『百年の子』古内一絵・・・女と子供の歴史はまだ百年なんだ
『百年の子』古内一絵です。職場のご本仲間のご推薦。朝ドラの「虎に翼」に通じるようなところもあって、今はこういうのが注目されているのかしら?たいそう面白かったです。 祖母と孫娘の、それぞれの物語が交互に語られるのですが、戦時中の祖母の時代も、令和3年から4年のコロナ禍の孫の時代も、それぞれに面白くてつらい。二人の人生が繋がるところも感動的です。 で、カバーの見開きの部分に、「人類の歴史は百万年。だが、子どもと女性の人権の歴史は、まだ百年に満たない。」という言葉があって、そうなんだ、と今更ながら思った次第。 それでも、多くの先人の努力と悔しさと怒りの途上に今があるし、その先には未来の娘たちがいる。自由も権利も生き甲斐も、自然と空から降っては来ないのだよね。