自転車のホイールを自分で組まれる方って、結構少数派だと思います。
自分でやってみたりしないとイタリアン・JIS等考えても全く分からないし、自転車の趣味がない人は見向きもしませんよね。
実際、他のパーツの交換などに比べてホイール組みはかなり難易度が高いと思います。
マイナスドライバーとニップル回しがあれば出来るのですが、弯曲していないホイールを組むには”振れ取り台”が必要不可欠だと言えます。
でも振れ取り台って安くても1万円台。
よく使う工具なら買う気にもなりますが、頻繁にホイールを組み替えない個人にとってはちょっと考えてしまう金額です。

なら自作出来ないのか?というのが今回のテーマ。
まずは先人達の手法を勉強すべく、ひたすらググる。
金属ステーを繋ぎ合わせてホイールを支えてる台を作っている方がいたり、皆様試行錯誤を凝らしています。
でも、もっと簡単に出来るんじゃないか・・・そう考えながら自分の自転車を眺めていたところ、とっても簡単な方法を思いついてしまいました。


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ハイ。
フレーム・フロントフォークのブレーキ台座にフリーステー(長方形の額縁のようなモノ)とL字ステーとネジをつけただけです。
材料費900円w
これなら手持ちの自転車で出来ますし、もちろん取り外せば普通に乗れます。
取り付け位置を選べるフリーステーなら振れ取り機能に使うネジを上下に動かせるので、26インチ用のフォークで24インチのリムの振れ取りも可能です。


様々な試行錯誤を繰り返してる先人方はなぜこれを作れなかったのか。
恐らく、ブレーキ台座の形状が不向きだったのでしょう。

普通のMTBの大半はVブレーキ用の台座であったり、ディスク専用のフレーム・フォークならリムブレーキ用の台座が付いていない物だと思います。
トライアル用のフレーム・フォークの場合、入門車・ディスク専用車以外は殆どマグラ台座という物が付いています。
MAGURA社のHS-33という強烈な制動力を持つ油圧リムブレーキが主流なので、トライアル用のフレーム・フォークの殆どはHS-33を付けるための台座が用意されているのです。

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左側:V台座 右側:マグラ台座

V台座が片側1点でブレーキを固定するのに対しマグラ台座は片側2点で固定されるので、自作のためのステーの固定が非常にやり易いのです。

試してはいませんが、この方法はV台座のフレーム・フォークでも可能だと思います。
V台座はフレームに溶接されたネジ穴に、Vブレーキをはめるための突起のついたアダプターのようなパーツをねじ込んで構成されています。
このアダプターをモンキーレンチで外して、フレームのネジ穴にフリーステーを噛ました同径のネジを固定すれば良いのです。
2点式のマグラ台座のように完全固定ではないので、フリーステーがVブレーキの機構のように"ハ"の字にズレてしまいますが、慎重にホイールを回し、ネジに当たりそうになったらニップルを回して修正すればそこそこの精度で振れを取る事が可能です。
マグラ台座より手間が増えますが、余っているフレーム・フォークがある方は試してみる価値があると思います。

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ちなみに、マグラ台座の26インチ用フォークを使って24インチのホイールを組む場合、下側(ハブに近い側)のネジ穴がリムのサイドウォールと同じ位置に来たので、フリーステーを使う事無く直接L字ステーを装着できましたとさ。