前回の「森記念財団・都市戦略研究所による『世界の都市ランキング』」
からの続きです。
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前回の調査は、貴族層による机上の論理的な視点が
若干あるような気もしましたが、
大筋、基本的には大変意義のある内容でした。
その結果を踏まえて、私なりの理論も展開したいと思います。
オリンピックの候補都市にも認定された成熟した都市・東京が、
今後何を目指すべきか、考えていくべきか。
世界における東京の地位を上げていくための施策は何か。
これらを多くの人たちが共有し、議論し、
守るものは守り、でも何でも反対するだけでなく、
意義のあるものに関しては、
変化を機会創出の入り口としてとらえる
大切さも理解していかなければいけませんね。
で、世界の都市ランキングを踏まえ、
以下に私の考えとして3点をまとめました。
①東京の住居環境を上げる
衣食住のうち、衣食に関しては東京は本当に恵まれた都市です。
しかし住環境となると現実的に劣悪で、
良いところと悪いところの格差も激しすぎる。
他のアジアの方が、自然と住宅、デザインなどが
調和して、質も良かったりもします。
なのでまず、基本住宅面積を拡大させる!
高度成長時代に団地が誕生した段階で、基準の面積を狭く
設定したのが要因かもしれませんが、
地方都市に比べ、都内の暮らしの質は低いです。
50㎡台のマンションに家族3から4人というのは
やっぱりどう考えても異常です。
基本住居面積が大きくなれば、
家族・シェアリング・シングル問わず、
広い家に住むことが可能になり、
本質的に生活の質が上がり、生活立国に近づきます。
そこで参考になるのがシンガポールです。
国土の狭いシンガポールは、高層公団団地(HDB)を
積極的に建設して住宅の質を改善しましたが、
その一つ一つが広く、バスルームが2つあるのは当たり前です。
東京は、地域によっては高さを利用し、
その分空いた土地の緑化を促していくことも重要かもしれません。
その上でデザイン性も強化。またベランダをテラスに。
(選択を干すスペースから、椅子やテーブルを置き、
外でご飯を食べる雰囲気)など、
美的外観に関する新しいコンセプトも大切な要素になっていくでしょう。
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②観光インフラをもっと大切に
東京は、江戸の火事から始まって、関東大地震や第二次世界大戦など、
破壊と創造を繰り返してきた歴史を持つ都市でもありますね。
ただその副作用か、既存の重要建築を耐震・耐免構造にする技術より、
破壊して無機質な建物を作ることの方が熱心な都市になってしまいました。
その結果、無機質で美的感覚を無視した雑居ビルと住居の嵐...
芸術性のある建物や歴史があっという間に消されてしまうこの現実。
例えば、欧州の歴史ある建物などを一度でも見れば、
現在のただの茶色のビルといった感じの新橋演舞場に
文化的な魅力を感じることはできません。
歌舞伎座は、老朽化のために建て替えられる予定ですが、
よくあるただの最新のビルになってしまいそうです。
私たちは日ごろ、合理性やスピードを求めがちですが、
もっと歴史ある東京の資産にも
注力しなければならないのかもしれません。
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③PR下手が東京の可能性を狭めてしまう!
現在の東京の文化は本当に多種多様で、
毎日様々なイベントが催され、ものすごい速さでビジネスは動き、
文化が開花しているのに、
今だ、世界が見る東京像(特に欧米からの)はなぜか、
*新宿(歌舞伎町界隈)の強烈なネオン
*西新宿の面白くない高層ビル街
*満員電車と人ごみ(物珍しさから)
*なぜか芸者がタクシーに乗っている姿(京都?)
です。それしかイメージフォトがないのかぐらい
古臭くて、大体ここ数十年変わっていません。
東京はもっと、積極的にPRを発信させていく
必要があるのではと思います。
今の、最新な東京を積極的にPRし、
歴史と威厳ある東京と、最新のモダン東京を
融合させ、魅力あるイメージ作りをしていなかければ
ならないと思っています。
≪このPRネタに関してはまた今度!≫
世界の中の東京、アジアの中における東京の優位性を
上げていきたいです!
東京はそれだけの価値を持っている都市だと思います!