筋ジストロフィーの姉が検査入院
病院へ送り手続きは私の役目
カートも借りず、自力でCPAPの酸素器を肩にかけ入院グッズの入ったキャリーを転がしながら、姉の車椅子を片手で押す
我ながら力持ち
もう25年通い続けている大学入院の、煩雑な入院手続きも慣れたものになった
姉を病室へ送り届け
疲れがどっと出る身体にむちをうち
空の車椅子を一階玄関へ戻すためにエレベーターを呼ばなくちゃなー
と気を取り直して動かした矢先
看護手伝いの方が
スッと
全てのエレベーターのボタンを押して呼んでくれた
一緒になったその人に
押してくれてありがとうございます、本当に助かります
と思わず伝えたら
無愛想な声で
あなたはもっと大変と思うから、当たり前ですからお礼なんていいですよ
とサラリ
それでもなんだか胸の奥があったかーくなって
人のやさしさが沁みたいっしゅんだった
笑う門には福来たる☻