今週月曜日発売の週刊競馬ブックに、「芝馬場のクッション値と含水率の関係について」を書かせていただきました。

 

最初にお伝えしますが、

この記事、ささる人にはささる、かなりマニアックな記事です(笑)。

 

 

JRAでは2018年7月から含水率を、2020年9月からは芝馬場のクッション値を発表するようになりました。

 

含水率の数値が高いほど、馬場に水分を含んだ状態。

クッション値は数値が高いほど硬く、低いほど軟らかい。

つまり、含水率が上がると、クッション値は低くなる傾向があります。

 

ただ、これらの数値は実際、競馬場によって出方が異なる傾向があり、「数値だけを見ても、どう理解したらよいのかわからない」という声をよく聞きます。

 

 

昨年12月に開催された日本ウマ科学会の学術集会で、

東邦大学理学部の菊地賢一教授と、JRA競走馬総合研究所企画調整室の高橋敏之室長が、

「芝馬場のクッション値と含水率の関係について」を発表しました。

 

 

今回の競馬ブックの記事では、菊地賢一先生にお話を伺い、記事を書かせて頂きました。

(菊地先生、本当にありがとうございます)

 

クッション値が発表されたのが2020年9月からで、特にローカルの競馬場はデータが揃っていないため、

今回は東京、中山、中京、阪神の4競馬場だけの分析です。

 

でも、この4場だけの分析でも、かなり興味深い傾向がわかりました。


4場の含水率、クッション値の数値の出方が、各場それぞれ違うんですよ。

これは大きな驚きでしたね。

 

では、ここで質問です。

 

Q1,東京、中山、中京、阪神競馬場のうち、含水率平均が一番低い競馬場はどこでしょうか?

 

Q2,東京、中山、中京、阪神競馬場のうち、クッション値平均が一番低い競馬場(つまり、軟らかい)はどこでしょうか?

 

この2つの質問の答えは今回の記事に掲載しています。

 

今回は、東京、中山、中京、阪神競馬場の含水率平均、クッション値平均、ばらつきの大きさなどを表にして掲載していますから、

この表を見て頂くだけでも、私としてはかなりの価値があると思っています。

 

あと今回、「なぜ含水率、クッション値の数値の出方が競馬場によって異なるのか」。

その理由をJRA施設部に取材し、お話を伺っています。この話が聞けたもの非常に大きかったです。

各競馬場の芝馬場の路盤の話はかなり興味深いですよ。

 

 

 

 

現段階ではまだクッション値や含水率の数値が出そろっていないため、タイム面や脚質傾向の分析には至っていませんが、

4場の数値の出方や路盤の性質を知れただけでも、私は凄く勉強になりましたね。

 

タイム面や脚質傾向の分析、また残りの6場の傾向については今後、リサーチしていきたいと思っています。

 

 

馬場に興味のある方には、どこかしら響く内容になっていると思います。

 

是非とも、読んでみてくださいね。

 

 

小島友実