京劇の華 衣装の刺繍 | 蛾衣の京劇衣箱

京劇の華 衣装の刺繍

刺繍3マンパオ 今日は刺繍の話。

京劇で必ず話題に上るのは豪華絢爛な衣装です。原色を使い「これでもか!」と言う感じで刺繍が施されてます。最高級なものなれば本来見えない部分にまで刺繍が施されてます。理由は動きが激しい演技で衣装が捲くれた時でも寂しく無いようにお客さんを楽しませる為と聞いてます。


昔は小さい小屋で演じていたので刺繍も細かく施されていたそうですが段々と大きな舞台で演じるに連れて遠目からも見えるように大きめな刺繍になって来たそうです。


基本的には男性は龍、女性は鳳凰です。他に牡丹や菊、梅の花が咲き乱れ蝶が乱舞したり雲が流れると言う感じで1着の衣装に物語を描くように刺繍が施されてます。


去年北京で刺繍工房へ見学に行きまして下は10歳前後から上は40歳ぐらいまでの女性が思ったより暗い作業所で黙々と手で刺繍を施していました。また機械刺繍は古いミシンで女性達が経験を頼りに凄いスピードで下書きに見事に糸を綴って行きます。どちらも見事なものでした。


画像は梅蘭芳師の改良マンパオ(レプリカ)の刺繍を拡大したものでちょっと漫画チックな鳳凰が刺繍されてますけど細部に渡り見事な刺繍が施されてます。