ウラ声とオモテ声(地声)を混ぜる2 | 弓場 徹のオフィシャルブログ

ウラ声とオモテ声(地声)を混ぜる2

 ?3年間トレーニングしているが、ウラ声とオモテ声が分離した状態で混ぜられない。それに、他の方からは、?融合するのに閉鎖筋のトレーニングが有効かの確認というコメントが来ていましたので応えます。
 ?融合の技術は非常に難しく、18世紀イタリアのベルカントの時代には6年くらいの年月を要したという記述があります。融合は、プロの技術だとお考えください。まずは、ウラ声とオモテ声の変わり目で音程がとれていれば、まずはいい状態です。このメソッドでは、もっと早くできるようになっていると思います。このことを、声も聴かずに応えることは難しいことですが、非常に荒っぽい説明ですが、音階をスタッカートで歌い、同じような音質で発声できば、換声点を小さくしてきれいに音をつなげて歌える基礎ができたと考えていいと思います。非常に難しいことです。修行だという位置づけで挑んで下さい。
 ?閉鎖筋なくして歌うことは不可能です。声帯を輪状甲状筋で伸ばし、閉鎖筋群で声門を閉鎖するからほどよい声帯振動が得られるのです。輪状甲状筋は音高を決定する主働筋ですが、閉鎖筋も非常に重要です。声帯での振動は、声帯自体の長さ、重さ、引っ張り具合、それにピアノなどとは異なり、呼気圧も振動数に関連すると考えられます。実はそれ以外に、顎の動き、口の動き、表情筋の働きも間接的に音高に関連しています。ややこしいですよね。つまり、音程を合わせるには、プログラム上いろいろなエラーが出る可能性があるということです。単純に輪状甲状筋と閉鎖筋群の運動だけでは判断できないことも、厳密に言えば含まれます。このことをある程度深く理解するのには、僕も時間がかかりました。