ダルビッシュに完敗し、エースでも敗れた。
背中の違和感で先発を1度回避した杉内俊哉投手(28)が12日ぶりに登板。
2四球でピンチに立った6回に3点を奪われ、自身の連勝が「7」で止まった。
ホークスの連続カード負け越しなしも「18」でストップ。
43戦ぶりの連敗で2位日本ハムに0.5ゲーム差に迫られた。
球宴まで残り6連戦。
17日から千葉に移って、勢いを取り戻せ!
■19カードぶり負け越し
久々に味わった連敗の“苦味”が、口の中でジワリと広がる。
守れなかった1点。
そして、最後は届かなかった1点…。
「残念、あと1本が出なかったな」。
4連勝中だった1点差試合を落とした秋山監督の第一声だ。
連敗知らずの進撃は、42戦でついにストップ。
実に19カードぶりとなる負け越しも決まった。
単なる1敗以上にダメージが残った。
なぜなら、杉内で勝てなかったからだ。
函館でハムを平らげたのが12日前。
その後、背中に違和感を訴え、中11日空けての復帰登板だった。
「間があいた割にはそれなりのピッチングをしてくれた」。
秋山監督が振り返る。
7回まで被安打は3。
そのうちの1本は、悔やみきれない1球から生まれた。
先頭打者への四球から招いた6回2死一、二塁のピンチ。
リードはわずかに1点だった。
打席には小谷野。
杉内が初球に投じたスライダーはど真ん中に吸い込まれた。
「あれだけの投手だし、追い込まれたら苦しい」。
カウント別の初球で・391の高打率をマークしている小谷野が見逃すはずがない。
左翼へ高々と打ち上げた。
オーティズが捕れず、2人の走者が本塁にかえってきた。
■中11日、制球微妙に…
「もったいなかった。四球の多さ? 感触は悪くなかったと思う」。
報道陣の質問に対し、杉内は終始無表情のままだった。
痛恨の1球に限らず、試合を通じて、自慢の制球が微妙に狂った。
6四球は自己ワーストだ。
4月26日の楽天戦以来、81日ぶりの敗戦投手。
自己新の8連勝はならず、3年連続となる2ケタ勝利もお預けとなった。
カードの頭を取りながら、終わってみれば負け越した。
前夜はダルビッシュに完敗。
ただ、難攻不落の右腕に抑えられても、
日本ハムに対して今季2戦2勝の杉内で必勝を期していた。
一方の日本ハムは明らかに挑戦者のスタンスだった。
「左ではナンバーワンの投手だから、いろんなことをやっていかないと…」。
試合後の梨田監督のコメントだ。
6回は稲葉がバントを決め、
ストッパーの武田久を回またぎとなる8回途中から惜しげもなく投入した。
三塁側ベンチのボードには「決断力」の力強い文字。
この夜に限れば、日本ハムの執念に屈した。
「ハムはワンチャンスをモノにする力を持っている。引き締めて、また明日だね」。
秋山監督も強さを肌で感じ取った。
球宴明けに組まれている日本ハムとの残り13戦も激闘必至。
歓喜への険しい道のりをあらためて知り、ホークスが再スタートを切る。
まだまだ、ファイターズとの対決は、激しいはず、、、、