校庭の楡の木陰
リルケの詩集をめくり
唇が動いている
君は今 胸の奥に
どんな悩みを抱えて
そよ風に吹かれるのか?

遠くから
気づかれず
そっと守ってあげたい
眼差しは
君を暖かくするよ
太陽

恋を語る詩人になれなくて…
言葉を飾るより
無口な僕でいる
恋を語る詩人になれなくて…
ときめきは ときめきのまま
野に咲く花であればいい

紺色のセーラー服
リボンを結び直して
微笑んで走り出した
その場所で見つけたのは
きっと答えではなくて
青春という名の道

すぐそばを
過ぎて行く
ほのかな石鹸の香り
振り向けば
君のその後ろ姿に
木漏れ日
語るだけで消えてしまいそうな…
伝えることよりも
大事なものがある
語るだけで消えてしまいそうな…
切なさは 切なさのまま
愛おしい花であればいい

恋を語る詩人になれなくて…
言葉を飾るより
無口な僕でいる
恋を語る詩人になれなくて…
ときめきは ときめきのまま
野に咲く花であればいい







手紙のこと



手紙のこと
作詞 秋元康
作曲 藤井一徳
唄 SKE48(team S)

君に手紙を書きました
何もない平凡な便箋に何枚も・・・
青いインクを選んだ理由は
青空が好きだって 君が言ってたから
でも 改まると何を書けばいいのか
何だか恥ずかしくなりますね
だから ぼんやりと君を思い浮かべながら
話しかけてみたんです
好きと(好きと)書けずに(書けずに)破り捨て
何回も何回も 遠回りしました
君のどこに惹かれたんだろう
出逢いまで遡り 考えてみました
君の笑顔や気の抜けたような顔も
微笑ましくて好きですが
そういうんじゃなく悲しそうな顔の時に
胸が締め付けられるんです
好きと(好きと)書けずに(書けずに)ペンを置いて
大勢で撮った写真 君を眺めました
「僕は、普段、手紙を書きません。
でも、急に君に手紙が書きたくなったんです。
読んで貰えますか?」
なぜ 今 僕は 君に手紙なんて
書こうとしていたのでしょう?
おそらく それは 君のことを考えるのが
一番楽しい時間だから
きっと(きっと)出さない(出さない)この手紙
何時間もまとまらない書き散らかしの恋
気持ちなんてどうやっても言い表せないよ
封筒に入れたのは 僕の独り言さ