aveさんコンサート@福島 | とむりん Logbook

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♪いつか君がこの町で暮らしたいと
言ってくれたら幸せだろう
君の故郷(ふるさと)になれるよう
まずは僕らが動きだそう♪


aveさん「♪福の歌~頑張っぺversion」の一節です。
元の「福の歌」は震災前に作られた曲ですが、震災の後、歌詞を変えた「~頑張っぺversion」が歌われるようになりました。


全国的にはあまり知名度がありませんが、aveさんは地元・福島を拠点として活動するアーティストで、福島では「『猪苗代湖ズ』か、aveか」といわれる存在です。
実際、昨年末に地元ラジオ局が行った調査では、震災後の福島を最も元気づけた歌として、この「♪福の歌」が、「♪I love you & I need you ふくしま」を抑えて支持されていたそうです。
http://www.youtube.com/watch?v=M_U1WB7fq7o
(「♪福の歌」。こちらの「YouTube」では歌詞も出ます。)

そのaveさんのコンサートが16日、福島市公会堂で行われました。



東京から福島。新幹線ならすぐですが、高い。夜行バスは安いけれど満席で予約取れず。結局、行きは各駅停車の旅、でした。
トータルの料金はバスとほぼ同じ。ただ、乗り継ぎの連続になるので結構面倒でした。
実際、電車が遅れた影響で、黒磯駅で予定の乗り継ぎが出来ず、1時間近く足止めとなるハプニングも。



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鉄ちゃんではないのですが、予想外に時間が余ってしまったので、その辺の電気機関車を撮ってみました。(^^;)


黒磯を出ると、すぐ福島県。
東北本線とはいっても、ずいぶん山の中を走っているんだなぁ、というのが率直な印象でした。写真はないのですが、車窓から見える山や谷は木の葉も色づき、いかにも日本の秋というたたずまいでした。風景だけ見ていると、震災も原発事故もずっと遠い世界のことに思えてきて、不思議な感覚でした。


ボタンを押さないと開かない電車のドア、路線バスのように整理券を取って乗り降りするシステムにカルチャーショックを受けながらも、何とか福島に到着。



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コンサートにはまだ時間があったので、ちょっと歩いてみました。



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福島駅前の(写真上から)花時計・芭蕉と曾良の像・古関裕而の像。


短時間歩いただけですが、「意外に普通の街じゃん?」と思いました。
さすがに東京ほど賑やかではないけれど、繁華街では普通にクリスマスセールが行われているし、ボジョレー・ヌーヴォーも売られていました。マツキヨとかBOOKOFFとかも営業しているし、人通りも多かったようです。
そして、こんなものまで!



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沖縄恐るべし!(^^;)


ただ、公会堂近くにかなり大きな公園があったのですが、そこで遊ぶ子供が、公園の広さに比べて少ないような感じもしました。ちょっと見ただけなので何ともいえませんが、天気はいいのに子供が思うように外で遊べないとすれば、やはり深刻な問題といわざるをえません。


そうこうしているうちに、コンサート開場。



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福島市公会堂は大きなホールで、観客は500人近く来場していたと思います。
年配の方から、小さな子供を連れた家族連れまで、まさに老若男女、幅広い方が来られていました。

「ave」とは、Acoustic Variety Entertainment の略。実際、とても優れたエンターテイナーで、aveさんのライブは、誰にとってもまずは「楽しい」ものとなります。
アーティストとしての力量も凄いとしかいいようがなく、そのパワー溢れる歌声は聴く者の心身を震わさずにはおきません。
元々はラブソングを中心としたアコースティックギター弾き語りアーティストでしたが、福島市の歌として「福の歌」などを歌っていて、それが震災後、福島の応援ソングとなりました。
今ではaveさんといえば福島応援ソング、というイメージすらありますが、それは彼が元々エンターテイナーとしてもアーティストとしても抜群の存在だったからこそ、多くの人に支持されるといえます。

コンサートでは、そんなaveさんの力が存分に発揮されていました。楽しく、鋭く、そして最後には観客を元気にする、これこそ「音楽」であり「ライブ」なんだ、と感じました。
東京では何度かライブに伺ったことがありますが、福島で聴くとさらに力が増した感じ。観客の共鳴も、やはり東京の何倍もあったようでした。



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アンコールのラストの曲だけ、撮影可になりました。
ゲスト出演の藤田悠治さん、白鳥吏南(リナ)さんも素晴らしいアーティストでした。特に藤田さんは、タイトルのない新曲を歌ったのですがこれが強烈でした。福島まで行って、東京開催イベントのチケットを買ってしまった程です。(^^;)(^^;)



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aveさんも出演されます。なかなか、物凄いメンバーです。(((o(*゚▽゚*)o)))


今回、実際に福島に行ってみて、日帰りの短時間滞在ではありましたが、やっぱり行ってよかったと思っています。南相馬といわきには行きましたが、福島市は初めてでした。ちなみに帰りは、さすがに泊まるよりは安いので、新幹線使いました。(^^;)
コンサートもそうですが、福島という街に足を運んでみたことで、やはり何か、感じ方が変わったように思えるのです。


ただ、そう簡単に行けないという方が多いのもよくわかります。
そんな方のために、aveさんは頻繁にツアーを行い、各都市で福島の応援ソングを歌っています。
詳しくは公式サイトをご覧下さい。
http://www.ave-songs.com/


「もういいよ」といわれることもあるそうですが、それでも歌い続けるとaveさんはMCで語っておられました。流行り廃りの問題ではなく、震災と原発事故の傷が癒えるためにはこれからも長い時間がかかります。そして福島では、全く特別ではない普通の人たちが、普通に日常の生活しながら、なおかつその大きな傷に向かい合っています。そういったことを、aveさんは歌っていかれることと思っています。
機会ありましたら、ぜひお聴きになってみてください。
http://www.youtube.com/watch?v=M_U1WB7fq7o  (再度、歌詞も出るYouTubeです。)