前回に続いて、電子書籍ネタ。

今回は「端末」。

まずはこの写真をご覧ください。

2台

それぞれ何の端末かご存知ですか?

右はSHARPが発売した電子書籍専用端末「Galapagos Medius 5.5インチ」、左がAmazonが発売した高機能タブレット「Kindle Fire HDX 8.9」です。Fire HDXは実際に触っている方も多いかもしれませんね。

ちなみにそれぞれの仕様は以下のとおり。

■SHARP Galapagos Medius EB-W51GJ 5.5

Galapagos


発売日:2010年12月10日

ディスプレイ:1,024×600
OS:独自OS(Linuxベース?Androidベース?)
サイズ:約167×92××12.9ミリ、約220g
対応フォーマット:XMDF



■Amazon Kindle Fire HDX 8.9(16GB)

Fire HDX


発売日:2013年11月28日

ディスプレイ:2,560×1,600
OS:Fire OS(Androidベース)
サイズ:231×158×7.8ミリ、374g
対応フォーマット:Mobi、PDF(その他アプリによる)



■なぜこの2つを比較したのか?

なぜこの2つを比較しようと思ったかというと、価格はどちらも3万9,800円

3年という月日がもたらした結果の1つですね。

なんていうか、こういう仕事をしているのでドッグイヤーと呼ばれる技術進化のスピードは肌感覚でわかっているつもりではあるのですが、この2つを比べると技術の進化以外に、周辺要素の変化が大きいなと。

とくに電子出版業界、電子書籍を取り巻く環境の変化はとても大きく。

電子出版・電子書籍に関しては、よく、本をつくる側が矢面に立って、あーだこーだ言われがちではありますが(実際言われるようなことをするケースもあるし)、それ以外に、使い手側の無意識のうちの意識の変化がもたらす、状況変化もあるな、と。

(メーカも違うし、時代も違うのはわかっていますが、新規企業が入り込めたということを含め)この2つの端末の変化・進化に関しては、技術+市場+ユーザの組み合わせが生んだ結果だと思っています。

あ、変に勘ぐられたくないんですがw、何かを否定するのではなくて、大きな変化が起きるには、1つの大きな要因だけではなくて、複数の要因の、さまざまな絡まり具合が影響あるんだな、ということです。結局、「メーカーだけ」「プロバイダーだけ」「ユーザだけ」とか、極論の話をするのではなく、バランスの取り方というか。ここは言語化が難しいところ。

月並みな言い方をすれば、「ハード」「ソフト」「人」それをつなぐ「サービス」、その組み合わせなんですよね。


以下余談。

ちなみに、Galapagosは自前で買った端末なんですが、結局、買った電子書籍は3冊だったなー(遠い目)。最後に買ったのは、のりピーの『贖罪』。懐かしすぎる。


そして、Kindle Fire HDX 8.9は業務の検証端末ではありますが、このレベルまで来ると単なる電子書籍端末ではなくて、普通にPCと同等の目的で利用できると思います(なので電子書籍の観点で観るといろいろ検討事項が多くなる)。

Kindle Fire HDX 8.9 16GB タブレット/Amazon