桐野夏生「バラカ」 | ともさのブログ

桐野夏生「バラカ」

こんばんは~ともさです(*^o^*)。


本日は雨が降って、ちょっと憂鬱かもしれないですねー。


ポジティブに考えれば恵みの雨かな。


 今月は、あの出来事を思い出し、色々辛くなる時期。でも


乗り越えて、ベストを尽くして生きたいですね。


 一時は、なんであんなに、高級外車や高性能バイクを


ほしがったのだろうかはてなマーク今思うととても寒気がします・・・。


本来の僕では無い、悪い罪が出てきたからだ!!


 今は大丈夫。ある物を満足し、感謝でいっぱいです。


逆にありすぎて、物を処分しなきゃあー。


 本日の本は、桐野夏生さんの最新作品「バラカ」。


 僕がこの小説家を知ったのは、過去に、週刊アスキー


というパソコン雑誌にて、連載小説「アガルタ」が載っていて、


小学生の女の子が、大人の男性に長い期間監禁される


話しです。それを楽しみで毎週買っていました。


 正直、彼女の小説は、グロテスク・・・。人間の罪が


わかりやすく表現されており、ここまで悪い事するのかー


と想像以上に、人間の罪と欲望を描いている・・・。


 今回の「バラカ」もっとグロテスクで、読むのが本当に


辛くなり、でも先が気になる衝動に駆られ、650ページを


1週間で読みました。


 

 最初は、豊田さんというおじいさん達が、バラカちゃんに


出会うことから始まる。舞台は東日本大震災。豊田さん達


おじいちゃんは、犬猫救済ボランティア。後に原発反対派。



 木下沙耶と田島優子という40越の独身女性が出てきて、


ある男性とセックスして、子供が出来た物の、中絶する。


沙耶は、ずっと秘密にしていたが、優子は堂々と言う。



 次は、川島祐介、いろんな女性とセックスを重ね、女性達の


人生を壊し続けているとても悪魔のような存在。沙耶と優子も


その被害者。別の女性と結婚したが、沙耶と再婚するが、


悪い方向になった・・・。



 次は。佐藤隆二パウロとロザ夫妻。パウロは日系ブラジル人。


群馬県O市でクルマ関係の仕事に従事する。



 カルト宗教「聖霊の声」ヨシザキ牧師。ロザが通っていた


教会。後に夫のパウロは金銭を頼るようになる。


 パウロは酒豪で暴力的であり、昔のともさ父と重なった・・・。


実は僕、酒飲み苦手なんです・・・。父の酒癖暴力をみたからかな・・・。


お酒はほろ酔いが一番楽しいね~。



 沙耶と優子が、ドバイまでいって、可愛い子供をお金で買う


 みんな「バラカ」って呼ばれていた。もちろん沙耶のお母さんは


猛反対。沙耶の母は、川島にやられ、死んでしまった・・・・。



 パウロ家族は、日本からドバイに出稼ぎに行ったは良いが


うまくいかなく、おまけにロザさんも変な人にだまされ


殺された。その子供がバラカちゃんである。



 その直後に来た、東日本大震災。福島第一原発爆発で


関東圏は全く住めず、首都機能も大阪に移る。津波が来て


東北地方がほぼ津波で壊滅。関東地方も原発爆発で


住めなくなる。


 

 いろんな絡んでいた人物が、何らかの形で一致していく。


 バラカちゃんを、原発推進派のシンボルになってしまい、


大人の欲の為に辛い思いをした彼女。



 読んでいて、いろんな事を考えさせられる事が多く、


人を犠牲にして経済成長を進めていくのか、消費社会を


さらに推進させることに疑問を感じないのかな・・・・むなしい


だけだし、お金を稼ぐのは良いが、自分の健康や家族を


愛する時間をや交わる時間を犠牲にしてまで働かないと


いけないのか・・・。



もう少し、ライトで緩い小説を読もうかな~。


でも、次は「カラパゴス」を読もうかな。これもテーマが


厳しいから、少し休憩しましょう。


 








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以上、文学中年男子のともさでしたー。次はトルストイとか


ドフコエフスキーとか夏目漱石もいいね~。



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