高校の音楽科トランペット専攻の M君からの質問です。
実際はLINEでのやりとりでしたが、ながーーーーくなってしまったのでまとめて、一部会話形式にしてみました。
(色々ミス等あると思いますが、見つけたら後日修正していきます。)
トランペットを吹いている高校1年です。母校の中学が近いので良く練習に行っていて、後輩の指導等もしています。
先日も一緒に練習したのですが、どうも僕が教えた事を誤解してしまい、後日、変な練習を始めてしまったようなのです。
僕のいた中学では、学年が上がるほど吹奏楽部どくどくの根性思考にのっとられていました。その日も基礎練習を教えてる時にしんどそうな顔をしていました。「今なにがしたい?」と聞くと「曲が吹きたい」と言われたので一緒に曲を吹きました。
僕は一年生にはトランペットを楽しむという事を忘れて欲しくなかったので、最後に「練習やトランペットを楽しむ事を忘れないでね」と言って帰ったのですが、どうやら、それ以来ウォーミングアップや基礎をせずにいきなり曲をばーばー吹いて調子がもちろんくずれてしまった・・・というわけです…>_<…
後日、それを見たレッスンの先生がなんでそんな練習してる?と尋ねたところ、僕に言われたからだと答え、中学3年生も僕の事を練習の邪魔になると言っているようです。部活内での僕の立場が危うくなっていますし、近くにトランペットの人で味方になってくれる人が少ないです。
僕が教えた時はウォーミングアップ等は終わっていたので曲を教えたわけですが、まさかその後から練習時間を全て曲にあてるとまでは思ってもみませんでした。
相談しておいて何ですが、なんか人間関係的な問題に発展してしまったのでゆっくり解決していくしかなさそうですね・・・。
この時点で凄く自分を追い詰めている、思い詰めているのが強く伝わってきました。
立場が危うい、味方がいない、ゆっくり解決していくしかない・・・皆さんはこの時点でどう思ったでしょうか?
色々あるかもしれませんが、私は「後輩思いの良い先輩だなあ」と強く思いました。そして、この時点で私は「解決するだろうな」と密かに思っていました。直感でしょうか、今思うと「やりたい事」が明確だったからかもしれません。
自分がアレクサンダーのレッスンで得た経験を活かして、ひとつひとつ、ひも解いてみました。
toku:自分が言った内容についてはどう思いますか?
M君:うーん、いまいちです
toku:なぜ?
M君:後輩達に誤解を与えるような言い方だったのかもしれません、基礎練習をさぼっていいんだと受け取ったみたいで、
toku:「練習やトランペットを楽しんで」と言う事自体は素晴らしいことですよね?
M君:はい、それは間違いないと信じています
toku:じゃあ、いまいちではないですね。
M君:そうだといいです、、、
toku:そうなんですよ^^
ただ、浅はかな気持ちだったのかもしれません。
うちの吹奏楽部の伝統をまだ変えるような力を僕は持っていないので、、いずれ、アレクサンダーの資格をとって、トランペット奏者としても認められて信頼されてから、伝統を変えればいいのかもしれないと思いました。
でも、できることなら厳くて体を考えない練習は今すぐにでもやめさせたいですが、これ以上僕から指導することはできそうにないです…>_<…
toku:もしバジルさんだったら、もう一度同じ質問をしますよ。「でもその内容は素晴らしいことですよね?」と笑
M君:はい、ありがとうございます(笑)僕は間違ったことを言ったつもりはないですし、正直うちの吹奏楽部の指導法よりましなものをもっているつもりでいます。
toku:そう!それでいいんです!
良かった良かったヽ(´▽`*)ノ
ただ、勝てなかっただけです、古臭いカチカチの伝統に。また、いずれリベンジしてみます。といっても、明日の練習場所がないので中学校にいくしかないのです…>_<…
Oh....ここまでとは・・・私は吹奏楽部に在籍した事がないので分からないのですが、吹奏楽の伝統が植え付ける思考?というのはなかなか手ごわいですね。そういえば大学で吹奏楽出身の人は音楽においてだけ少しやり難かったなぁ。
toku:じゃここで簡単だけどアレクサンダー的思考になってみよう。吹奏楽は人間の身体、古い伝統は身体に染み付いたクセ、そのクセに勝とう!治そう!と思うと、身体はどうなるかな?
M君:逆に固まったり緊張したりします、、、なるほど!
toku:アレクサンダー的思考できてますよ(笑)
M君:でも、新しい選択をどうやって与えて行けばいいのか、、、気づくことはできません。とりあえず、勝とうと治そうとするのはやめます!僕が大きくなってから変えにいきます。
toku:新しい選択肢の答えは、さっき言ってましたよ(笑)
M君:答え??とは、言いましたか?(笑)それにも気づくことができてません。…>_<…
(LINEだったので、会話の流れ的に「自分で気付けてない答え」の話題は次回の日記で。)
toku:勝とうと思うのをやめます→別の言い方にできるかな?反対語じゃなくてもOK!
M君:はい。勝たなくていい、、、あ、負けてもいいと思いますとか?あーわからないです…>_<…
toku:それもいいね!提案として「楽しもう」じゃダメかな?
M君:なるほど!楽しもうですね
toku: 「古い伝統」という物を一度認めて、観察してみて。そしたらいかに自分の足元で下らないことしてるかに気付ける・・・もう気付いてるか笑
M君:はい、たしかに!僕は今は勝とうと無理に何かしようとしなくていいんですね。
toku:そしたら力みが抜けるかもしれない、面白く見えるかもしれない。変えてやる!→気にしないで楽しく練習していこう(^^)
M君:そんな悩むことでもなかったですね!!楽しんで自分も、または後輩達とも練習したらよさそうですね!(toku:自身で答え出せましたね!)ありがとうございます(*^^*)
toku:そうだね!自分も後輩と楽しく練習!「古い伝統に打ち勝つ!やめさせる!→後輩と一緒に楽しもう!」人の心は自分ではコントロール出来ない領域なので、コントロールしようとすると身体かたまっちゃうよー
M君:ただ、やっぱり明日は行きにくいです(笑)何か、それに関わると緊張して踏ん張っていた自分がいたと思います(toku:気付けてるじゃん!\(^o^)/)。
ここは、関わらない方が自分のためによさそうです。身を引きます(*^^*)明日は一人で別の教室で練習してきます。
しばらくして、何か変われそうな時にチャンスが来たらまた関わってもいいですし、もっと先でも、もしくは今の三年生が引退した後とかにします!
toku:それも選択肢のひとつだね。ちなみに明日いきなり関わりに行くのも出来るんだよ?笑
M君:いや、それを想像すると心や体ががちがちです…>_<…。それに、自分の練習もしたいので、今度楽器の試験がありまして…>_<…
それにしても、本当に気が楽になりますね。メンタル的にも肉体的にも気楽に楽しくなれて、アレクサンダーって本当にいいですね。今、すごく感動しています!
ありがとうございました!
toku:良かったです(^^)
幾つか未解決な部分もありますが、順調に思考がほぐれている感じはします。
一見、どこかのお悩み相談の内容ですが、私自身アレクサンダー・テクニークを学んでいなかったら「そんなの簡単じゃん、○○しなよ」と言っていたかもしれないし、解決策に気付けなかったかもしれません。深い内容?は次回ですが我ながら良くやったな、と思いますヽ(´ー`)ノ
次回は「新しい選択肢、自分で言っていた答え」とか「今すぐには解決できない、明日すぐ関わりにはいけない」といった点を書こうと思います。
次回は凄い勢いで自分の思考に気付けていく様子が見られます、必見です!!
・・・多分(笑)
えー・・・・このシリーズは3つ4つくらいの記事になりそうです。時間かかりますが頑張って書いてみます。
更に動画も送ってもらったので、身体の使い方についてもレッスンさせて頂きました。それについても・・・