「大丈夫ですか?」

僕はその子を受け止めた

女の子「ありがとうございます」
 
その瞬間また突風が吹いた?

その子はバランスを崩して僕に寄りかかった

僕の腕をしっかり握って「ありがとうございます」と

僕の顔を見上げながら照れながら言った

上目遣いで見られてるようだった

すごく可愛かった

世界で一番可愛かった

僕の心はその子に奪われた




運命




そのふた文字が僕の頭によぎった

信号待ちをしている他の人たちもこっちを見ている

まるでそれは白馬に乗った王子様とお姫様の出会いのようだった

ここで連絡先を聞けばまた会うことができるかもしれない

もう一度言うがその子はすごく可愛かった

また会いたい

僕はそう思った

いや・・・これは運命なんだ・・・

必ずまた会える

僕はその子の連絡先が欲しくて助けたんじゃない

体が勝手に動いたんだ

運命だから必ずまた会える

僕はそう信じてすぐにその場を立ち去った

それが僕と名前も知らないその女の子の初めての出会いだった
そう、それは

風の強い台風の日だった・・・

その子は突然自転車に乗って風に飛ばされてきた



ピンクのブラジャー

その子の服装は白いシャツにジーパンだった

スタイルいい子だなぁっと見とれていた

後ろ姿しか見えない

ピンクのブラジャー白いシャツから透けて見える

僕は透けて見えるピンクのブラジャーに見とれていただけだったのかもしれない・・・

信号は赤だった

僕とその子は止まった

その瞬間強い風邪が吹いた

その子の自転車は寄れた



「大丈夫ですか?」

僕はその子を受け止めた