環境にやさしい「スタジオ・ジブリ」 | 三太・ケンチク・日記

環境にやさしい「スタジオ・ジブリ」

サツキとメイの家

万博終了後の誘致合戦が激しさを増す中、7月14日の新聞記事によると、愛知県は、長久手会場にある「サツキとメイの家」を3年から5年の間残す方針を正式に明らかにしました。愛知県はこれまで、博覧会終了後の会場の施設については、原則として保存しない方針を示していました。しかし、県議会の国際博推進特別委員会で、この方針を一部修正。長久手会場の人気パビリオン「サツキとメイの家」を当面保存し、公開したい意向を正式に表明しました。愛知県によると、保存期間は建物の耐久性を考慮して当面3年から5年とし、入場者数を制限する必要や、運営費を確保する必要があることから、有料での公開を検討しているということです。保存するには著作権を持っているスタジオジブリとの調整が必要なため、県は今後早急に協議して同意を得たいとしています。


三鷹の森ジブリ美術館

スタジオ・ジブリ

さて、「三鷹の森ジブリ美術館」の屋上にも樹木が生い茂っていますが、本家本元の「スタジオ・ジブリ」も、屋上に樹木が生えていることで知られています。宮崎駿監督がよくインタビューに応じているのが、ここ「スタジオ・ジブリ」です。そういうわけでなんとなく見慣れた建物なんですが、実際行ってこの目で見てみると、樹木に覆われて、しっとりとして、よく周辺環境に馴染んでいます。周辺は農地から住宅地に代わりつつある地域です。大きなオフィスが忽然とそびえ立つようでは困るわけです。ですから、建物を小さく分けて、それを樹木で覆って、建物の与える威圧感を少なくしています。いわゆる「環境にやさしい建築」という時代が求めているものがここにあります。




数年前に、友人から写真を見せられて、「この建物、知ってる?」と聞かれたことがありました。それは屋根が緑に覆われた住宅のようなものでした。その時は「知らない」とは言えないので、「見たことはあるけど、調べておく」と言いました。たしかに見たことのある建物でしたが、どこに出ていたのか、さっぱり思い出せません。その後、ある建築雑誌の「屋根緑化」のカタログに載っていたのをすぐに見つけだして、なんとか友人に対しては面目が立ちました。それには「スタジオ・ジブリの事務所」と書いてあったように思うのですが、山のような建築雑誌からまた探し出すのは時間もかかるし至難の業です。実は、こちらの方を探していたのですが、行った先は「スタジオ・ジブリ」だったというわけです。ですから、僕が探していた建物とは違ったわけです。まだまだ僕の「ケンチク探しの旅」は続きます。


三鷹の森ジブリ美術館HP:http://www.ghibli-museum.jp/index.html