2日に公表された国際オリンピック委員会(IOC)の評価報告書。
4都市を現地調査した評価委員会(ナワル・ムータワキル委員長)
の評価が明らかになった。
リオデジャネイロが高い評価を受ける一方、
東京は国内の支持率の低さなど課題を突きつけられた。
開催地を決める10月2日のIOC総会(コペンハーゲン)まで残された時間は少ない。
東京、シカゴ、リオデジャネイロ、マドリードの4都市が立候補した
16年夏季五輪開催都市の決定まで1カ月。
「本命なき招致レース」とも言われる今回の激戦ぶりを反映し、
大きく抜け出た都市はなかったが、
東京は支持率に加えて、
得意分野とアピールする開催計画でも厳しい評価を受けた。
ただ、評価報告書は必ずしも投票に直結しないといわれる。
東京は10月2日の投票直前のプレゼンテーションで、
直接IOC委員に訴えるアピール力が不可欠だ。
今後は2日の招致演説の「顔」を誰にするのかが最大の焦点となる。
石原慎太郎都知事(東京五輪招致委員会会長)は、
皇太子ご夫妻の出席を宮内庁に要請しているが、
実現するかどうか決まっていない。
また麻生太郎首相にも出席を依頼する方針だったが、
衆院選の結果を受けて鳩山由紀夫・民主党代表が
新首相に就任する見通し。
近く演説の顔を選ぶ決断を迫られることになる。
▽河野一郎・東京招致委事務総長
選手たちに最高の「ひのき舞台」を提供するというコンセプトの中で、
コンパクトな競技計画や財政計画、100年レガシー構想、
真に持続可能なオリンピック開催計画が高評価を得た。
世界中のスポーツファンが、
東京で最高の大会を経験できることをアピールし続ける。
◇「結果予想通り」…マドリード
2日公表されたIOCの評価報告書で一定の評価を得たマドリード。
招致委員会の広報担当者は
「非常に大きな希望を持っていた。
予想通りの結果で、開催都市に決まるまで楽しみだ」と語り、
自信をのぞかせた。