92話 勝利 | ノラ猫太平記

ノラ猫太平記

最近野良犬は見かけない、今身近にいる半野生動物といえば猫である。人を警戒しながらも、人を利用し共生し、その空間の中でたくましく生きている。ノラ猫の目を通じて人と人との関わり猫との関わり生き方を描いていこうと思う

リオのストップ・ザ超能力で停止している間。ムサ猫航空隊やアン、ミキ、次郎、ピースケがかなりの数を倒していった。

ネズミ捕り器に掛かったのも30匹はいる。ほんの3秒の出来事だ。オイラの体も止まったままだった。


たった。3秒が実に長く感じた。そして、それが過ぎると全員、地下へと逃げ込んだ。カケル親子が待ち構えているはずだ。

逃げ込むタイミングとしては早すぎても遅すぎてもダメで追い掛けられやすく、かといって近すぎて捕まったら意味もない。

オイラは武力は、からっきしだが逃げるのだけは自信がある。


直線の下水を100ほど行くとそこがカケルの住んでいるすぐ下になる。カケル親子は新兵器と共に、そこにいた。


カケルの合図で全員が新兵器に乗った。スペシャル、ロケットカーというそうだが、


どうみたってトロッコにしか見えない。まぁ見た目はどうでも良いが・・・・


クマ五郎らが全員地下に入ったころロケットカーは轟音と共に発車した。どんどんスピードが上がり、


それはクマ五郎らに向かってである。ようするに全員、跳ね飛ばそうという単純な仕掛けだ。


次第にスピードが上がり次々に頭上へと跳ね飛ばされていった。最後はクマ五郎だ。


奴は逃げ出したが逃げ場所はない、どんどん近づいていって、とうとう頭上の上を後方に飛ばされていった。

その瞬間勝ったことを確信した。


やった、ばんざーい!ヽ(▽ ̄ )乂(  ̄▽)ノ ばんざーい!走るロケットカーの中で皆の顔に喜びがみなぎっていた。


カケル、そろそろ止まったらどうだい?え?なんだってブレーキが間に合わなかったってか?

間に合わないって?え?急ぎの仕事で作ってないってか?


だったらオイラたちはどこへ行くんだ?ふとリオの不吉な言葉を思い出した。「暗黒」


あ~れ~~