノウハウについて専ら書いている人なのだ。テレビにも出ているらしいから、知っている人は知っているのか?

 

 

内容はまさにタイトルの通りで「バカとはなんなのか」という問題について、精神医学や脳科学の側面から明らかにしよー、というもの。

 

 

著者曰く「治らない状態(あるいは、医学に頼らなければ治せない状態)をバカとはいわない」。すなわちいわゆる(言葉は悪いが)世間で「あいつバカだなー」いわれるような人から、「高学歴なのに社会で成功できない」なんていう人まで含めたものをいうんだそう。

 

 

そして「バカとは適切に対処すれば必ず治る」ものだというのが著者の主張。とはいえ決して「勉強して知識を増やせばいい」というだけのものでもなく。なんというか、考え方または生き方を変えることによって治っていくものだ、っていう?

 

 

要するに一つの考え方に固執して視野が狭くなっちゃたり(「憲法9条は絶対の真理!逆らうやつは全員ナチス!」みたいなね)、他人を見下しているようじゃ(どっかのサヨクみたいなね)、どんな輝かしいキャリアを持っていてもバカに陥っちゃうんだよ、ってことか。

 

自覚はないけど、この本を読んだ俺もバカが治ってるといいなあ。

 

 

 

「ささみさん@がんばらない」日日日

シャレなのか本当にそういう読み方があるのか知らないがこの著者名「日日日」と書いて「あきら」なんだそうである。

 

とにかくラノベ界隈では幾多の賞を受賞した作品らしく。実現したのかは知らないがアニメ化が計画されたこともあるらしい。ブックパスで一巻が期間限定無料だったから読んでみた。

 

でさ。予備知識ゼロで読み始めて、最初「うわぁ・・・」って思ったんだよ。「お兄ちゃん大好き!」なメンヘラ妹が主人公の、退屈なゆるふわ日常ラノベかなって。

 

でも読み進めてくと、なかなかどうして。「SFマガジン」に載ってても違和感なさそうな、日本神話をモチーフにした骨太SFファンタジーなのである(ヒロイン?の邪神三姉妹の名前「つるぎ」「かがみ」「たま」って、要するに三種の神器ってことだよね)いや、途中で投げ出さなくてよかった!

 

読み始めの「うわぁ・・・」感と中盤以降のギャップによって、意味不明の爽快感を味わうという謎な楽しみ方ができてしまった。といってもあくまでラノベの枠は守ってて。

 

 

「世界を自由に改変できる万能主人公」っってネタ、大ヒットしたアレとどっ被りだよな?と思ってたら、途中で「要するに涼●ハルヒである」なんてブッ飛んだ説明があったりして(^_^;)これ続き読んでもいいな。

 

 

 

「櫻子さんの足元には死体が埋まっている」太田紫織

ドラマ化もされた大ヒットおねショタ小説である。え、間違ってないよな。何しろワトソン役の少年の名前が「正太郎」である。絶対この著者、腐ってるだろ!知らないとは言わさんぞ!

 

骨が大好きな謎の美女・九条櫻子さんが、持ち前の変人ぶりと偏った(?)知識をフル稼働して、なぜか身の回りに集まってくる猟奇事件を解決していく、というミステリー。

 

最初「なんだよ、「BONES」のパクリじゃね?」と意地の悪いことを思ったんだけど、決して「骨」によって事件を解決するわけじゃない(今のとこ)んだよね。

 

櫻子さんは探偵でも警察関係者でもなんでもなく、正義感に燃えて、なんてことも全くなく、巻き込まれたから仕方なく真相を明らかにする、って感じ。

 

それに、事件が解決しても誰も幸せになるわけじゃない、ってラストが多いのも独特なとこかな。とにかくおねショタ好きは必携である(結局そこか!)