「チンパン」 ブリージングメソッドを分かりやすく伝えるため、日々猿知恵を絞っている。
「杏子(あんこ)」 長年にわたってチンパンの問答相手をつとめる。もはや腐れ縁と諦めているようである。
「虎徹(こてつ)」 ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のペット・柴犬オス。
記事を知的でキュートなコメントで締めてくれる。
「いつも身体が重だるく、体調も運も悪いです。
どこから立て直せばいいでしょうか?
重力の囚人」
「身体が重だるいと感じるときは、間違いなく肋骨が下がっているよね」
「そのとおり。
自分の好不調を判断するには、ウエスト=肋骨と骨盤の間に手を当てて見るのが手っ取り早い。
肋骨と骨盤の隙間に、指が横幅四本分入る人は絶好調。
三本何とか入るのは普通の状態。
三本入らない時は不調。何をやっても上手く行きづらいし、体調も良くない筈」
「肋骨が下がると、その重みがモロに足にかかるから、足取りも重くなるもんね。
信じられない人は、他人から後ろから肋骨を軽く持ち上げて貰って、歩いてみるといいよ。
笑っちゃうくらい足が軽くなって、羽根が生えたように軽く歩けちゃう」
「いま、思わず『笑っちゃう』と言ったように、肋骨が上がると氣分も明るくなる。
運命は氣分の蓄積によってつくられていく。しあわせな人はフワフワと軽い」
「天使に羽根がついているのは、その暗示なのかもね。
不幸は重いもんね。
普通の人は、肋骨が落ちっぱなしで、いつも身体が重だるい状態で過ごしている。
もう麻痺しちゃって、それが当たり前だと感じているんだよ。慣れって怖いね」
「O脚も肋骨の下垂によって生じる場合が多い。
肋骨が下がると、その重みがモロに外股にかかってしまう」
「その状態で立ったり歩いたりしていれば、自然に重心が外側に逃げて行くから、O脚になるわけか。
肋骨の下垂は、体型さえ変えてしまうんだね」
「加齢に伴ってお腹が出てくるのも、肋骨下垂が大きな原因。
肋骨が落ちると、まずウエストの肉がだぶつく。
落っこちて来た肋骨と骨盤にサンドイッチされるからである」
「若者のウエストはすっきりとくびれているのに、中高年者になると、肉が着いてくるのはそのためだよね。
ポッコリお腹になるのもそのため」
「加齢と共に肋骨が下がるのは、長年の過食の結果。宿便が溜まった胃腸はその重みで下垂する。
内臓が下がると、内臓の器である肋骨も一緒に下垂する」
「だから肋骨を上げるには、酵素断食で宿便をデトックスするのが、必須って訳だね。
毎日朝食を抜いていれば=16時間酵素断食、宿便は少しずつ抜けていっちゃう」
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「体側や背中側の伸筋=姿勢保持筋が加齢で弱ってくるのも、肋骨下垂の大きな原因」
「支える筋力が弱くなるからだよね。
人間は、歳を取ってくると、お腹側の屈筋=引っ張る筋肉が強くなって、伸筋が弱くなっちゃう。
だから何もしないでいると、自然に猫背になって身長も縮んじゃう。特に肋骨が下がる程、身長も縮むよね」
「それを考えれば、ポッコリお腹解消のために腹筋運動をやるのは逆効果。
腹筋運動は屈筋を鍛える運動なので、ますます屈筋と伸筋のアンバランスが加速されて、体型が崩れる。
腹筋の強化は、腰痛予防・軽減に役立つと主張する人が居るけど、実際には余り効かない」
「だって、アスリートは毎日何百回も腹筋運動をやるけど、腰痛の人だらけだもんね。
もちろん、人に見せるためのカッコイイ筋肉や、格闘技で打たれ強いボディをつくるためには役立つけどさ。
健康法にはならないよね」
「むしろ腰の縮みを取った方が、ポッコリお腹の解消に役立つ。腰とお腹はシーソー関係。
腰が縮むとお腹が出、腰が伸びるとお腹が引っ込む」
「片足シーソーが、腰を伸ばすには役立つよね。
片足長座で片膝を立てて、両手で抱える。
腰の骨を一本ずつ床に着けていく。
オヘソの裏まで行ったら、また一本ずつ床から離して行く。
この動きの繰り返し。
腰が縮んでいる人は、どこかでゴロン!と後ろに倒れちゃうけど、
やろうとするだけで腰に効いているもんね」
「片足シーソーをやっていると、だんだん腰が伸びて立ってくる。
その結果、お腹も自然に引っ込んで来る。16時間酵素断食と併用すると早い。
腰には志室(ししつ)と言う、腎経のツボがある。
腰が立ってくると、志室が刺激されるので、志が立ちあがってくる」
「志・信念を持った人と、頑固者は違うもんね。
やたらと腹筋を鍛えると、お腹が固くなるから、頑固者になりやすいんだよね」「腹筋に限らず、隆々と盛り上がった筋肉は我の象徴。
断食でマッチョ筋肉が落ちることもあるが、それは我が消えた証拠だから、喜ばしいとも言える。
特に表面的な腹筋が強くなるほど、内部の肋骨と横隔膜が圧迫されて、動きが悪くなる。
肋骨が固まると、しなやかな動きが出来なくなるし、横隔膜の動きが悪くなると呼吸が浅くなる。
昔の侍=武芸者は腹筋はやらなかった筈」
「ブリージングストレッチには、片膝立ちの肋骨上げとか、肋骨を上げるための体操がたくさんあるよね。
でも、究極の肋骨と骨盤の引き離しは、正座での仰向け万歳。
特に身体の前側の肋骨と骨盤が引き離されちゃう。
両膝は離さず、膝も床から浮かない状態が理想」
「この体操は、食べ過ぎの人、肋骨が下がっている人、力み癖のある人にはきつい。
逆に言えば、そういう人にこそ必要な体操でもある。
足が痛ければ布団の上でやってもいい。背中に座布団や枕を当てて補助してもいい。
膝が床から浮いても構わないので、15分を目標に、氣長に続けるとよい。
時間が経過するほどに、重力の影響で、お腹の奥の筋肉が伸ばされる。
一時期注目を浴びた、インナーマッスルの腸腰筋も、刺激することが出来る。
多くの人は、腸腰筋が縮んでしまっていて、その本当の力を発揮できない」
「この体操は、梅雨時に必須の体操でもあるよね。梅雨時は食中毒になりやすい時期。
お腹が伸びると、消化力もアップするから、多少の毒素は消化できちゃう。
経絡で言うと、この体操は胃経・脾経の氣の流れを良くするもんね。やっぱり消化力」
「正座の仰向け万歳の効果は、他にもたくさんある。まず肋骨が上がるから、スタイルが良くなる。
10代から20代前半の、スッキリしたウエストを取り戻すのも夢ではない。
肋骨を上げるだけでスタイルが良くなるだけではなく、人は確実に若返る」
「若さとは高さ だもんね。肋骨が落っこちると、バストも下がるし、顔も引っ張られるから下がって来ちゃう。
バストや顔だけを何とかする人は多いけど、肋骨さえ上がれば、根っ子から改善されちゃう。
特にバストは胃と直結しているもんね。胃経がバストの真上を走っているから。
だから胃が良くなれば、バストも良くなっちゃうわけ」
「この体操で肩こりも楽なる。肩がコルのは、下垂した肋骨と胃腸の重みで、肩の筋肉が引っ張られるから」
「正座で仰向けに寝た時に、肩の筋肉に触ってみると、フニャフニャに緩んでいるもんね。
どんなに肩が凝っている人でも、例外なし」
「首の縮みやコリの解消にも役立つ。首が縮んでいるのに、ウエストは縮んでいない人はまず居ない。
首の縮みやコリは、頭痛や視力、聴力の低下、腕の痺れ、高血圧などの原因になる。
何事にも力み癖がある人は、首が固くて縮んでいる場合が多い」
「でも、首だけを何とかしようとしても限界があるんだよね。
ウエストを伸ばせば、首も緩んで伸ばしやすくなっちゃう」
「正座仰向け万歳の姿勢は、腰の前湾もつくってくれる。
立っている時も、腰が入って、軽いカーブを描いているのがニュートラルな姿勢。
腰がこういう状態だと、自然に内踝周辺に重心が落ちる。この重心が最強で身体への負担も少ない。
猫背氣味の人は、腰が縮んで萎縮している」
「要するにへっぴり腰だね。
正座仰向け万歳は、ややオーバーなくらい、腰の前湾状態をつくってくれるって訳か」
「最初は、体操でいくら内臓を上げても、日常生活の動きに戻ると、すぐまた肋骨が下がってしまう。
しかし、毎日繰り返し肋骨と内臓が上がった状態を、脳にインプットさせて行くと、だんだん落ちなくなってくる。
断食で宿便が抜けるほど、肋骨を高い位置にキープしやすくなる」
「正座仰向け万歳で、息を吸いながら両手を上げ、
息を吐きながら両手を下げることを繰り返してもいいんだよね。
背中や肋骨と連動して腕を動かす回路が出来ちゃう。そういう腕は四十肩や五十肩になりにくいもんね。
動きの中で、身体の前面もますます自然に伸ばされちゃう」
「正座仰向け万歳は、15分以上連続してやると、腰に負担がかかりすぎる。
もちろん、1日の間に、15分間の仰向け万歳を何回やってもOK。
終わった後は、仰向けのまま両膝を抱えて、バウンドして腰をほぐすとよい」
「この体操は、食後にやってもOKだもんね。
かえって消化を助けるから、積極的にやるといいよね」
「肋骨を上げた後は、雑巾がけなどで締めて固めることも大切。
締めることで、上げた肋骨をキープしやすくなる」
「雑巾がけは、両手両足で三角形をつくって、両手の間に頭を入れる体操だよね。
自分のオヘソを覗き込むイメージ。
両足の膝と踵はくっつけて、膝は曲げず、踵も床から浮かせないで、強く踏み込む。
このとき背中が出来るだけ真っ直ぐになっているのが理想。
大抵の人は、背中のどこかが丸くなっちゃうけど」
「丸まっている位置の内臓が下垂している。
お腹側から見ての下垂は、背中からは膨張になって表れる。これが陰陽」
「慣れてきたら、右足を浮かせて、左足に引っ掛けちゃう。両手片足での踏み込み。
これが楽に出来る人は、左手を浮かせて腰に巻きつけちゃう。片手片足での踏み込みだよね」
「しかし、これは逆側の手足でやっているから、まだ楽。
右手を浮かせて腰に巻きつけると、同側=左手・左足での踏み込みになる。
これが一番きつい。多くの人が、バランスを崩して左手が床に着いてしまう。
もちろん、右側の場合もやり方は同じ。
ここまで出来て、雑巾がけは完成したと言える」
「脱力は大事だけど、最低限自分の体重を支えられる筋力は必要だもんね。
でも雑巾がけは、高齢者や高血圧・糖尿病の持病を持っている人にはきついのは確か。
そういう場合は、四つんばいのエア雑巾がけで代用しちゃう。
四つんばいから左足を後ろに伸ばす。余り高く上げる必要は無くて、腰の高さで十分。
意識できる人は、ミゾオチから足がどこまでも伸びて行く意識を持つと、左足が少し長くなっちゃう。
次に右手を肩の高さで伸ばす。
この時、右の肋骨からどこまでも腕が伸びて行くイメージを持つと、肋骨が上がって左腕も伸びちゃう」
「これが逆側のエア雑巾がけ。
右手の代わりに、左手を伸ばすと、同側のエア雑巾がけになる。
右同側も同じやり方。
左右でやりやすさが違うのは、身体の歪みと知ろう」
「同側だとバランスを崩しやすいけど、ぐらつきながらも何とか安定させようとすることで、間脳が鍛えられちゃう。
間脳は脳の一番深層にある、爬虫類脳=生きる力を司る脳。間脳が目覚めると、超元氣になっちゃうもんね」
「今回取り上げた体操は、すべて基本の体操だし、今まで何度も触れてきたものばかり。
しかし、その基本を掘り下げて行くことで、確実に身体が変わっていく」
「わかったつもり が一番怖いもんね」
「基本こそが大切。分からなくなったら基本に戻ろう。
基本がしっかり出来ていてこそ、応用が花開く。
オンショウゲンアクアクソワカ~!」
(虎徹のワン!ポイントコメント)
ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のペットの虎徹です~。
写真は氣持ちよくお腹ナデナデされるボクです。
ふぐじろう先生の手が、ボクの肋骨に触れています。もちろん犬にも肋骨があるんですよ~。
動物は肋骨がよく動きますが、人間はストレスなどで肋骨を固めているので、身体の動きが固くなったり、不調が出たりします。
人間でも動きの質が高い人ほど、肋骨を柔らかく動かしています。触れるだけでも、肋骨は目覚めてくれます。
もっと肋骨に意識を持ちましょう~。
つづく