「チンパン」 ブリージングメソッドを分かりやすく伝えるため、日々猿知恵を絞っている。
「杏子(あんこ)」 長年にわたってチンパンの問答相手をつとめる。もはや腐れ縁と諦めているようである。
「虎徹(こてつ)」 ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のペット・柴犬オス。
記事を知的でキュートなコメントで締めてくれる。
「毎年、梅雨時になると、いちじるしく体調を崩します。
食欲は減退し、頭もボンヤリし、いつもだるくなります。
梅雨時の過ごし方を教えてください。
梅雨の無い国に憧れて」
「梅雨時に食欲が衰えるのは、正常な反応だよね。湿氣で身体が弱っちゃうから」
「そのとおり。
梅雨時でも相変わらず食欲旺盛なのは、健康と言うよりむしろ鈍感。
日本は四季と言いながら、北海道以外には梅雨がある。
梅雨の湿氣が、日本人の体質・氣質に大きな影響を与えている」
「日本を『水蒸氣の国』って呼ぶ人も居るくらいだもんね。
だから日本人の健康法としては、梅雨を無視したメソッドは不完全」
「大正解。
身体に余計な水分が溜まると、むくみや痛みの原因になる。
漢方ではこれを水毒(すいどく)と呼ぶ。
膝痛で悩んでいた人が、ハワイに住んでいる時は、ウソのように痛みが無くなった」
「ハワイは湿氣が少ないから、膝に溜まっていた水が、自然に抜けちゃったんだね。
水分が抜けると、痛みは楽になるし、むくみも引いちゃう。
でも、日本に戻って来たら、湿氣だらけだから、またすぐ再発しちゃった」
「アトピーも水毒。かきむしると汚い汁=水分がいっぱい出てくるのが証拠。
花粉症もくしゃみや涙がたくさん出るから水毒。
子宮筋腫も停滞した水が盛り上がってコブになる。
日本人に近視が多いのも、湿氣の影響が大きい。
こうした水毒の弊害がマックスに高まるのが梅雨時。
おそらく相談者さんは、水の体内循環が余りスムーズでないタイプ。
だからガクッと不調が出る。身体もだるくて仕方なくなる」
「モノが一番壊れやすく、錆びやすいのも梅雨時だし。
食べ物もすぐ腐っちゃう」
「錆びるのも、腐るのも、化学的に言うと酸化。
湿氣が多い梅雨時は、酸化が進みやすい。
人間の身体で酸化が起きるのが、老化と言っていい」
「身体の酸化=老化を防ぐには、どうすればいいの?」
「リンゴの皮を剥いた時のことをイメージしてみよう。
剥いたばかりのリンゴは真っ白でツヤツヤしているが、すぐに茶色く変色してくすんで来る。これも酸化」
「外氣からガードしてくれていた、皮が無くなったからだよね。
でも人間には、リンゴの皮に相当するものが無いじゃん?」
「実は身体の中に存在する。それが骨。
骨がしっかりしている人ほど、酸化=老化が進行しにくい。
もちろん、老化そのものは止められないけど、骨の丈夫さで進行のスピードはずい分違う。
サンゴ礁のある海がキレイなのは、海中のサンゴが、穴から海中の汚れを吸って浄化してくれているからである。
体内でも骨が体液の汚れを吸って浄化してくれる」
「骨を司っている内臓は腎臓。腎臓が弱ってくると、骨は脆くなるし、歯もボロボロになっちゃう。
腎臓を元氣にするには、まず温めることだよね。腎臓は冷えに弱いから。
半身浴は、別名温腎浴」
「腎臓には、ゴマや海草などの『黒い食べ物』がいい。漢方では、腎の色は黒だから。
ゴボウなどの根菜も、腎を強くしてくれる」
「骨そのものを強くするには、やっぱり屈伸や四股を踏むことだよね。
適度な振動を与えるほど、骨がよく育つから。
足は腎臓につながっているから、足が丈夫になれば、腎臓も元氣になっちゃう。
でも、腕の骨はどうやって鍛えるの?」
「ブリージングストレッチの基本で十分鍛えられる。
たとえば四つんばいで、片手の甲を床に着ける体操。
片手に自分の体重をかけるだけで、十分骨は強くなる。
わざわざモノを叩いたりして骨を鍛えなくても、健康法としては十分。
ただし力んでやっていると、刺激が筋肉でブロックされて、骨まで届かない」
「ブリージングストレッチの基本は、筋肉だけじゃなくて、全身の骨まで鍛え、整えるように設計されているってわけか」
「そして捻る体操は、全部腎臓と腸に効く。
仰向けに寝て両膝を立てて、ゆっくりと左右に膝を倒す金魚運動がおススメ」
「相談者さんも感じているように、梅雨時は頭がシャキッとしないもんね。
これも湿氣のせい?」
「もちろん。梅雨時に頭を触ってみると、かなりブヨブヨしている。水分が停滞しているため。
対症療法としてはヨガの逆立ちが効く。一発で頭蓋骨が締まってシャキッとする。集中力も高まる」
「逆立ちが出来ない人は、四つんばいで頭のテッペンを床に着け、体重をかけて行ってもいいよね。
やっぱり頭蓋骨が引き締まちゃう」
「しかし、梅雨時に頭蓋骨が引き締まらない根本的な原因は、骨盤の締まりが悪くなるからである。
頭蓋骨と骨盤は連動しているから、当然の結果。
骨盤の動きの基本は開閉運動。
梅雨時に尻タブを触ってみると、かなりブヨブヨしている筈。これも汚水がお尻の筋肉の中で停滞しているため」
「溜まった汚水が、骨盤の開閉運動を妨げているってわけか」
「そういうこと。汚水がブレーキになって、骨盤の開閉が何とも中途半端な状態になる。
しかも左右のお尻に溜まる汚水の量と位置がアンバランスなため、骨盤の動きに左右差が生まれてくる」
「そのアンバランスのツケが、全部頭蓋骨=頭のボンヤリ感・不快感になって表れて来るって訳か。納得。
だったらお尻の汚水を潰して行くことだよね。ゴルフボールをお尻に当てて座って、体重をかけて行くのが効いちゃう。
コリのある場所を見つけては、ボールの位置を変えれば、万遍なくお尻をクリーニングできちゃう。
骨盤の動きが良くなれば、自然に頭蓋骨の状態も良くなるし」
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7月1日(土)10:30からの 、ブリージングストレッチ本院の基礎クラスは、 梅雨時の身体ケアをテーマに行います。指導員・チンパン。
興味のある方は、是非ご参加ください。
「腎臓は全身の水の循環を司っている。
経絡で言っても、背中を走る腎・膀胱経が、水の体内循環に大きく関わる」
「特に太腿の裏側の弾力が大切だよね。
梅雨時はここの筋肉が縮んで、歩幅も狭くなっちゃう。
二人組で太ももの裏側を踏むのがいいよね。
パートナーは同側の足先=膝から上を持ち上げて、同側の足で太腿の付け根から、膝近くまで足裏で踏んじゃう。
いきなりドスン!と踏まれると筋肉が緊張するから、ゆっくり圧をかけて行くことがポイント。
何回か丁寧に踏むと、かなり太腿裏が楽になっちゃう。
片足ワニのポーズもいいよね。
仰向けに寝て、片足裏にタオルを引っ掛ける。
正中線に沿って、片足を天井に向かって上げちゃう。
膝は伸ばして、足首は直角に伸ばすのがポイント。
これで太腿裏もストレッチされちゃうよね」
「あとは前後開脚をやること。
無理して余り開かなくてもいいので、梅雨時は毎日やろう。
太腿裏の縮みが取れ、弾力が甦ってくる。足の腎・膀胱経の流れも良くなる」
「腎・膀胱経の流れを良くする体操の代表は、長座前屈だよね。
天才指圧師だった、増永静人(ますながしずと)先生が考案した、経絡体操でも、長座前屈を採用しているもんね。
両足先の角度は、30度ずつに開き、両手を足先まで伸ばし、そのまま前屈。
お腹、胸、頭までがピッタリ太腿に着く状態が正常。
背中はまっすぐ伸びて床と並行。
もちろん膝裏は浮かせない」
「しかしほとんどの人は、膝裏が床から浮く。O脚だと更に膝が開いて離れる。
背中も丸まって、お腹や胸は太腿から離れ、頭だけ無理に太腿に着ける状態になる。
チンパンもこんな感じに近い」
「太腿裏の筋肉=ハムストリングスが固いんじゃなくて、背中が固いからだよね。
背中が柔らかくしなるようになって、股関節から上体を折り畳む感覚がハッキリしてくれば、結果的にキレイに前屈できちゃう」
「前屈は背中=胴体を丸める動きだと錯覚している人も居る、本当は胴体を反らせる動きなのである。
しかし、いきなりは難しいので、背中が固いうちは片足ワニのポーズの方が良い。
あるいは、クロス前屈。片足長座で、もう片方の足を直角に曲げて、膝をクロスさせる。
同側の手で長座の足先をつかみ、息を吸いながら背中をマックスまで反らせ、吐きながら前屈。
クロスさせた足が重しになって長座側の膝が浮かない。
こうした分解系の体操をやりながら、身体を整えて行くことで、見事な長座前屈を目指そう」
「長座前屈が出来る=腎・膀胱経が整えば、水毒系の病氣はことごとく快方に向かっちゃうもんね。
梅雨時も過ごしやすくなるし。
それだけじゃなくて、実は腎・膀胱経は金運と関係が深いしね。お金も水も、『流れて行くもの』って言う点で共通しているから。
だから腎・膀胱経の流れが良くなるほど、金運も良くなっちゃう」
「そのとおり。
古来、『流水腐らず』と言う教えがある。水もお金も生きて行く上で、絶対に必要なもの。
しかし、水が体内で停滞すると、色んな悪さをすることは、ここまでお話してきたとおり。
お金も同様。ケチ=全部、自分のところで止めようとする ほど金運が落ちる。
色んな災難にも襲われやすくなる」
「いまだに、『お金が出て行きませんように』って、財布に逆さまにお札を入れている人がいるもんね。
やればやるほど、金運が落ちちゃうのに」
「まあ、お金の話は本題ではないので、これ以上は深入りしない。
背中=腎・膀胱経には、その人の無意識=シャドウコンプレックスも出ている」「水は無意識を写す鏡だもんね。
川の流れを眺めていると、悩みが楽になることがあるのは、無意識が浄化されて行っちゃうからだよね。
でも、まずは自分の身体から整えて行くことだよね」
「そういうこと。
梅雨時は確かに体調も崩れやすく、食欲も落ちやすい。
しかし、言い換えれば、ダイエットや断食に向いた季節とも言える。
ピンチはチャンス!その季節にふさわしいことをやって乗り切ろう。
オンショウゲンアクアクソワカ~!」
(虎徹のワン!ポイントコメント)
ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のペットの虎徹です~。
写真はお部屋の中で、葉っぱの傘を差しかけられているボクです。
梅雨時はお散歩も、お外で遊ぶこともままならない時期です。
氣温も部屋を閉め切ると蒸し暑く、窓を開けると肌寒い。自律神経は大忙しです。
街中ではエアコンも効き始め、冷え症に悩む人も多いでしょう。
しかし、チンパン君も言っていたように、ピンチはチャンス。その時に出来ることをやりましょう。
この時期におススメの食べ物としては、梅干し。
それも塩で漬けた、昔ながらの梅干しがいいです。
塩氣が骨盤を引き締め、頭もシャキッとします。酸化防止効果もバツグン。
食中毒の予防にもなります。
梅とは、『木に成るモノで、毎日食べると薬になる』と言う意味なんです。
ただし夕方にいっぱい食べると、塩分がむくみの原因になるので、朝食べましょう。
断食中に食べてもOKです。
骨盤が引き締まった状態で、1日のスタートを切れば、梅雨も乗り切りやすくなりますよ~。
つづく