「お気に入りの場所を教えてください」
もしそんな質問をされたなら、私はここの名をを挙げるでしょう。
東京都庭園美術館 。
1933(昭和8)年に建てられた旧朝香宮邸を、
1983(昭和58)年から美術館として公開したものです。
1910年代半ばから1930年代にかけ、一世を風靡した
アール・デコ様式を現代に伝えるこの建物は、
東京都指定有形文化財(建築物)に指定されています。
美術館なので、通常は様々な展覧会が開催されているのですが、
「建物をじっくりみたい」という声も多く、
それに応えて、年に一度、建物公開展を行っています。
今年の建物公開は、
3月25日(木) ~ 4月11日(日)
そう! 明日までです!
こんな直前になってからお知らせするのも…ですが、
実は、私、昨日行って参りました。
興味がある方はぜひ足を運んでみてくださいね。
古い建物が好きな方
シャープで繊細なデザインが好きな方
おすすめです。
ちなみに、アール・デコ様式の特徴は、
直線的。幾何学模様。対比的な色彩。
その前に流行したアール・ヌーヴォー様式が
華麗で曲線的な模様を特質としていたのに対し、
アール・デコは、余計な装飾をなくして、
「形態は機能に従う」を信条としています。
たとえば…こんな感じです。
さて、今回の建物公開展で、
押さえておくべきポイントとは…
①写真撮影がOK!
展覧会期間中は、著作権等の問題もあり禁止されている、
写真撮影がOKになります。
私も室内の照明器具など、たくさん撮影してきました。
私が行ったのは平日の午後でしたが、
期間限定の建物公開であるためか、たくさんの人が。
今日明日はかなりの人出が予想されますので、
各室全体の写真を撮るのは難しいかもしれませんが。
照明器具、壁面装飾、ラジエーター、タイルなど、
細部がほんとうにすばらしい。
↑の写真も昨日撮影したものです。
私は今回時間切れで行けなかったのですが、
庭園も公開されており、野外設置の彫刻や
季節の花々なども楽しめます。
※美術館が開館時間を延長していても
庭園は閉園してしまうので要注意!です。
②通常は公開していない部屋も公開
宮家の家族が日常使用していた小食堂
温室として使われていたウインターガーデン
普段公開されていない部屋も見ることができます。
もう少し早い時期でしたら、正門から美術館にかけてのアプローチで、
満開の桜の楽しむことができたと思います。
昨日見た時は、高い木の陰になっている桜はまだ満開でした。
2階の窓から桜を楽しめるように、カーテンを明けてあるそう。
今日10日土曜日は
開館時間を延長、
学芸員による展示解説も行うとか。
HPをチェックしてみてくださいね。
次の日記から、公開展の模様を、写真をまじえて詳しく
お伝えしたいと思っていますが。
この土日で観にいきたい、という方がいればと、
まずはご紹介、です。
もうひとつおまけに。
美術館の正門脇にある「cafe 茶洒 kanetanaka 」は、
大正時代創業の老舗料亭金田中による和カフェです。
和のスイーツやお食事を、ぜひ。
※追記
この翌日より、公開展のもようを詳しくご紹介する日記を書いてみました。
興味をもっていただけましたら、↓もぜひ!
美術館のシンボル
ラリックのガラス・レリーフ扉と香水塔について
【1階】 旧朝香宮邸のパブリックスペース
フランスの装飾美術家による純粋なフランスアール・デコ
【2階】 宮家のプライベート・スペース
宮内省内匠寮による和製アール・デコ
建物細部の意匠について
東京都庭園美術館の正門脇にあるカフェ。
美術館に入館しなくても利用できます。