R-145(Y-side) | ともりの気分

ともりの気分

東方神起大好きなともりです(^^)
チャミを溺愛し、ユノに癒される毎日。
二人を永遠に応援し、愛します。
小説に挑戦しています。
お見苦しい内容もありますが、
共感してくれると嬉しいです(^_^)v

「親父たち、早かったな…」
「ん?そうか?」
「俺たち電話貰った時に飯食ってて…」
「そうだったか…」
「で?どうだったの?温泉…」
当たり障りのない会話も、
さっきのカンタヒョンの様子が気になって仕方ない。
チャンミンは黙ったままだ。
「温泉、良かったぞー。なあ、母さん」
「凄く久しぶりだったから、気持ち良かったわー。お料理も美味しかったし!」
カンタヒョンと違ってテンション高い二人…。
「そうか、それは良かったね。たまにはまた行くといいさ」
「久しぶりにお父さんとも沢山話したわねぇ…普段毎日一緒にいるのに、話しが尽きなかったわ」
「へぇ…」
まだ飲み物も運ばれておらず、
手持ちぶたさだ。
「注文…した?」
「いや、まだだ…。食事の前に話があってな…。ユンホとチャンミン君に」
「俺たちに?」
「ああ…」
親父たちは顔を見合わせた。
俺たちも、視線を合わせる。
「俺たちも…二人に話したいことがある…」
「私たちに?何かしら?」
「いや、親父たちから先に話を聞くよ…何?」
「ああ…じゃあ先に。
チャンミン君、住む所は決まったのかい?」
「えっ?あ、まだです。
ちょっと忙しかったから…部屋探しも中断していて…」
そうチャンミンが言うと、また二人は顔を見合わせた。
「良かった…」
「良かった?良かったって?」
親父たち、いい物件でもあったのかなと思った。

「これは私たちの希望…というか、お願いなんだが…。」
「はい…何でしょう?」
チャンミンも不思議そうな顔をしている。
「チャンミン君にはしっかり考えてもらいたい…」
「ええ…」
「単刀直入に言おう…。
私たちの息子…つまり養子にならないかい?」
「はあ…えっ!よ、養子?」 
「そうだ。戸籍も移して、私たちの息子にならないかい?」
「ちょ、ちょっと待った!」
思いもよらない親父の発言に、
俺たちは驚きを隠せない。
「よ、養子?って?な、なんだよ突然!」
「突然でびっくりした?」
「びっくりしたなんて…当然だろ?
何だよいきなり…」
チャンミンもあんぐり口を開けたままだ。

「私は少し前から考えていたんだ。
昨日母さんに話してな…母さんも大賛成だ」
「ちょっと待って‼ 順番に話してよ、何でチャンミンが養子に?」
「ああ、すまん。
チャンミン君、君は戸籍上、天涯孤独…と言う言葉はちょっと違うかもしれないが、一人だ」
「ええ、まあ…その通りです」
「お母さんもシムさんも亡くなって…今は一人だ。」
「はい…」
「この先、身内には頼る人もいないんだろう?」
「ええ…親戚など知りませんし。母や父の実家なども…」
「それなら、私たちの息子になってもらえないだろうか…」
「…あの…よく意味がわからないんですが…」
「そうだよ、親父!」
「ユンホ、落ち着きなさい…。
お父さんも言葉が足りないのよー。」
「すまん…」
「チャンミン君、あなたのこれからが、どんな風になるかはわからない。
何かあった時に、私たちやユンホが助けてやりたいけど、限度があるでしょう…」 
「はあ…」
「例えば…体を壊してしまったとか、金銭的に困ってしまったとか…」
「まあ…そうなることもあるかもしれませんが…」
「家族なら…単なる知人じゃなくて家族なら…助けてあげられることが沢山あるわ」
「…でも、僕は今までも一人で何とか…」
「そうね、一人で頑張って来たわよね。
チャンミン君だけじゃない、カンタ君も、あの施設にいる子供たちも…。」
「ええ…」
「昨日、施設を訪れて感じたの。
この子たちを何とかしてあげたい。
いっぱい愛してあげたいって…」
「女将さん…」
「もちろん、シスターも沢山の愛情を注いで下さっているわ。家族のように。
だから、子供たちがとても素直で幸せそうだった。
チャンミン君と初めて会った時も、そんな苦労をしてきた子なんて話を聞くまでわからなかったもの…。」 
「…」
「チャンミン君、これはね、同情なんかじゃないわ。愛情よ。
あなたに、もっともっと幸せになって欲しいの…。
そして…わたしたちも、幸せでいたいの…」
「女将さんたちも…?」
「ええ…チャンミン君と知り合ってから、
私たちも、それからユンホも…あなたに沢山の幸せもらっているでしょ?」
「そんな…それは僕の方です。
ご飯を家族で食べる楽しさや、
一緒に働く楽しさ…お知り合いになってから、僕はっ…本当に…良くしていただいて…」
チャンミンは涙を堪えていた。
「家族って…こんなに素敵なものだって、
知らないで育ったからっ…嬉しくてっ…」
堪らすチャンミンの肩を抱く。
「でも…僕みたいなっ…身元もよくわからない者を、養子だなんてっ…」
「なあ、親父、養子ってことは、俺とチャンミンは兄弟になるってことか?」
「そうだ。戸籍上兄弟だ…」
親父はそう言って俺たちを見た。