ある年老いた富豪の結婚パーティーが、
その豪邸で行われた。
夜を徹して行われる華やかな催しで、
誰一人帰るものはいない。
日付が変わる頃、
年老いた富豪は一旦自室に戻り、
そこからは若い花嫁がホストとして招待客をもてなした。
箱根から取り寄せた美しい寄木細工のテーブルが、
広い会場に並んでいる。
その上の豪勢な料理は、
深夜まで尽きることはなかった。
専属のシェフが腕を振るったキャビアにフォアグラ、ローストビーフ、
締めは花嫁たっての希望で用意された子豚の丸焼き…。
夜が明け、パーティーも終わりを迎えようという頃。
花嫁が富豪を自室まで呼びに行ったところ、
富豪が寝室で血を流して死んでいるのが見つかった
発見時の段階で、死後数時間が経過していた。
富豪の死因は、鈍器のようなもので頭を殴られたこと。
何かで殴打したなら証拠が残りそうなものだが、
警察の調査が進んでも凶器は発見されていない。
寝室に容易に入れる花嫁が容疑者とされるが、
特定するには凶器を発見しなければならない。
いったい、犯行に使われたものは何だったのだろうか?
なお、警察以外に玄関の高価なオーク製の扉を開けた者はなく、
邸宅の各所に設置された防犯カメラの映像から、
パーティーの間は誰も外に出ておらず、
何も持ち出されていないことが分かっている。
また、来客者全員を対象に入念な持ち物検査を行ったが、
怪しいものは何ひとつ見つからなかった。
はたして凶器はなんだったのだろうか?
そしてどこに隠されたのだろうか?
ヒント↓(反転)
・花嫁の行動を現す文章が「富豪を呼びに行く」以外に
あとひとつだけあるのには気づいただろうか?
・その行動の中にある、誰もが予想しないようなものが
凶器となっている。
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