昨年からの積み残しということで,2015年に読んだ本と自分の読書の振り返りをしてみます。

ちなみに2014年版はこちらです↓

『ホンのひととき 終わらない読書』で改めて楽しく感じだ“本”探しと読書の世界――2014年の読書
http://ameblo.jp/tomihisa18/day-20150211.html

■全部で33冊の本を読みました
まずは初見の本一覧。

用具係 入来祐作 ~僕には野球しかない~』 K
動的平衡のダイアローグ』 紙
あなたはご本人様でいらっしゃいますか~動的平衡の中で考える 未来授業~明日の日本人たちへ~』 K
昨夜のカレー、明日のパン』 K
内閣官房長官・小山内和博 電光石火』 K
会社を辞めないという選択』 K
デスゲーム』 紙
東日本大震災の実体験に基づく 災害初動期指揮心得』 K
コンニャク屋漂流記』 K
世界一のおもてなし』 K
児玉清の「あの作家に会いたい」 人と作品をめぐる25の対話』 紙
川中島合戦』 K
<戦国時代の合戦>探究!川中島決戦 信玄と謙信 それぞれの野望』 K
闇の魔弾 シックスコイン』 K
憎悪のパレード 池袋ウエストゲートパークXI』 K
キング誕生 池袋ウエストゲートパーク青春編』 K
昭和酒場を歩く』 紙
居酒屋を極める』 K
華氏451度』 K
人口減少×デザイン』 K
日本探検』 K
日本の居酒屋文化 ~ 赤提灯の魅力を探る』 K
極悪専用』 紙
呑めば、都』 紙
眠りの家』 K
深夜曲馬団』 K
しんがり 山一證券最後の12人』 K
多縁社会』 h
稼ぐまちが地方を変える 誰も言わなかった10の鉄則』 K
陽気なギャングは三つ数えろ』 K
コミュニティを問いなおす ─つながり・都市・日本社会の未来』 h
ふるさとを元気にする仕事』 紙
死の証人』 紙

紙…紙の書籍
K …Kindle(電子)
h …honto (電子)

全部で33冊です。2013年が27冊,2014年が25冊だったので少しペースが上がりました。2.5~3冊/1ヵ月というペースでしょうか。

この中でMIB(Most Impressive Book)は……

しんがり 山一證券最後の12人

しんがり

でした。

■読書を通じて「日本」について俯瞰した1年
2015年に読んだ本の傾向としては,これまでも興味のあった作家さんの小説や野球関係の本に加えて,「日本」「文化」という点を軸に選んでいました。

とくに「日本」というテーマを選んだ理由として,今,仕事でも日本各地に訪れることが増えてきていて,さらに,この先の日本での暮らし方,働き方を考えるとなったとき,改めて「日本」という国の成り立ちや背景について知りたかったからです。

その点では『多縁社会』『コミュニティを問いなおす ─つながり・都市・日本社会の未来』『稼ぐまちが地方を変える 誰も言わなかった10の鉄則』『ふるさとを元気にする仕事』なども印象的で,1冊1冊が大変勉強になる内容でした。

その中から『しんがり 山一證券最後の12人』を選んだ理由は,今から約20年前に自主廃業に至った,100年企業の山一證券がなぜそういった結末を迎えたのか,さらに,その当時に廃業というマイナス業務を実施した社員の描写が非常に細かく,改めて日本企業,サラリーマンということについて考えさせられた本だからです。

誤解のないように伝えておくと,法律違反は良くないですし,僕自身は終身雇用という考え方,いわゆる日本企業という概念でのサラリーマンという選択肢には賛成派です。だからこそ,こういう事実があったことを知っておくことで,いろいろと自分が知らない知見に触れられことが,とても印象的で,2015年の1冊に選びました(執筆者が清武さんというところが,巨人ファン的にはまたいろいろと考えさせられたりもw)。

そのうえで,先ほど挙げた書籍などと絡めていくと,この先,10年,20年とまだまだ働くわけで,自分の働き方,方向性みたいなものを考えられたと思っています。

また,「文化」という切り口では,とくに「居酒屋」をテーマにした書籍を数多く読み,日本の居酒屋文化に,僕が好きなソーシャルネットの世界観との共通点を感じることができ,書籍を読んで居酒屋に足を運ぶ,といった楽しみ方をした1年でもありました(今もですがw)

結果として,読書を通じ,「日本」について俯瞰し(というと大げさですがw),いろいろと吸収したり,考えたり,行動できた1年だったと思います。2011年の3.11以降,「コミュニティ」や「つながり」というテーマに強い興味を持つようになり,いろいろと考える中で,自分が生活している場所,国である「日本」に行き着いた(回帰した?)結果でしょうか。

この先も意識して継続していきたいところ。

■読書体験から生まれるヒトのつながり
また,読書体験から生まれたものとしてとくに嬉しかったのは,読んだ後,書籍のレビューをAmazonに書いたり,執筆者のホームページへ投稿した結果,書き手の方たちとつながれたこと。

具体的には2人いて,1人は『日本の居酒屋文化 ~ 赤提灯の魅力を探る』『呑めば、都』のマイク・モラスキーさん,もう1人は『稼ぐまちが地方を変える 誰も言わなかった10の鉄則』の執筆者の木下斉さん。

木下さんとは,その後,実際にお会いすることもでき,もしかしたら何かご一緒できるかもしれません。

ほかにも,過去,このブログを通じて,作家の一田和樹さんと知り合うこともでき,実際に,仕事(Web連載)をお願いするといったこともありました。

こういう体験をすることで,読書は知識の習得や娯楽としての楽しみだけではなく,メディアと同様に,ヒトとヒトをつなげる価値を持っているなと,改めて感じました(これは2014年のMIBである中江有里さんの『ホンのひととき 終わらない読書』の内容にも通ずる価値観です(今年前半に読んだ本は中江さんの本がきっかけのものも多くありました)。

僕の読書は一気にが~っと読むことは少なくて,ランチタイムや通勤途中に少しずつ読むパターンが多く,たぶんこれ以上のペースにはならなそうですが,今年もまた,新しい書籍や雑誌を読み,「知識」や「ヒト」など,新しい「何か」と出会えればと思います。

■紙の書籍・電子書籍:2015年
最後に,紙の書籍,電子書籍の割合。

2015年は

8:紙
23:電子(Kindle)
2:電子(honto)

となり,全33冊中25冊,75.8%が電子となりました。昨年は66.7%なので,この傾向はますます強くなりそう。やっぱり買いたいときに変えて,かつ,手持ちのスマホで読めるっていうのは,僕みたいな読書スタイルには本当に便利。

とは言え,紙でしか読めない本もあるので,そこはバランスで :-)

2014年:
6:紙(分冊を入れると7)
18:電子(Kindleのみ)

2013年:
15:紙
12:電子(BookLive!)
1:電子(Kindle)