ドイツの環境首都・エッカーンフェルデ市のミヒャエル・パクシース氏の講演を聞きにいってきました。


主催は環境市民。



20070213


大きな企業がほとんどないために市の税収が限られており、従来からなるべく税金を使わない工夫をやってきた都市だとか。


なかなかユニークだと思ったのは自然環境の復元方法。


地質調査も含めその土地がどのような土地でどのような地形にあるかを踏まえたうえで、なるべく人の手を加えるのは最低限にし、たとえば池を再生する場合でも自然に水がたまるようにし、植物を移植するのではなく自然に繁殖するのを待つという。そのようにして池から流れ出す川も自然に川となっていくのを見守るという。


そして、伝統的に海風を防ぐための防風林が生態学的に重要として位置づけて、積極的に街づくりに生かしている点もすばらしい。道路沿いにつくられるクリックスと呼ばれる盛り土&防風林が、動植物の緑の回廊となる上、10年サイクルで伐採し、バイオマス発電の原料にするとのこと。

雨水をいかに地中に吸収させるかの工夫もなかなかと思った。なんでも下水に流せばよいというものではないことがよくわかった。


都市の中心部は午前10時から歩行者天国になるそうだが、京都にとっても参考になりそうな実践に思う。


また、交通のあり方、自転車の位置づけは大変高い。自動車も自転車も歩行者も同等の権利で通ることのできる道路があることや、速度規制が30kmが原則で、徐行でなければならない場所も多いという。


驚くことだらけだが、大変勉強になる講演会だった。