『水戸黄門』(第40部)のお話を考えてみました。(^ω^)


以下の記事は「水戸黄門」ファンによる勝手な想像です。あしからず御了承ください。(^ω^)



【登場人物】


◇ 水戸黄門御一行



◇ カン・ジュングァン


朝鮮通信使使節団長。



◇ カン・ジュンギ


ジュングァンの息子で、あどけない美少年。


薬草に詳しく、漢方薬を作ることが出来る。


映画『王の男』における、イ・ジュンギのイメージ。
http://www.kingsman.jp/

http://www.kingsman.jp/lee/index.html



◇ 鍋島藩主&藩士たち


【あらすじ】


◇ 朝鮮から、対馬を経由し、馬関に向かって、大波を掻き分けて、大きな船がやって来る。


朝鮮通信使である。


やがて、彼らは上陸し、壮麗な衣服をまとい、日本中を派手に練り歩きながら、江戸へと向かう。


その行列の中には、朝鮮通信使の使節団長、カン・ジュングァンがおり、それを一人の少年が尊敬のまなざしで見つめている。


途中、様々な藩で、様々な漢学者や書家たちがやってきて、あれこれと話を交わす。


特にジュングァンは学識豊かであり、多くの日本人の漢学者らに尊敬される。



◇ ようやく、朝鮮通信使が江戸に到着し、明日はいよいよ将軍に謁見することになる。


その夜、朝鮮通信使の使節団長、カン・ジュングァンが少年と二人で食事をしている。


ジュングァンが酒を飲み、少年がそれを注ぐ。


そのとき、二人の黒装束の男たちが入ってきて、いきなりジュングァンに斬り付ける。


ジュングァンは殺される。


また、目撃者であるその少年も命を狙われるが、ぎりぎりのところで逃げ出す。


夜道を走って逃げる少年。


追いかける男たち。


やがて、男たちが追いつき、少年に切りかかる。


少年は背中を切られて、倒れこむ。


いよいよトドメを刺そうとしたとき、風車が飛んでくる。


風車が男の手に刺さる。


弥七が男たちを組み倒し、男たちは退散する。


その際、男たちの胸元からあるモノが落ちる。


ソレを拾った弥七は倒れている少年を助け、江戸の水戸屋敷に運ぶ。



◇ 水戸黄門が水戸屋敷の寝室で寝ている。


しかし、中庭に物音を感じ、刀を手に取り、中庭に出て行く。


すると、弥七が少年を抱えて立っている。


黄門が部屋に招き、少年の手当てをする。


布団で寝ている少年を囲みながら、黄門、弥七、格さん。


黄門 「幸い、傷は浅かったようですね。」


格さん 「この少年は一体・・・。」


弥七 「分かりませんが、何者かに追われていました。」


黄門 「着ている服を見ると、日本人ではなさそうですな。」


弥七 「今、江戸に滞在している朝鮮通信使の関係者かもしれません。


また、襲った奴らはこのような物を持っておりました。」


格さん 「これは・・・。鍋島藩の家紋。」


黄門 「その者たちに、この少年が襲われていたとなると・・・。


下手をすれば、とりかえしのつかない国際問題に発展するかもしれませんぞ。」


そこに助さんが入ってくる。


助さん 「御老公、大変です。


使いの者によりますと、先ほど、江戸に滞在中の朝鮮通信使の使節団長が何者かに暗殺されました。」


黄門 「何ですと。


予感が的中したようですな。」


助さんが少年に気がつく。


助さん 「その少年は・・・。」


うむと頷く黄門。


黄門 「どうやら、この少年が鍵を握っているようですね。


それから、鍋島藩の家紋。


本当に鍋島藩の者による犯行なのか、それとも何かしらの謀略か。


どうやら調べてみる必要がありそうですね。


弥七、頼めますかな。」


弥七 「へい。」


黄門、窓の外に広がる夜空を眺める。



◇ 翌日、少年が目を覚ます。


格さん 「御老公、少年が目を覚ましました。」


少年がキョロキョロしている。


黄門 「うむ。しかし、朝鮮語が分からんでは、話の聞きようがないのう。」


その黄門の発言を聞いて、少年が言う。


少年 「私は朝鮮通信使に同行しているものです。日本語は事前に勉強しております。多少なら分かります。」


黄門 「そうでしたか。」


黄門が自分の身分を名乗り、少年に事情を聞く。少年があれこれ説明をする。


少年 「御老公、どうか私を取調べをしておられる方たちの元へお連れください。


私が事件の証言をいたします。」


黄門 「ところがのう。そうもいかんのじゃ。


実はのう、今、この事件を調べておる者の中で、お前さんを犯人として必死に探しておる者たちがおるのじゃ。」


少年 「何ですって。」


格さん 「今回の事件はただの殺人事件ではない。


下手をすれば、大変な国際問題になってしまう。


そのため、幕府の中には、犯人を朝鮮通信使の一員と断定し、その証拠探しをしている者たちがいるのだ。」


黄門 「つまり、幕府の方に、今回の事件は日本側の犯行ではないということにしようとしておる者たちがおるのじゃ。


そんな中、お前さんが出て行けば、拷問にかけられた上に、犯人に仕立て上げられてしまうのがオチじゃ。


今は身を潜めておいたほうがよい。」


少年 「そんな。」


格さん 「それに、本当に犯人が朝鮮通信使の中にいないとも限らないからな。


また、その犯人が、使節団長とともに夕食をとっていた者だとしても何ら不思議はない。」


少年 「私が犯人だと言うのですか。」


格さん 「そう言っているわけではないが、そう言えなくもないではないか。」


少年 「何故、私が使節団長を殺さなければならないのですか。」


格さん 「そうではないという証拠でもあるのか。」


少年 「殺された使節団長は、私の父です。」


格さん 「何だって。」


少年 「私の名はカン・ジュンギ。使節団長カン・ジュングァンの息子です。


何故、その私が尊敬する父を殺さなければならないのですか。」


格さん 「そうだったのか。」


黄門 「これはなにやらキナ臭いにおいがしてきましたね。


とにかく、ジュンギ君とやら。悪いことは言わんから、しばらくここでおとなしくしておりなさい。


私が悪いようにはしません。


これはあなたたち親子だけの問題ではありません。


この国とあなたたちの国の平和を揺るがすことにもなりかねません。


何が何でも、そうならないように食い止めなければなりません。」


少年 「分かりました。ありがとうございます。


しかし、御老公。ひとつだけお願いがあります。」


黄門 「何じゃ。」


少年 「犯人が誰かは分かりませんが、私は何があろうとも父の仇を討ちとうございます。


どうか、お力をお貸しください。」


格さん 「しかし、お前さん、剣ダコのひとつもないところをみれば、剣はまったく習ったことがないのではないか。」


少年 「はい。故郷では主に薬草の研究をしておりました。


しかし、一生懸命がんばって剣を身につけます。


剣の技術がないために、私は父を守ることが出来ませんでした。」


黄門 「それならちょうどよい師範がおりますよ。


何しろ、この国でも有数の大剣豪ですからな。」


少年 「そうですか。それはありがたい。」


格さん 「ほう。さすがは御老公。そのような者を御存知とは。」


黄門 「ええ。私の目に狂いがなければ、間違いありません。


のう、格さん。」


黄門が格さんを見てニヤリと笑う。


格さん 「はぁ? 私ですか。御冗談を。


そもそも、剣の腕前なら、私より助さんの方が上ではありませんか。」


黄門 「いやいや。


私は助さんではなく、格さん、あなたに頼んでいるのです。


この少年を指導できるのはあなたしかおりません。」


格さん 「いや、ちょっと待ってくださいよ。


第一、私は弟子など、とったことはありませんよ。」


少年が格さんに土下座する。


少年 「どうか、ご指導、お願いいたします。」


格さん 「うーむ、参ってしまった。」


黄門 「とにかく、今、鍋島藩に何が起こっているのか。確かめなければなりませんな。」



◇ その後、水戸黄門御一行は、ジュンギを連れて、鍋島藩に向けて出発する。


ジュンギは前髪を垂らし後頭部で長髪を束ねる美少年剣士の格好をしている。


(↑これにより、普段、時代劇を見ない韓流好きのお母さん、および、BLモノ&美少年好きの腐女子を視聴者に取り込む作戦である。(^ω^))


道中、格さんの厳しい指導の下で、次第に剣の腕を上げていく。


(↑これにより、かつて青春ドラマや『太陽にほえろ』を見て育ったおじさんたちを視聴者に取り込む作戦である。(^ω^))



(以下、続く。)


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