道化の瞳 お疲れさまでした | Open Heart

道化の瞳 お疲れさまでした

・・・先程、ケガもなく無事終わりました。今は帰りの新幹線の中です。

と、昨夕、洋介からメールが来ました。無事に道化の千秋楽を終えたんですね。
お疲れさまでした土下座
そして、素晴らしい舞台を本当にありがとう。


道化の瞳・・・それは切なくて、とってもやさしい物語でした。

1幕の舞台は、現代の里見総合病院。
そこには白血病で入院している少年「健一(屋良さん)」がいます。
少年の家族はただ1人、目の見えない母親(彩吹さん)だけ。話し相手は人形のチャーリーです。
健一は、自分のために一生懸命働いている大好きな母親への想いを込めて、
病院の医師たちをモデルに絵本を描いています。そのタイトルは「道化の瞳」…。

健一を担当するチームの部長、安藤先生(小堺さん)は、優しいお医者様。
医療だけでなく笑いでとユーモアで明るい治療をしようとしています。
そして、お菓子のカールが大好きな鈴木先生(原田さん)、
医者のくせに血をみると卒倒する髙橋先生(佐々木さん)、看護士の二人(美羽さん、桐生さん)、
点滴片手にダンスをするおかしな看護士(洋介)、以上が健一チームのメンバーです。
そんな里見総合病院を厳しく運営しているのが、五十嵐副院長(保坂さん)。
この副院長には、院長の息子である里見先生(小坂さん)も頭が上がりません。

ある日の里見病院。安藤先生の楽しい治療がはじまります。
それは笑う事でナチュラル・キラー細胞を増やし、健一の免疫力を高めようという治療。
歌あり、小話ありの治療のハイライトはナチュラル・キラーマン(以下NKマン)の登場です。
そのNKマンこそ、我らが洋介!!!!
真っ青な全身タイツに身を包み、胸にはクッキリNKの文字が輝く。
♪ディア、ディア、ナチュラルディア♪
カッコイイ!!! ようすけー!!!(とある大興奮笑う
見ていない方はバットマンのマントなしコスチュームが真っ青になった感じをイメージして下さい。
♪ディア、ディア、ナチュラルディア♪
もう、病室は大盛り上がり、医師も健一も全員一緒に踊りだします。
♪戦え、ナチュラル・キラーマン♪
が・・・興奮した健一は貧血で倒れてしまいます。オーNO!!
緊急事態です。そこに、恐ーい五十嵐先生登場!
病室のすみで固まるNKマン・・・こうなると全身青タイツがイタイタしい。。
この辺の洋介と五十嵐先生の間が絶妙で、場内は大爆笑。

翌日、健一の骨髄検査の結果が出ます。結果は余命1カ月・・・。
治療方法をめぐり、五十嵐先生と対立した安藤先生は健一の担当から外されてしまいます。

健一のお母さんの誕生日、病室に飾り付けをして和気あいあいの誕生会です。
またまたNKマンも登場したその楽しい日に、お母さんは五十嵐先生と里見先生に呼ばれ、
健一の病気の再発と余命を知らされます。それを部屋の外で聞いてしまった健一。(><;)

その後、涙をこらえなにげなく振る舞うお母さんと健一の場面で、
もう私は涙がこらえられませんでした。。。(T_T)
お母さんが帰ったあとの病室で、健一は完成した絵本のスケッチブックを破って手紙を書き、
枕の下に隠します。その時突然起こった発作。健一は胸をかきむしり倒れてしまいます。
意識を失っていた健一が目を覚ますと、そこにはタップを踏むチャーリーが・・・
なんとそこは、健一の描いた絵本の世界でした。

2幕
そこは1931年のイギリス。健一の絵本の中の世界です。
靴磨きの元気な少年クーガン(屋良さん)は、心優しく、目の見えない富豪の娘チェリル(彩吹さん)と仲良しで、いつも仕事をもらっています。
クーガンの友人は、道化のグループ、アルバート(小堺さん)、カール(原田さん)、
フラット(佐々木さん)、そして言葉が話せないチャーリー(玉野さん)。
チャーリーは美しく優しいチェリルに恋をしていて、毎日赤い一輪のバラを密かに
チェリルの部屋の窓に投げ込んでいます。

♪さあ、みんな集まってよ。道化のショーのはじまり~♪
この道化のショーはジャグリングあり、タップあり、ダンスありで楽しかったですねー。
舞台と観客が一体となる感じで、ショーを盛り上げていく。
私は3回観ましたが、そのたびにちょっとづつ違ってて、舞台は生モノだとつくづく感じました。

ある日のこと、舞踏会でチェリルに一目惚れした貴族のハリー(小西さん)が、
チェリルの屋敷を訪ねてきますが、目の見えないチェリルは戸惑います。
そこに、クーガンと道化の仲間たちがやってきて、いつも優しいチェリルのためのショーをみせます。ハリーは、チャーリーたちにショーのお金を渡そうとしますが、お礼の気持ちでショーをやったチャーリーはお金を投げ捨て駆けていってしまいます。

この場面も切なかったですねー。すっかりチェリルの彼氏気取りのハリー。
チャーリーはチェリルが好きだけれども、貧しく言葉もしゃべれない自分より、
貴族のハリーのほうがチェリルを幸せにできると分かっている。

舞台が暗転すると、そこは怪しげなショーパブ。
道化の仲間たちが、ハリーに仕事を紹介されたお店です。
そこには、オーナーのローガン(保坂さん)、グリゼルダ(桐生さん)、ベデリア(美羽さん)
そしてダリウス(洋介)がいました。

ここの場面のダンス最高でした。洋介のエロカッコイイのなんの・・・
くるくるカーリーのロングヘアーに金のヘアバンド。濃いメイクも色っぽい。
ああ、もう10回観たい。。。

・・物語に話しを戻しましょう。
そのショーパブに仕事をもらいにきた道化の仲間たちでしたが、
言葉の話せないチャーリーを見たローガンがとんでもない事を言いだします。
昔、チャーリーの母親はローガンに借金をしたまま返さなかったので、
怒ったローガンが赤ん坊だったチャーリーのノドにマキを突っ込んだと・・Oh,my God!!
ショックを受けたチャーリーは店を飛びだしていってしまいます。

いつものようにチェリルの家にバラを投げにきたチャーリーは、ハリーと再会します。
そこで、目の提供者さえいればチェリルの目が治ると聞いたチャーリーは悲しい決心をします。
そう、チェリルのために役に立ちたかったチャーリーは、車に飛び込んで
チェリルに目をあげてしまうのです。
チェリルには絶対に知られないようにという置き手紙を残して。

ダメじゃないか、チャーリー。そんなことをしちゃダメなんだよ。
というクーガンの叫びと共に、舞台は死が近づく健一の病室に戻っていきます。
緊迫する安藤先生たちの声、心電図の急を告げる音───。
ピ───。
亡くなった健一が枕の下に入れていた手紙には、こう書かれていました。
・・・僕が死んだら、僕の目をお母さんにあげてほしい。


こうして思いだして書いていても泣いてしまう。
私は初日、中日、楽日と観たのですが、2幕の終盤は毎回劇場中から鼻をすする音が聞こえていました。
舞台を観てこんなに泣いた事はありません。わかっていても泣ける。
そして、3回共にオールスタンディングオベーションの大喝采。

観て良かったと、心から満足させてくれる「道化の瞳」でした。
中でも小堺さんの味のある演技は魅力的でした。
観るたびに小堺さんが好きになり、劇場からの帰り道には小堺さんが唄う「人の役割」を
口ずさんで帰りました。

おお、スゲー長文。。。読んでくれる人いるかなぁ。。

道化の瞳をご覧になった皆さま、見逃してしまった皆さま、
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