東京インタラクティブアドアワード | 福田敏也 オフィシャルブログ PEACE! Powered by Ameba

東京インタラクティブアドアワード

昨日、無事終了した
東京インタラクティブアドアワードの贈賞式。

贈賞式の講評で話したことも含め
今年のTIAAを振り返ると、、、

・モバイルってどんどん重要になってきてる
個人が持ち歩くメディアとしての携帯 。そのメディア的ユニークネスをどう考えるかがとても大切になってる。今年のTIAAには、携帯を効果的に活用した事例がたくさん登場していた。個の映像装置としての携帯。個人から個人へ情報を拡散させる装置としての携帯。PCと体験連携させることでさらに面白くなる携帯。いろんな携帯電話に対してとてもユニークなアプローチをしてた。携帯でしか体験できない広告映像というテーマは面白かった。「AXE WAKE-UP SERVICE INC.」「AXE CHOCOMAN HUNTER」「ペアムービー」「ジャンパー飛び入り!CAMPAIGN」。チェックしてみてください。

・インテグレーテッドキャンペーンでの手口の多様化
PCや携帯をうまく使いながら、他メディアとの連携が面白い仕事もいろいろあった。TVCMが流せない商品における広告コミュニケーション。検索体験とリアルイベントを結びつけるアイデア。企業内活動的演出をネットやPRで広げる手法。「Love Distance」「Googleで、できること/渋谷で空を飛ぶ」「永谷園生姜部プロジェクト」。チェックしてみてください。

・マス広告とのいい関係
TVが主役。ウェブが主役。というような偏った議論ではなく、それぞれのメディアの特徴を生かしてより効果的なコミュニケーションを生みだしていく流れが面白い。「UT LOOP! 」「ハンゲーム」。UT LOOP!のように、CM設計の概念にも刺激を与える試みが増えてくると、もっと面白くなる。

・成熟した表現のちから
いろいろな知恵や手口が生まれる中、インタラクティブな体験や表現の成熟した力の重要性も再認識させられる。「ORISAWA FONTPARK 2.0」。アイデア、デザイン、わかりやすさ、インターフェース設計、触り心地、あらゆる面で、完成度は高い。

・ユニクロさんの引き続きの積極的展開
「UNIQLO MARCH」「UT LOOP!」「UNIQLO TRY」「UNIQLO TRY #2 HEATTECH」「UNIQLO MEETS CORTEO」。今年もユニクロさんは、ネットを効果的に使った新たな試みに挑戦し続けている。個人的には、マーケティングデータを広告コンテンツ化した 「UNIQLO TRY」が好きだった。

・クリエーターのメディア視点
この数年のTIAAの上位評価作品には、クリエーター自らが表現視点だけでなくメディア視点をもってコミュニケーション設計をしたものが実は多かったのだと思う。「Nike Cosplya」もそうだった。「REC YOU」もそうだった。「UNIQLOCK」もそうだった。どうターゲットとつながっていくのか、どうターゲットを結んでいくのか、どう広げていくのか。その視点をもって新たな試みに挑戦してきたことが、結果として世界評価にもつながったのだと思う。「どこでもラストガイ」「ペアムービー」「Disney Mobile イルミデコレ キャンペーン」「MELODY ROAD」。メディアクリエイティブ視点のユニークなものがどんどん出てくるとさらに面白い。

・そして、グランプリ。
「ミクシィ年賀状」。ブランドや商品の課題にこたえていくために、僕たちは何を考えなければいけないのか。そのことについて、この仕事が示唆している意味は大きい。ターゲットにあったメディアの選定とそこでの広告体験設計。別にそれは、いわゆる広告っていうカタチをとっている必要はなく、それがサービスという提案であっても目的達成に合致していればぜんぜんいい。そもそも広告って、企業と生活者が双方にハッピーになる情報のあり方を考える仕事。ターゲットにとって価値あるサービスを開発することが、最高の広告になる。最近、海外でも語られてきているこの言葉が、日本でもいい形で実現していることがすばらしい。

という感じですね。
また、来年。活きのいい若手がどんどん登場して、さらに度肝を抜くような企画や表現でTIAAをかき混ぜてくれるといいですね。ほんとに期待しています。