お金がなくて よかった。(ポリア〇ナ) | 辣椒とTOMと小辣椒と…

辣椒とTOMと小辣椒と…

去年の夏より蘇州へやってまいりました。

中国では、すでに6年ほど生活しておりますが、また

新たな土地で、バタバタした生活が始まります…

ついに、オレにもやってきたっ!!?




こんにちは。



さて。



こないだの事。


昼休み、皆とまったりダベってたら、知らない番号からの

着信が入りました。私の携帯は、相手番号の登録先が

出てくるんですけど、それで見ると、『広西省、海寧市』。




…どこ?それ。




っつか、そんなトコロに知り合いはいねぇ。おそらく間違い

だろぅ…と思いつつ、電話に出ると、なんだか 聞き覚えの

あるような 声、話し方の男性からの電話でした。



「久しぶりぃ~。携帯番号替えてから 電話してなかったけど、

誰か 分かるぅ~?」 と、なんだか 馴れ馴れしい感じで話して

きます。


「えっと、ごめんなさい。分からないんですけど、どちら様

でしたっけ?」 と私が返すと…


「寂しいなぁ…ホントに分からないの?」 と、相手。



えっと、誰だっけ?誰だっけ? と、頭の中はフル回転。

あ、この声は もしかして… と思いつくトコロがあり、


「もしかして、○○さんですか?」 と訊いてみると、


「そうだよぉ~、○○だよぉ~。これだけ話してやっと分かる

なんて、ホントに冷たいなぁ~」 と。




…っつか、こうやって書いてみると、この時に気付け!という

感じですが、かなり大先輩の ○○さん から…という事に

舞い上がってしまい、あまり深く 考えられない私がいました。


「あぁ、○○さんっ!お久しぶりです!!すいません!

こっちから連絡もしてなくて!!」 と、返事する私。




ちなみに、○○さん とは、私が前の会社にいた時、広東省

東莞で工場をやってらっしゃった 社長さんです。仕事での

絡みは あまり なかったのですが、共通の知り合いが いま

して、そことの食事会、飲み会などで よく 一緒になりました。





「ホント、久しぶりだよねぇ~。元気?仕事はどう?」 という、

ごく ありきたり な前振り があってから、「じつは今日 南京に

来ててさ」 と○○さん。


「明日あたり、蘇州に行くつもりなんだけど、どう?どこかで

時間取れない?」 と訊いてこられました。



「明日っすか?えっと、あ、昼間なら大丈夫ですね。蘇州に

泊まるんですか?昼でもいいです?」 と 私が答えると、


「いや、明日にはもう帰らないといけないから、昼の方が

都合がいいなぁ~。んじゃ、お昼ご飯、一緒に食べようよ」


「分かりました。んじゃ、蘇州に到着した時に連絡下さい。

お迎えにいきますんで」




という事で、翌日昼11時半頃に会う約束をし、その電話は

終わりました。




で、その後 翌日の予定が 結構入ってきちゃいまして、こりゃ

昼飯食いに出てる暇なんかないぞ…という雲行きになって

きちゃいまして。


それでも、あの ○○さんが せっかく 蘇州にいらっしゃるんだから!

と、ムリクリ 時間を 詰めまくり、午前中に 上海2件、ダッシュで

蘇州に戻ってから、昼の時間だけは空けて、午後から昆山と

無錫で 各1件…という強行スケジュールを たてて、翌日に

備えました。




で、翌日。




上海 1件目のアポを8時に取った為、6時半に家を出発しました。

順調に 到着し、8時から 打合せ。1時間ほどして、そろそろ終わる

か…という頃、なぜか 昨日の ○○さん からの電話が。。



あれ?!もう蘇州に着いちゃったのかな? と、お客さんに断り、

慌てて電話に出てみると、


「おはよう。今 何してるの?」との声が。。


いや、平日の朝9時に、何してるの?ってこたぁねぇだろよっ!と。

仕事してるに決まってるじゃん!そう答えると、「今はどこにいんの?

蘇州?」 と さらに質問され、この辺りから 何か おかしい…と感じ

始めました。


ホントに ○○さんだったら、「仕事中です」 と答えた時に、すぐ

「あ、ゴメン!また後でかけ直すよ」 とか言われるハズだし、そも

そも、こんな時間にかけて来て、「何してんの?」 とかは訊かない

ハズ…。


でも律儀に、「えっと、今は上海です。上海のお客さんのトコロで

打合せ中でして…」 と答える私に、「いや実は困っちゃってさ。

Hotel のチェックアウトで…」 と、さらに 何か言おうとしてくる。。


「ちょちょちょ、ちょっと待って下さいね!今、外に出ますから」


お客様に断って 部屋を出て、「もしもし?今、外に出ましたけど、

込み入った話なら、後でかけ直しますんで、それからにして

もらえますか?」 と私が言うも、そんなのは てんで お構いなしに

勝手に話してくる ○○ さん。



どうも よく分からん話をしてますが、まとめると、Hotel のチェック

アウト時に、友達の クレジットカードで支払いをした、と。その際、

Hotel 側の間違いで、実際よりも多くのお金を支払わされたそう。

Hotel からは 現金では返せないので、後日 ○○さんの銀行に

振り込むから、今日は勘弁してほしい…と言われたそうです。


それにはOKしたモノの、○○さんの 友達に返すのに、後日…

というのは 具合が悪いので、今日すぐに 友達にお金を渡したい。

が、手持ちの現金、預金では足りないので、その分のお金を

今から言う 口座に 振り込んでくれないか?


という話でした。















ありえんっ!













そもそも、銀行から 現金が出せない…というのが よく分からん。

そんな高額なの?(金額は言われなかったんで。というより、言う

前に気がついちゃったんですけど) そんな高額なら、オレだって

振り込めんよ。(貧乏)


んで、なんで オマエの口座に振り込ませるんだよっ!と。その

友達のカードで払ったんだから、友達の口座に 振り込んでもら

えばいいじゃん!





と、言えればカッチョよろしい んですが、まだ 「もしかすると ○○

さんかもしれない…」 という意識が拭いきれない私。ただ、お金を

振り込む事は、絶対にできません。っつか、振込方を知らない。。



「えっと、すいません。オレに今 銀行まで行って、お金を振り込め、

という話ですよね?」 と、確認する私。(弱っ!)


「そう。大丈夫でしょ?」 と、なんだか コウマンチキな ○○さん。


「いや、大丈夫じゃねぇっす。今 会議中だし、上海だし…」


「だったら、いつなら いいの?時間あるの? 大丈夫だよ。今日

昼 会った時に、ちゃんと返すから」













語るに落ちる


とはこの事だ!














昼で返せる金があるんだったら、その金を友達に渡してくりゃいいでしょ!

オレに振り込ませる必要ないでしょ!



と気がついたのは、電話を切った後。



「いや、何時って言われても、まだ分からないっす…」 と曖昧に答えると、


「んじゃ、いいっ!」 と、一方的に電話を切られました。。(思い出すとむかつく!)







がしかし。やっぱ、どう考えても ○○さんが あんな電話をしてくる

ハズがない。どうしても お金が必要なら、私ではなく、共通の知り合いの

方に電話をするはず。。


そう思い、こんな事で電話するのは 何なんですが、その共通の知り合いの

方に電話をしてみました。○○さん の昔の番号は、残してなかったモノで。



出てきた 知り合いに、「突然 しかも 久しぶりに電話してすいませんっ!」 と

お詫びしながら、「○○さんって、今も連絡取ってます?」 と訊いてみると、


「取ってるよ。っつか、昨夜も一緒に メシ食った」 と。。
















メシ食った?!





















「うん。それが、どうかしたの?」 と訊かれたので、上記のような内容を

説明したトコロ、大笑いされて、「そりゃ、また よくある手口の 詐欺師

だねぇ。騙されちゃダメだよ」 と 注意を頂きまして。


















これかっ!



これが



振り込め詐欺かっ!!























中国にもあったとはっ!と驚いていると、「何言ってんの!中国の方が、

日本よりも だいぶ先に あるから」 と、また笑われました。







おおお、恐るべし!中国!!

























いやぁ、こえぇ~なぁ~、と思いながら、1件目のお客様との打ち合わせを

終了し、2件目に向かおうとする車の中で、再度 ○○さん を語る悪党から

電話が!!



こんのヤロウ!性懲りもなく、また かけてきやがって!!と思いつつ

電話に出てみると、ちょっと脅すような声で、「もう 会議は終わっただろ!?

早く 振り込んでこいよっ!」 と。。




「オマエの悪事は、まるごとまるっと すべてお見通しだっ!!」




と言いたかったのですが、その脅し口調にびびってしまった私は、


「えと、もう一度 確認したいのですが、どちら様ですか?」 と訊いて

しまいました。あぁ、もう、バカバカっ!あの時のオレのバカっ!!




すると、ぷっつり 切れてしまいましたが。



そして、それ以後、今日まで連絡はありません。当たり前か。

もちろん、昼飯も 一緒に行く事はありませんでした。ので、

かんなり優雅に 一人で 昼ご飯。まったりまったり。






いやぁ、でも あんなん、絶対 騙されるね。すんげぇ 自然すよ。

話し方。


また、声も話し方も そっくり やったからね。○○さん と。




Yah○○!とかで、日本の 『オレオレ詐欺』 のニュースとか読むに

つけ、「なんで こんなんに 騙されるんやろ」 と思ってましたが、あれは

反則やわ。



皆さんも、お気を付け下さいませ。