京都市議・とがし豊/近頃、気になるニュース え゛!?-090611_0618~01.JPG

今日の日経新聞、一面をざっと読んだ感想。


政府・一部財界の主張を鵜呑みにした報道。


見出しのうちからして恥ずかしい。


「国際交渉を主導」という首相のコメントを引用しておきながら、国際社会で問われている「90年比」では比較をせず、温室効果ガスを7%以上増加させた大変最悪の水準だった「2005年比」の数値しか見出しにのせていない。


しかも、「家計の負担、年7万円超」と政府の言い訳を紹介。


新聞紙面で、さんざんグリーンニューディールで景気浮揚を叫んできた同紙であるならば、なぜ、そのプラス面の効果を加味した報道をしないのか。


あるいは、地球温暖化対策を中途半端なままにすれば、どれだけの経済被害が日本や世界にふりかかってくるのか、という試算との対比でなぜ考えようとしないのか。


「低炭素社会、まだ入口」と論説を載せてはいるが、この目標では2013年以降には「何もしない」と同じだから、「入口に入るフリをして、実は入らなかった」と書いた方が適切ではないのか。


家庭での取り組み限界を指摘をして、原子力発電の促進を熱心に推奨しているが、原発は不安定なエネルギーであることはこの間の事故がしめしており、それを補うためにつかわらる石炭火力発電が大量のCO2排出源となり、2007年度の大変な温室効果ガス増加要因となった事実を忘れたのか。


自然エネルギーへの転換をもっと位置づけるべきではないのか。


「中国、インドの参加が鍵」とも指摘をするが、このような中期目標を掲げる国の主張がどこまで新興国に受け入れてもらえるというのか。


「交渉力」が問われるというが、それ以前に、世界各国の「交渉」の対象にされるではいか。


時よりうなずかせてくれる日経新聞であったが、今日はとにかく疑問符が次々湧き上がる報道でした。