こんにちは。


営業コミュニケーション術コンサルタントの高木透です。


この度、営業職時代(今も営業していますが)の事を、書いて行こうと思います。


先ず初めは、新人営業マン時代のお話です。



大学卒業後、ある通信教育教材販売会社の営業として入社いたしました。


そこは、あまり新人教育に力を入れず、マニュアルで営業手法を学ぶ会社でした。


で、ほぼ100%電話営業でした。


今まで電話で話することは、まったく抵抗はなかったのですが、いざ、仕事となると


うまく喋ることができません。


それも営業トークがマニュアル化されていますので、自分の言い回しでもNGでした。


リスト化された企業に、電話を架け担当者を呼び出す。


中々そこまで到達できません。(泣


当然ですよね。


わけのわからない会社の者が、突然電話してきて、担当者を呼び出すなんて・・・・・。


それも新人営業マン、マニュアルがあるといっても、オドオドしている・・・・・・。


マニュアルを読んでもいるのも、丸わかり。


やっと担当者に繋いでもらっても、ガチャ切り。


そんな状況の毎日でした。


新人といっても容赦なし。


同期で入社した人は、何本か成約できる。


当然、比較され罵声を浴びる。


本当に何もできない自分がいました。


でもこの電話営業の、経験が私の営業マン生活において、大きなスキルになったことは、数年経過してからわかって来るのでした。


しかし、現状は「何もできない私」でした。


これが私の営業マン時代のスタートでした。


毎日、朝から夕方まで架電ばかりで、うんざりしてきました。


やっと繋いで頂いた担当者には、こちらの勝手トーク棒読みで笑われて終わり。


中には暴言吐かれて、ボロクソに言われ終わり。


電話を置くと、上司から「何やってんだ!」と一喝。


先輩からは笑われ、飲みにいっても、けなされ馬鹿にされる標的でした。


当然、仕事も面白くなく「辞めよう」って朝からいつも思っていました。


そのうち「この教材って本当に良いやつなんやろか?」って疑問を持ち始めました。


マニュアル化をされたトーク集で、先輩たちは売っている。


同じ事をしていても何で結果が違うのか?


一つわかった事・・。それは先輩たちはマニュアルに基づいて「言葉巧みな演出」をしている。


いわゆる「口が上手」なだけ。


売っている教材の事なんかは良く知らないと思いました。


そこで私は上司にお願いし教材の一部を貸し出して頂き実際に読んでみました。


確かに教材は「役に立つ」と感じました。と言っても当時は何でも新鮮でしたから(笑


そこから私の考え方が変わりました。


教材は確かに良い。


その前段階で工夫すれば何とかなる。


そう思い電話営業を続けました。


そしてある事に気づけたのでした。



私は商品に自信を持つことができたので、あとは「その良さを伝えるのみ」でした。


電話を架けても担当者には繋いでもらえるようにはなりました。


それはなぜか?


電話応対してくれた人たちと少しずつコミュニケーションがとれていたからです。


もちろん何度か電話を架け、この記事のやり方 で進めていましたから・・・・・。


そのうち、名前を覚えてくれて世間話もできるようになりました。


それが大きな第一歩です。


その次段階が担当者とのコミュニケーションです。


もちろん本当に必要なければそれ以上に商品の話はできませんけどね。


でも紹介依頼はできるようになりますよね。


もともと「0」なんですから、ニーズがあるかどうかは、わからないですからね。


でも不思議な事にそこから、私の成績が上がり出すのでした。


営業マンとしてのスタートできたのは、この時期であると私は今でも思っています。



何らかの自分流コミュニケーションができるようになってからは、本当にスムーズな営業でした。


それも電話営業なので、相手の顔を見ずして書類の郵送で契約を結ぶという、今で考えるとかなり難しい営業手法だったかも知れませんね。


しかし私はこのコミュニケーション術で、電話応対の方や担当者と接触でき、色々な情報を得ることが出来たのです。


それも、その方々の紹介先もかなりありました。


当然、成績も上がり、先輩社員から逆に妬まれたりすることも、多々ありました。


社会人1年生ですから、先輩しかいませんし、同僚も辞めた人が多かったですしね。


飲みに誘われついて行っても、今度は嫉妬され「不正してるだろ!」なんてね、もう訳わからなくなりました。


「こんな先輩社員しかいないのなら、この先どうなるんだろ」と言う不安ばかりでした。


結局、成績が上がっても何も面白くありませんでした。


営業電話をしていても、ワザと隣で大きな声出して邪魔されたりしました。


そうです。私はトップ成績を上げている先輩社員に、数字上で追いつけるところまでになっていたからです。


上司は知らんぷり。


そこでわかりました。


このような会社にいても、何もならない。


「辞めてやる」と決意したのでした。


契約して頂いたお客様の事が気になりましたが、その当時は若かったので、自分の思いで行動し結局、お客様に連絡もせず会社を辞めました。


今でもその事に対して、後悔しています。


上司は成績上げている手前、慰留してきましたが、もう聞きませんでした。


そして転職をするのでした。


それも営業職で・・・・・・。



転職した私の次の仕事は取引先のフォローをする、ルートセールスでした。


最初から顧客もあり、「新規開拓しなくても、良いだろう」と言う、とても安易な職業(会社)選択でした。


前職でそこそこコミュニケーションをとるコツ(我流)を、わかったつもりでいた(これが大きな勘違い)ので


簡単に考えていました。そこに大きな落とし穴が、あったのです。


前職は新規開拓の電話営業、相手の顔は見えません。


今回は既存先のフォロー営業、対面営業。


実際、先方も私の人となりを見るわけです。


こちらも先方の、雰囲気で判断してしまうのです。(怖そうだな~、難しいそうだなぁ~など)


元々、口数が少なく人見知りするタイプでしたので、最初から話すことができなくて、ダンマリ。


先方も前担当者と比較するので、「頼りないなぁ」という評価だったと思います。


顧客フォローといってもルートセールス。セールスしなければいけません。


新商品の促進など・・・。でも「今日は何も用事ありませんか~」という御用聞き営業。


当然、数字も上がるわけありません。先方から発注がない限り売上がないのですから。


成績順番も一番最後。「何のために転職したのだろう」と自己嫌悪。


会社からは「何もできない くん」と渾名をつけられ、ため息の連続の社会人生活。


これこそ「営業落第生」です。


しか~し、この「何もできない くん」時代があったからこそその後の営業マン生活に大きなポイントになったことは


自信を持って言えます。


こういう状態から私は営業落第生から一歩ずつ前進していくのです。