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日経産業地域研究所が東アジア、豪州の6都市に住む
消費者3千人に調査を実施したところによると、
日本を訪れる外国人観光客の半数近くを、
訪日2度以上のリピーターが占めています。
リピーターは行きたい場所も旅行形態も変わってくる。
日経MJさん(4/30)の記事を参考に、日本観光への意識を探ってみます。

【訪日経験者が日本でやりたいこと】
温泉、買い物、グルメ・日本食・地元名物を食す、
文化的建造物などの見学、雄大な自然を満喫、
現代的な都市を見物、テーマパーク、ナイトライフ、スキー、
伝統芸能、伝統的な日本の名旅館(都内にあるような安っぽい旅館ではない)、
白神山地、ブランドファッションの購入など…

【訪日観光客が日本で買いたいもの】
食料品(!)、デジカメ、ファッション衣料、ブランド品、化粧品、
扇子等の日本伝統系グッズ、着物・浴衣、マンガ、貴金属・時計、CD、DVD…

【興味がある日本の地域】
北海道&東京(ダントツ)、沖縄、京都、富士山、
ディズニーランド、大阪、ユニバーサルスタジオジャパン、
別府温泉、長崎ハウステンボス…
(なんと京都に対する興味は北海道や東京の半分以下。どうしたのでしょう…。)

【訪日経験がある人の割合】
ソウル(40%弱)、香港(60%弱)、台北(50%強)、上海(約10%)、
北京(10%弱)シドニー(20%弱)


●日本の食事は美味しいし安全というイメージが経済的効果をうけています。
●JAはいまや世界のJAですね。
デパ地下の菓子も、彼らにとっては日本の魅力の一つです。
●日本ブランドの化粧品も、同じ肌を持つアジア人にはうってつけ!
●ファッションも、都内には、某有名ブランドではなく、ニッチな海外ブランドも目白押し
(例えば伊製の職人的な革ブランドやスーツ)なので、都市のブランド力は高まります。
●各地にある名店(天ぷら、寿司、神戸牛、キムカツなども)も同じくですね。


【平均予算】
6都市(ソウル/香港/台北/上海/北京/シドニー)平均だと29万円。
ソウルは10万円半ば、香港は20万円、台北は10万円、
最高は北京で48万円!上海も40万円台。シドニーも40万円40万円台。
上海、北京、シドニーでは50万円超も1/4を越している。
(距離による滞在時間や旅行会社の価格にも影響)

【ソウル】
温泉好きで、日本に行く目的→温泉が多い。
個人旅行客は7割を超えている。

【香港】
訪日経験は半数を超えている。
買い物が主。また北海道や沖縄などリゾート志向も多い。
USJも多数。香港は都会なので、割と近場の海外リゾート
という感じになっているのでしょう。

【台北】
北海道がトップ人気。京都も。
日本でしたいことは買い物や食事がトップ。
金沢の加賀屋は有名。立山黒部に立ち寄る際の宿でもある。

【上海・北京】
訪日未経験者がまだ9割。
富士山、東京、ディスニーランド(&シー)が
主なイメージ。デジカメやアニメ関連の購入も目立つ。
今後の魅力あるPR活動でさらに喚起されるでしょう。

【シドニー】
訪日経験は2割と少ないものの、日本に何回も訪日する人も多い。
長期滞在、個人旅行を好む。
最近はニセコ(北海道)や白馬(長野)のスキーが人気。


全体的に、日本で泊まりたい宿泊施設は、
旅館が圧倒的。旅館で日本情緒を堪能したいという人が多い反面、
中途半端な安普請的旅館(サービス・施設)だと期待を
裏切られた気持ちになることも多く、旅館側の外国人対応の充実も
求められているものの一つです。

日本のPR活動。今後もっと重要になっていくはずです。
そして我々日本人も、海外旅行を楽しむだけでなく、
外国人を自国へ招く、来てもらう楽しさを見つけていってほしいなと
思っています。そのよい関係は、経済的にも恩恵を齎してくれますし、
世界と交流するチャンスでもあります。国力にもよい影響を齎してくれるでしょう。そ
して私たちの見識も広くなっていきます。
今後の動向に注力していきたいと思います。

調査:
ソウル/香港/上海/北京/台北/シドニー、6都市に居住する
一般消費者各500人、計3千人を対象に、2008年3月中旬に
インターネットで実施。男女半々、20代~50代以上世代対象。
調査はヤフーバリューインサイトを通じ、各都市の調査会社に委託。