先日の読書セミナーでは「意志力(will power)は無限のリソースかもしれない」という科学的主張、根拠、資料を提示しました。
まとめておきます。
意志力(will power)とは、認知科学者・ノーベル経済学賞のダニエルカーネマン「ファスト&スロー」やスタンフォード大学のケリー・マクゴニガル「スタンフォードの自分を変える教室」、バウマウスター博士「WILL POWER意志力の科学」、メンタリストDaiGo「WILLPOWERダイエット」、「マシュマロテスト」「グリット」などの書籍で有名になった概念です。
意志力(willpower)の簡単な定義をいうと、「前頭葉の体力」のことを「willpower」と言いました。例えば、ダイエットでご飯を意志の力で我慢していて、夕方や深夜になると意志の力が弱くなってどか食いしてしまうのは何故だろうか?それは意志力が切れたからだ、という説明で有名となりました。
fate/goなどのゲームでいうとAP。
ポケモンでいうとカイリュウのはかいこうせんのPPが5。
ドラクエでいうとメラゾーマやギガスラッシュのMPみたいなイメージです。
意志力(willpower)とは、脳ミソのスタミナみたいなものだと考えてください。
また、昼間はすごく真面目な経営者が夜になるとキャバクラや飲み会でお金の使い方が荒くなって500万円を使ってしまうのは意志力が切れたからだ、と言う説でも有名となりました。
確かに、どか食いしてしまうことが多々ありますし、深夜に何かを食べたくなるのは分かる分かる〜と僕やOL、サラリーマン、主婦などの共感を呼びました。笑 意志力を復活させる食べ物はナッツ!と数十万人規模くらいですが、社会的なナッツブームにもなりました。
もちろん、僕自身も一時期ハマっていました。深夜には新しい脳である前頭前野の働きが弱くなって、睡眠、性欲、食欲を司る脳幹などの古い脳の活動が活発になるのは自然なので科学的にもよく分かる話だったからです。そして、ナッツなどで意志力(前頭葉の体力)を回復させられるならば安いもんじゃないか!と実践していました。
ここまで資料が揃っているならば、安全だ、本当だ、と。
しかし、論拠が甘かったのです。その後に意志力の生みの親がWILLPOWERは間違っていたと言う論文を発表し、メンタリストDaiGoさんもニコ生で上手い反論ができなかったり(でも、DaiGoさん自身は細マッチョになっていますし、本人がパーソナルトレーニングやライザップでダイエットに成功したことは事実です。ライザップで強制的に行って。)
そして、意志力に関する様々な検証が行われた結果、学者たちも「結局よくわからない」と言う結論に至り、僕自身も結論が出せずに暗礁に乗り上げていました。
また、心理学界、出版業界など大荒れでしたし、科学の世界では検証と反論が繰り返されることを再認識した事件?でした。
例えば、後述のパレオな男のブログさんと論文から引用します。
・意志力低減=プラシーボ仮説
ここでは3パターンの実験が行われてまして、
いったん参加者(87人)に食事をガマンしてもらったうえで、全員のセルフコントロール度をチェック。その後で、半分には砂糖入りのドリンクをわたし、残り半分に人工甘味料が入ったドリンクをわたして、脳の活動と意志力の変化をみる。
参加者の半分に「意志力は使うほどすり減っていく」と教えたうえで、上と同じ実験をくり返す。
基本的には1番めの実験と同じだが、ドリンクが「砂糖入り」か「人工甘味料入り」かを隠す。
みたいな感じ。要するに、この実験で何を調べたかというと、
「意志力を使うと消耗する」って説を知らない人が、意志力を使ったらどうなるか?
糖分を追加すると意志力は復活するのか?
の2点であります。ドゥエック博士は、「意志力の消耗ってプラシーボ効果なんじゃないの?」と考えたわけですね。
・意志力の消耗ってたんなる思い込み?
で、結果はドゥエック博士の読み通り。
「意志力は使うと消耗する」と思っていた人は意志力が低下し、砂糖水を飲んだら復活した
「意志力は使うと消耗する」と思っていない人は意志力に変化なし。糖分を飲もうが意志力に変化はなかった
みたいな結果だったんですね。つまり「意志力を使うと減る」ってのは、たんなる思い込みである可能性が出てきたわけですな。
このあたりは過去の実験とも呼応するとこで、2014年にも「実は糖分を摂らなくても、砂糖で口をゆすぐだけでも意志力が復帰した」なんて報告があったり、2015年には「血糖値と意志力は無関係」ってメタ分析が出てたり。
・意志力は無限のリソースかも
もちろん、これだけで「意志力の消耗は思い込みだ!」とは言えないものの、傍証にはなりましょう。とりあえず、ここでは「意志力は限りある資源だ!」って考え方が、意外とモチベーションの足かせになってるかもしんないよーってとこを押さえておけば十分です。
一部を引用しましたが、残りはこちらから。
意志力って実は使ってもすり減らないんですってよ |「意志力3.0」 #1
実は意志力って無限のリソースなのかもしれないぞ |「意志力3.0」 #2
要するに意志力とは◯◯の問題である |「意志力3.0」 #3
また、「意志力」についてはニコ生で苫米地博士に質問し、その回答もブログに載せました。
本読んでねえから言えねえわ。前頭葉というのは、前頭前野の抽象的な思考とか、そういう話ならそのとおり。彼らは俺の本を読んで真似して書いたとしか思えません。まあ、スタンフォードだからな。東海岸私たちハーバードの研究成果を応用するのが西海岸の人達だから、まあ、そんなもんかもしれませんね。カーネギーメロン、イエール的な論理でいえば。2016年9月14日(水)放送141分頃より
want toで10時間以上ギターを弾き続けられる人も見てきましたし、そう言う人達を見ていると意志力というパラダイム自体も吹き飛びます。もうちょっと抽象度をあげてもいい感じがするのです。
しかし、何よりセロトニン(幸福ホルモン)を放出させるには、前頭葉を刺激することが1番です。人間は、他の生物とは違い、前頭葉の活性からもセロトニンを放出させることができます。脳内には複数のドーパミン(渇望ホルモン、運動ホルモン)経路があり、その中でもA10と呼ばれる有名な神経束にはドーパミン受容体がありません。通常は、ドーパミンが分泌されすぎると、「これ以上の分泌は不要です」と言う分泌を抑制しようとする信号が脳内に流れるのですが、A10にはそれがありません。つまり、無制限にドーパミンが分泌されるのです。ドーパミンの量が無制限であれば、合わせて放出されるセロトニンの量も無制限です。と言うことは、「最高に幸せな状態」を感じるには、前頭葉からセロトニンを放出すればいいだけです。幻想と覚醒p179より。
で、ドーパミンの検出方法や意識状態の作り方などはまた後日に譲りますが、上記資料や論拠から今のところの僕の結論(主張)はシンプルです。
意志力を無限にする意識状態はある。
fate/goなどのゲームでいうとAPが無限。
ポケモンでいうとカイリュウのはかいこうせんのPP5が無限。
ドラクエでいうとMPが無限でギガスラッシュとメラゾーマを打ち放題みたいなイメージです。
砂糖水の例のように前頭葉の体力である意志力(willpower)はプラセボでありただの思い込みであるととりあえずどこかに置いておいて、モーツアルトの田園などを聴いてドーパミンを出したり、大周天ができていればA10神経にドーパミンは無限に流れて、前頭葉は動き続ける感覚があります。数学や音楽などの抽象思考でもいい。個人的な体感的にもドーパミンが出ると全く疲れないし、意志力は無限って感覚です。夜でも元気。
もちろん、気功やコーチング、密教の奥義にそれは隠されていると僕は考えていますし、多少の修行というか、鍛錬というか、訓練は必要です!
7月4日(火)コーチングセミナーやスクールではさらに踏み込んでいきます!
【参考書籍】
幻想と覚醒/コグニティブリサーチラボ株式会社

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WILLPOWER 意志力の科学/インターシフト

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スタンフォードの自分を変える教室 (だいわ文庫)/大和書房

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● 中田真広のブログ〜2020年への情報場の進化〜
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