理想と現実 | 蛾衣の京劇衣箱

理想と現実

自己紹介京劇の世界に足を踏み入れて男旦の真似事をやってます。

劇照(役者の扮装をして写真を撮る)や仮装パーティでその気になってますが簡単そうに見えて意外と難しいんですね、これが。

 

修行を積んだ役者さんと違って普通のおっさんですからポーズを取るだけでも一苦労、よろける、ふらつくなんてのは毎度で振り付けをしてもらっても手を直すと肩が上がり足を直すとへっぴり腰になり腰を直すと手が下がると言う悪循環になるんです(苦笑)

それに47年も男をやってると立ち振る舞い自体がさつになり優雅な仕草なんてのは望む方が無理なんですけどそこは役に成り切らなければ良い写真は撮れません。本当にお店泣かせの客だと思いますがそこはプロのお仕事でそれなりの写真を撮ってくれますけど己の不甲斐なさをヒシヒシと感じる訳です。

 

仮装パーティにも京劇の扮装をして出ますけど問題が山積みです。全て一人でこなさないといけないのです。プロがやると1時間もあれば完璧な扮装が出来上がるのですが素人の私は3時間以上掛かり出来栄えは反比例してそりゃあ酷いもんです。(涙)

 

上手く着付けをしたつもりでも時間がたてば着崩れをおこしスカートの裾は引きずりメイクはボロボロで見るも無残な姿と成り果てる。原因は階段の上り下りでスカートの裾を踏み付けるのが一つ。だって履いたことなんて無いもんね。裾を持つなんてのは男は知らないっす!

メイクだって女性は慣れてるでしょうけど京劇をやるまで口紅なんて塗ったこと無いっす!(あったら怖い)

 

仮装パーティはバーに集合してから友人達とレストランに向かい食事をしてまたバーに戻り歓談するんですけど合計6時間近く扮装姿のままなんで食事も出来ません。頭部を強烈に縛り上げてますので食べ物を噛むとコメカミが痛くなりますし衣装を汚すのが嫌(クリーニング不可)なんで汁が飛び散る系(スパゲッテイなど麺類)は却下です。京劇の扮装は重ね履きで紐で縛ってありますのでトイレも不可です。一度全部脱がないと無理でしょうね。なので飲まず食わずの修行みたいなもんですなあ(苦笑)

 

夢は京劇仲間とパーティに出て色々とお手伝いして貰って綺麗な扮装でお披露目することなんですけどやりたい扮装が穆桂英(女将軍)なんで旗を4本背負って長いリンズ(雉の尻尾)を着けた扮装(プロフィールの写真)なんですけどまず部屋から出るだけでも一苦労するだろうし旗は非常に邪魔で食事で椅子に座るのも無理っぽいし、バーで歓談中にも長いリンズが後ろの人の目を突いたりコップの中に入りそうで危ないと言う問題だらけの衣装なんでどうしようか?思案中です。誰か一緒に行かない?