●東大合格までの道のり:悩みの中の中学受験
息子は、中学受験をさせましたので、中学受験用の塾に3年間通わせました。めんどうみ主義をスローガンにしているI学院です。
実は、中学受験をする際には、悩みました。
恥ずかしながら、最初に思い浮かんだのは、気の遠くなるほどの住宅ローン残高でした。
迷っていた時に私の頭を駆け巡ったのは、私立に入れるための塾代、入学後の授業料が家計の負担にならないかということでした。そんな私を、決心させたのは「ゆとり教育」です。
近所の中学生のお子さんの教科書をみせてもらう機会があり、見て驚きました。薄いのです。その上、写真ばかり。少なくとも親の世代の教科書は、これの1.5倍から2倍はあったのではないでしょうか。
そして、当時の和田秀樹さんの言葉が私の背中を押したのです。
「ゆとり教育は、貧乏人と地方いじめだ。」
「お金がない人間、地方に住んで塾がない人間の子供は、中学受験することができない。そして、中学受験して一貫校に進んだ子とそうでない子の差はどんどん開いていく」
衝撃的な言葉でした。
この言葉で「ここは、少し背伸びしても中学受験をしよう!」と、決心したのです。
でも、本当に中学受験は甘くありませんでした。心底大変でした。
ご存じのように中学受験は、「親の受験」と言われます。
大学受験は、ある意味大人の受験ですから、親の役割は少ないのですが、中学受検は、二人三脚で一緒に走らないとなりません。
親のかかわり方次第で、子供の成績の伸びに大きな差が出るのです。
子供と一緒に勉強し、プリントの整理をし、スケジュール管理をし、ちょっとしたマネージメント能力も要求されます。親も相当な覚悟で臨まなければなりません。
毎日がとても大変ですし、こんな風に親子で共同戦線で困難に立ち向かっていると、つい息子が別人格だということを忘れて一体化してしまいます。つまり、母子分離ができにくくなるのです。
母親にとって、息子は本当にかわいいです。だから、子供の成績に、一喜一憂し、冷静でいられなくなってしまう。そして、その結果、どんどん受験にのめりこんで行ってしまったのです。
しかし、その反面、自分のしていることは、子供の自立の芽を摘んでいないのか、どうして、ただ遠くから見守るような肝っ玉母さんになれないのだろうかといつも悩んでいたのです。
「子供は、別人格なのに、自分のエゴが捨てられなくて、本当につらかった。」
いつも右に左に揺れて、私の迷いが子供を惑わせ、かわいそうなことをしたと思います。
でも、子供が大学生になった今、振り返って思います。
そんなに、中学受験でがんばる必要はなかったのだと。
受験という長い道のりの中、大学入学こそが出口戦略であり、中学受験はスタート時点です。6年間の長い道のりで十分逆転可能な戦いなのです。
東大でさえ、トップ集団が見える程度の距離につけていれば十分なのです。
中学受験の渦中にいると知らず知らず偏差値が学校の尺度になってしまい、少しでもわが子を偏差値の高い学校に合格させようと躍起になってしまいます。でも、中学受験の偏差値の10なんて、本当に取るに足りないことなのです。
「お母さん、中学受験ではそんなに頑張らなくても大丈夫なんですよ。」
私は、わが子の受験に日々悩むお母さんにそれを心から伝えてあげたいとしみじみ思うのです。
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