残念な出来事。 | ともえるの彷徨える☆漫画制作日記

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漫画家 佐藤智美のブログ

こんにちは~~。。。
いよいよGWですねっっ!!!

前回の日記 でお知らせした『居酒屋たかし』
ご視聴されましたでしょうか?
結局あの放送でワインを2本も空けてしまいましたよぉおお~~~汗

その際に私が飲み会に差し入れさせていただいたお惣菜…「プチ・キッシュ」キッシュ!!!

実は私…キッシュが大好きなんですよね~。
キッシュが好きで本当は鱈腹食べたいのですが、
キッシュが食べられるお店やお惣菜屋さんで購入すると少量なのに
結構いいお値段しちゃうじゃないですか~~~
悶々もんもんもん……。

「これは……作るっきゃナイ!!」

ということで、
いままではフツーのタルト型で作ってたのですが、
欲張って具材を入れすぎたり、キッシュ液が漏れてしまうなどのトラブル続きだったので、
思い切って「深型」を購入しちゃいました!!!



↑深型!!


↑結構違うよ~~


さらにさらに…
ワイン好きな方とご一緒する際の手土産にお手軽なキッシュを作れないかなぁ~
という事で、マフィン型も購入。
大小2種類のマフィン型で「手軽に食べられるキッシュ作り」に挑戦してみましたよ。
(※「大」の方は普通サイズのマフィン型)






小さめのモノは可愛らしいし、食べやすいのでいいな♪と思ったのですが、
肝心の味が……「う~~ん……涙
キッシュ独特の卵液のクリーミーな感じがしない…。
少々「残念なほろり結果に。。。



↑お菓子っぽい??



一方余ったパイ生地で試作した大きめのマフィン型の方は



「おおお!キッシュのお味がするぞっっ!!」

という事で、見た目を取るなら「小さいサイズ」、
なら「大きいサイズ」というのが今の私の感想です。

今度は是非「深型」を使ったキッシュ作りにも挑戦したいなぁ…と思っております。
(あと、お菓子のマフィンもねww)



さて、
本日のブログのお題「残念な出来事」ですが…。
いま書いたばかりのキッシュの「残念な」お話とは別ですよぉお~~~


当ブログもお知らせしましたが、
先月は拙著『ムショ医』の電子書籍版がセール価格で販売されていたんですよね。
ワタクシは@tomo_monmon というアカウントでTwitterもやっているんですけど、
セール期間中になると作品についてツイートしてくれる方や感想を書いてくれる方が増えるので、
早速『ムショ医』で検索をかけてみたところ

「……ん??」

ワタクシ『ムショ医』のレビューを書かれている方が検索に引っかかりました。
その方のお名前を見てびっくり。

「ホリエモン」こと堀江貴文さんではございませんか!!
→ツイートはこちら


そしてその記事というのが…





《Manga Honz/堀江 貴文「受刑者が健康診断を受けるのは当然の権利である『ムショ医』」より引用》
→http://honz.jp/articles/-/42718

なるほど…。
刑務所の中を経験されたことのある堀江さんという事で、
拙著『ムショ医』について感想を書いていただけたんだなぁ~
…と思い、記事を眺めていると微かな違和感を覚えました。

「アレ?この記事、私の作品の画像まで掲載してるけど…依頼きてたっけかなぁ??」

通常雑誌や新聞…TVなどのメディアで漫画作品の紹介をしたいという際、
上記のような原稿画像の使用に関しては「使用させて欲しい」と出版社、
あるいは作者の所に「使用許可」を求める依頼がきます。
「1コマで◯○円」と各出版社や作家さんの事務所等でいろいろルールがあるとは思いますが、
使用料などが発生することもあります。
もちろん「予算がないんで料金は発生しないんですが…」という前置きで
お話をいただくこともあります。

ちなみに良く私のブログでも書いております「書影」
いわゆる「単行本のカバー」については、「無料」で「使用が可能」です。
まぁ厳密にいえば「単行本のカバー」にも著作権があるのですが、
販売促進、宣伝目的のため「暗黙の了解」で上記のような使用が認められているんですよね~。

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「書影」=単行本のカバー!

で…話は戻りまして、先ほどの記事の「使用許可」についてですが、
私自身のお問い合わせにも特にありませんでしたし、
職場のWebスタッフに聞いてみても「ありませんでした」というので、
「もしかしたら出版社の方にお話がきてたのかな?」と思い、
メールで「ムショ医」の担当編集者の方に確認させていただいた所…
「こちらにも特にお話は来てませんよ。」とのことでした。

どうやら私の作品画像は「無断使用」されていたようです。

堀江さんの記事が掲載されているこの「MANGA HONZ」 さんというサイト…
実は良く存じ上げなかったので出版社さんからの返事が来る間に
「どんなサイトなんだろう?」といろいろ見てみたんですよ。
レビュアーと呼ばれる漫画好きな著名人の方が
漫画についての記事をアップしているサイトのようで、
とりあえず「個人のブログ」といったレベルのモノではないことは確かなようです。

さらにそのレビュアーの中には漫画編集者さんや漫画家さんのお名前も多数挙がっておりまして、
特に「コルク」 という漫画家さんや小説家さんのエージェント会社まで
立ち上げた代表の方までいらっしゃっるという。。。

「元漫画編集者で漫画家のエージェント会社を運営してるっていったら、
著作物を扱う『プロ』なわけでしょ?そんな方々も関係しているサイトで
なぜ画像を無断使用なんて…」
と非常に驚きました。

他のレビューを眺めていると、
「書影」だけ使用されている記事もあれば作品画像が使用されている記事もあったりして…
「この作品の作家さんは使用許可を求められたのかな?…というか、
ワタシにはその必要すらないという判断なのかなぁ~~……」

と、段々なんだか残念な気持ちでいっぱいになってきました。

ちょっと専門的なお話になってしまうのですが、イラストや写真などの著作物の使用に関しては
例外的に「無断使用」が認められるケースがあるんですよね。
それは「引用」と呼ばれるケースです。

「著作権法第32条」の引用文がこちらになります。↓


第32条(引用)
1. 公表された著作物は、引用して利用することができる。
この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、
かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で
行なわれるものでなければならない。



上記のような「引用」に限っては、作者の許諾を取らずに自由に使う事が可能です。

ただ、この引用が認められる為にはいくつかの条件を満たさなければならず、
今回の『ムショ医』の記事のケースは「グレー」…
極めて「黒に近いグレー」なモノでした。

私はこのサイトをみた「ムショ医」の担当編集者の方に
「ネットでは他にも大型の漫画のレビューサイトってありますけど、
そういうところで作品画像についての取り扱いってどうなんですか?
こんな風に…無断使用って良くあることなんですかね?」

と聞いてみたところ、
「書影は宣伝目的もあるので使用については基本的に自由というのが暗黙の了解ですが、
作品内の画像を使用する時はちゃんと事前にご連絡がありますよ。」
とのことでした。
またそういうサイトでは「献本」も受け付けているので、
自社の作品の宣伝の為に送ることもあるとのこと。
ただ「献本」したからといって作品画像を自由に使っていいワケではないとのことでした。

その後
「どうしますか?こちらから相手に無断使用はやめていただくようにご通達しましょうか?」
と、編集者の方からはお気遣いをいただきましたが、
「そうですね。少し考えてみます…」と私はお答えしました。

……でもね。なんかもやもやが収まらないんですよね~~
ということで、Twitterでリプライしてみましたよ。
はい!!



《https://twitter.com/takapon_jp/status/725543098319671296》


堀江さんからは全然返信こないんで、MANGA HONZさんにもしてみました。



《https://twitter.com/mangahonz/status/725126350005137408》



で、その後どうなったかと言いますと……。。。
リプライをした数時間後に例の記事を見にいったところ…
な、なんとあ~~~ら不思議…





《Manga Honz/堀江 貴文「受刑者が健康診断を受けるのは当然の権利である『ムショ医』」より引用》
→http://honz.jp/articles/-/42718


作品画像がキレイさっぱりなくなっておりました!!

(※画像なしの記事はこちら 。。。)



ちなみに今現在もですね、
どちらからも画像の件で返信等はいただけておりません。。。



以上が「残念な出来事」だったりします。



「なんで?宣伝になるんだからいいじゃん~~」
また、そんなにこれって「残念な出来事」?
…そうお思いになる方もいらっしゃるかもしれませんね。

今回のMANGA HONZさんの記事の内容は、
ワタクシの作品のことを別に悪く書いてはいないし、特には問題ないと思っておりますが、
ただ画像については「使用してもいいですか?」とお声がけがあれば嬉しかったなぁ~…
という一言に尽きるというか…。

とにかくちゃんと手順を踏んでいただければ、
ワタクシも「こんなレビュー書いてもらっちゃったよ!!みんなも読んでね~~~キラキラ
たくさんRTできたのになぁ…と。

「無断使用」で造られたモノを作者本人が
「良し!」としてしまう事に
ちょっと葛藤してしまいました…。


こんなところで「モノ造り」のこだわり出してしまってすいません。
でもね、大事な事だと思うんですよね…。

ネットの普及でイラストや写真を簡単に「コピぺ」出来てしまう為、
リテラシーが問われる時代になりました。

「プロ」の方には「プロ」のお仕事の姿勢でお願いします~~~!!!

最後に誤解のないように申し上げますと、
「プロ」でない方が、ワタクシの作品を個人のブログ&SNSなどで
ご紹介いただくことについては
全っっ然……OKですので!!



そうそう……
近々、私の作品『真湖のワイン』2巻の発売もございます!!!

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発売は6月16日!6月16日ですよぉ~~~~~!!!!



バンバンガッツ…宣伝していただけると嬉しいです!!!!




ではまた…