さて。記念すべき(?)最初の東京さんぽ。
どこから歩き始めようかと、あれこれ思い悩んだ末、
子どものころから親しんできた、懐かしい味をご紹介します。
誕生日やクリスマス、入学、卒業…
お祝い事のある日、わが家の食卓を最後に飾ったのはいつもこの、
ダミエとは、市松模様のこと。
2色のスポンジで作られた市松模様の間には、
たっぷりのバタークリーム。
周りはチョコレートでコーティングされています。
しっかりとした甘さ、でも、けしてくどくなく。
食後は甘いものより水菓子、という好みの父も、
ダミエだとペロリとたいらげていました。
マッターホーンは、東横線の学芸大学駅近くにある洋菓子店。
創業50年、一店舗主義を貫き、支店はもたないのだとか。
店の奥には、昭和の香り漂う喫茶室もあり、
ショーウィンドウをのぞいて選んだケーキを、
ここでいただくこともできます。
ケーキやクッキーの箱をくるむ愛らしい包み紙は、
洋画家として活躍した鈴木信太郎画伯の手によるもの。
一点一点鑑賞しながら、ゆったりと流れる時間を
愉しむことができるのも魅力です。
ダミエは、ロールケーキのような大きさのロングサイズ1本を購入し、
家でいただくことが多いのですが、
昨日は喫茶室で、生メロンジュースと一緒に。
マッターホーンの近所に住んでいた私は、
小さい頃から度々おつかいに行かされ。
友人同士招き合うお誕生日会では、この店のケーキが定番。
マッターホーンは私にとって
「地元で愛されている街のケーキ屋さん」でした。
数年前、マッターホーンが地元だけでなく、
遠方にもたくさんのファンをもつ店と、知りました。
雑誌に紹介されたり、著名人の愛する店として名前が挙がることも。
書店で、マッターホーンの包み紙が表紙に使われている本を発見したときは、胸がどきどき。
甲斐みのりさんの『乙女の東京』という本で、
洋菓子のページについて書かれたページに、ダミエも登場しています。
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最近では、スタイリストのソニア・パークさんの『ソニアのショッピングマニュアルⅢ』に、マッターホーンのバームクーヘンが紹介されていました。
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幼なじみが急に有名人になってしまったら、こんな気分になるのかしら。
自慢したいような、でもちょっとさみしいような…
なんだか不思議な気持ちです。