ディズニー・ミュージカル「アラジン」 | トシ・カプチーノ。 オフィシャルブログ Powered by Ameba

ディズニー・ミュージカル「アラジン」




今から二十年数年前の
1994年に起こった
ブロードウェイ革命とも言える出来事。

それは、ディズニー・アニメの
ブロードウエイ初進出だー!

それまでは、どっちかつーと
大人向けの
娯楽の場だったはずのブロードウェイが
家族向けテーマパークのように、
お子ちゃま向けに変貌と遂げた
きっかけを作った記念すべきミュージカル・・・



その第一弾が「美女と野獣」(94年)



ブロードウェイ演劇界の評論家たちは

レイザー光線
野獣からプリンスへの早変わり
花火などなど

引田天功もびくりの
ハイテクを屈しした
大仕掛けの舞台作りに驚嘆!

だけどねー、
当時の保守的な演劇評論家たちは
そんな新参者に冷淡だったのさ。



かく言う私とて人の子。

やはり舞台監督さんや、

脚本家の個人の熱っーい思い入れで、採算度外視、

なりふり構わず造り上げて、

オフオフの小劇場からのし上がって来た様な

野心的な作品に比べると、

ディズニーのように、

巨大資本と人脈、

あらゆるメディアを通じて培ってきた

子供向けエンタメのノウハウを駆使すりゃ、

そこそこのもんが出来上がったって

ナンボのもんじゃ~、

みたいな厳しい視線を

持たざるを得ないってのも、

何となく解るのよ。



でもねー、そんな気難しい通人達の
冷たい見方とは裏腹に、
一般のお客さん達は、
ディズニー作品を大いに楽しみ、
チケットは爆発的な売れ行き!

「美女と野獣」は
21世紀のディズニーミュージカルの
足がかりを掴み、以後


「ライオン・キング」(97年) 
「ターザン」(06年)
「メリーポピンズ」(06年)
「リトル・マーメイド」(08年)


などたて続きにディズニークラシックアニメを舞台化。


「ターザン」と「リトル・マメード」みたいに
コケたのもあったけど、
専門家も唸らざるを得ない芸術的評価の高い
「ライオンキング」も生み出している。
もはやディズニーさんは、
ブロードウェイ界隈の一大勢力なのさ。



開幕以来、快進撃を展開しているのが「アラジン」






「アラジン」はだれもが知ってる
おとぎ話(アラジンと魔法のランプ)を
ディズニーが92年にアニメ映画化して大ヒットした、
鉄板コンテンツのミュージカル版。 




「アラジン」はやっぱ巨大エンタメマシーンの
ディズニーゆえの予定調和で
似たようなストーリーに
似たような登場人物が多いさー。



若くてハンサムなヒーロー

お転婆プリンセス

脇を固める、三枚目の仲間。


まー、これは定石通りと言えばそうなんですが、



アラジン」の場合は、
お子様向けでありながら大人も楽しめる
エンゲキの本質(リアリティ)をも兼ね備えた
佳作に仕上がっていたのですよォ~!



大人達もを唸らせる
お子様ランチの美味の秘密は
一体なんなのか?!


◎最強のクリエイティブチーム

作曲は、映画版「アラジン」の挿入歌で、
大ヒット曲の「ア・ホール・ニュー・ワールド」の
作曲家、アラン・メンケン様

作詞には『ライオン・キング』と『アイーダ』を
エルトン・ジョンと共作したティム・ライス様と
「アラジン」「美女と野獣」「リトル・マーメイド」の
ハワード・アッシュマン様

ちなみに、映画用に書かれた未発表曲も飛び出す演出は、
ミュージカル「ブック・オブ・モルモン」の演出・振付家で
ブロードウェイで不動の地位を築いたケーシー・ニコライ様。

つまりは大の大人を存分に楽しませた実績のある、
野心的な演出家って事なのだよ!

夢の競演と言うべき、
ブロードウェイの最強タッグ。
まー、雁首そろえりゃ
成功間違い無しなんて
程甘くはないけれど、
このコラボは素敵なケミストリーを
醸し出す事に成功したと言えるでしょー。


◎盤石のヴィジュアル効果

衣装、舞台装置、照明デザインは、
これまた、ディズニーランドで、
皆様充分ご存知のディズニークオリティー
めくるめくおとぎの世界を
再現することに成功しているのさー!  



◎ダンス・ダンス・ダンス、

ブロードウェイのシアターダンスからタップまで
もー、あらゆるジャンルを踊りまくる!
ダンス好きには堪らないぞー!




◎総勢35名の出演者は強者揃い

特に・・・

アラジン役、アダム・ジェイコブス

浅黒い肌に白い歯キラリ~ンの
ポリネシア系イケメン
歌,ダンスとも巧いのはもちろん、
チャーミングな笑顔にグッと来ますよ、そこの奥様!

白い歯ってイーイナー♪


ランプの魔人、ジーニー

デブで温厚な魔人キャラ
アラジンより存在感あり。!
巨体から繰り広げられる圧巻の歌唱力もいい!
本作で一番おいしい役ところかも?!



見どころはいっぱいだが、
最大の見物は、やはり


空飛ぶ魔法のじゅうたんさ!


「ワォ~、そー来たか~」と、
同行のおとうたま、おかあたまもビクーリ。

これ以上はネタバレになるので・・  
どんな演出がされているかは、各自、劇場でご覧アレ・・



誰もが知っているから
得てしてベタになりがちなアニメ映画に  
熱い息吹を吹き込んでミュージカルに
蘇らせたディズニーの手腕には脱帽  
ここ最近のディズニー作品で、
もっとも「ライオンキング」の存在を脅か存在だ。  


チケットの最高額は約160ドルと少々お高いが、
世界一の演劇都市NYブロードウエイで  
一流のキャスト陣によるミュージカルを
見れることを考えたら超お得!
日本語翻案版の前に、まずは本場でどうぞ・・・。


もしもアラジン役を日本人がヤルとしたら・・     




市川隼人様



彼の風呂場のタイル並みに白い歯ヂカラに
期待いたしましょう!  


ところで、魔人にどんな願いも
三つだけ叶えてやると言われたら・・

私だったら・・・

1、一ヶ月間限定でキムタクになる
2、ブロードウェイ主演後、トニー賞最優秀男優賞受賞
3、母とゆっくり日本秘湯めぐりの旅

ミュージカルって、
ブロードウェイって楽しいだけでなく、
ほんっとうに役に立つ
人生訓がギュっと詰まった
素晴らしいものなんですよね!



トシカプ評:★★★★


New Amsterdam Theatre
214 West 42nd Street
New York, NY 10036