【大相撲秋場所】
豪栄道、全勝で初優勝に花添える かど番で初、九州で綱とり挑戦

【大相撲】平成28年大相撲九月場所(秋場所)千秋楽 琴奨菊を寄り切った豪栄道=両国国技館(荒木孝雄撮影)
 大相撲秋場所千秋楽は25日、東京都墨田区の両国国技館で行われ、東大関豪栄道(30)=本名沢井豪太郎、大阪府出身、境川部屋=が大関琴奨菊に勝ち、14日目に決めた初優勝を全勝で成し遂げた。現行のかど番制度となった1969年名古屋場所以降、かど番大関の全勝制覇は初めて。初優勝を15戦全勝で果たすのは94年名古屋場所の武蔵丸以来、22年ぶり。入場券完売の「満員札止め」が全15日間続いた今場所を盛り上げ、九州場所(11月13日初日・福岡国際センター)では初の綱とりに挑む。

【大相撲】
全勝優勝の豪栄道「何か不思議な気分」「大満足です」

盃を飲む豪栄道 左は境川親方=25日午後、東京都足立区・境川部屋(納冨康撮影)
 いつもは横綱が陣取る東支度部屋の一番奥に、勝負を終えた豪栄道がどかっと腰を下ろす。地位に関わらず、千秋楽は優勝力士がまげを直してもらう“指定席”だ。初めての座り心地は「何か不思議な気分ですよ」一度も負けることなく初賜杯へたどり着いた。前日に優勝を決め、周囲の祝福ムードに浸り「気持ちが切れかかっていた」と本音を漏らす。それでも、国技館入りして花道へ向かうと、自然と気持ちが高ぶってきた。この1年で1勝4敗の琴奨菊を圧倒。左差しで寄られるもこらえ、もろ差しになってからが速かった。一気の攻めで寄り切った。かど番での全勝優勝は史上初。「大満足です」。乗っていけば手が付けられない地力があることを証明した。先場所は負け越しているが、横綱審議委員会の守屋秀繁委員長(千葉大名誉教授)は「全勝したことで帳消しになりそうだ」とコメント。来場所は堂々と初めての綱取りに挑む。八角理事長(元横綱北勝海)は「今場所は勢いに乗ったが、来場所が本当の力」とみる。今場所同様、安易な引きを我慢して右差しで頭をつけるしぶとい相撲にこだわれば、安定感が備わってくるだろう。横綱昇進の夢に挑む九州場所へ「正直今はそういうのは考えられない」。土俵人生最大の充実感で締めくくった今場所。まずはゆっくり心身の疲れを癒せばいい。(藤原翔)

【プロ野球】
中1-神4 岩貞が9勝目

【プロ野球中日対阪神】7回、適時打を放つ阪神・福留孝介=ナゴヤドーム(松永渉平撮影)
 阪神が4連勝。五回に上本の二塁打で3点を先制。七回には福留の適時打で1点を加えた。岩貞は適度な荒れ球で的を絞らせずに、6回2安打無失点で9勝目をマーク。中日は4連敗で19年ぶりの最下位が決まった。

【プロ野球】
日2-楽1 日本ハムがサヨナラ勝ち

八回、同点適時打を放った日本ハム・大谷翔平=札幌市・札幌ドーム=(高橋茂夫撮影)
 日本ハムがサヨナラ勝ちで球団新記録の84勝目。0-1の八回2死三塁、大谷の中前打で同点に追いつくと、延長十一回2死三塁から福山の暴投で決勝点を奪った。鍵谷が5勝目。楽天は打線が投手陣を援護できず。

【サッカー】
浦和、2年連続チャンピオンシップ出場 G大阪は引き分け

後半・チーム3点目を決め、喜ぶ浦和・高木俊幸 =埼玉スタジアム(中井誠撮影) 
 明治安田J1第2ステージ第13節は25日、埼玉スタジアムなどで9試合が行われ、首位の浦和が広島に3-0で快勝し、勝ち点を31に伸ばした。G大阪-FC東京が3-3で引き分けたため、年間順位の3位以内が確定し、2年連続のチャンピオンシップ出場を決めた。前節5位の神戸は福岡に4-1で大勝し、勝ち点26。年間順位16位の名古屋が仙台を2-1で下した。湘南は磐田と0-0で引き分け、連敗を10で止めた。