ついキュンとしてしまう方言ブログネタ:ついキュンとしてしまう方言 参加中
広島県民ですから、広島弁ですね。
しかも、子どもたちが話す広島弁。

かわいいよー超絶萌えだよー

「お掃除しとったけん」

萌え~

「食べんってゆっとるじゃろ!」

萌え~


この際、内容なんかどうでもいいんですよ。

なまってる!
ちっさいいきものが、めっちゃなまってる!

っていう事実が、萌えポイントです!

因みに、

「だいすきなんじゃけんね!(ちょいツンデレ気味に)」


とか言われたら鼻血ブー(死語)ですよ。
まずは余談ながら…就職決まりましたよ!というか、2月3日から働き始めています。
一応自分の希望した職種、ちょっと予定より難しくなっちゃってますが、ありがたいお話です。
まだまだ使い物にはなっていない存在ですが、日々精進して1日も早く患者様のお役に立てるよう頑張ります!!



さてさて、今回の作品ですが。
私にしては珍しく、ミステリでもなく話題の新刊でもない。何故読もうと思ったかというとですね、実はその発端はゴスペラーズにあります。

ゴスペラーズのCD『the gospellers works』(←綴り違ったらメンゴ)に収録されている楽曲の中に『うつぼかずら』っていうのが有りまして。その曲が、実に異色でゴスペラーズらしからぬ、何と言うか「和風オカルトファンタジー」的な空気を醸していて、聴くほどに取り込まれてしまったんですよ。で、その曲の歌詞が大変に印象的で、一体誰の手によるものかと調べたところ、小川糸さんだったわけです。

これは読まねば!!という意気込みと、同時に借りた藤野可織さんの作品によるダメージを想定して「癒されたい!!」と先回りして保険かけといたのが『食堂かたつむり』でした。



事実、藤野作品にやられてダメージ受けてたし、慣れない職場に緊張してる日々なので、よいタイミングで読めたと思います。

全体的に本当に丁寧で、食べる、料理する、ということがきちんと描かれていて、食欲をそそる一冊でした。
でも、グルメ本ではないし、単にのほほんとまったりとしているわけではなく、人生の苦味や生々しさもあり、予想外に生きている人間に寄り添った作品だなぁという印象。

田舎の風景は本当にファンタジックなくらい美しいけど、そこにはちゃんと人間が居て。奇跡的なこともるけれど、生々しく時に血の匂いさえしてきそうな場面も。

ネタバレになってはいけないので気を付けてくださいませ。















そう、殊にあのエルメスの解体シーンからの一連の流れは、下手するとホラーにも似たものになるけれど、何故か淡々と何処か哀愁を感じさせる場面になっている。
エルメスとおかん、二人を同時に失い、命あるものを食事できなくなる辺りは癒し系では決してないな、という感じです。
小川糸を甘く見ていた、と実感。

だけれども、そのぶん生々しく肌に寄り添ってきた苦味が、やがて解きほぐされる時の感覚は、安っぽくなくずっしりと響いてきたように思います。

ただひたすらに癒されて、心の上辺だけを流れて行くような物語より、一度ちゃんと肝に落ちてきたお話のほうが、読後に残るものは多いように思います。


私は家族とは不和になったことがないし、倫子ちゃんに感情移入することはあまりなかったけど、おかんには気持ちが寄っていたかな。だから、ふくろう爺の下りは堪らなくキュンときた(笑)

そして、つい先日20年実家にいた愛猫をお空に見送ったばかりだったから、エルメスとの別れには少なからず胸を締め付けられるものがありました。
もちろん、食してはおりませんが(笑)でも、命に真摯に向き合うということを、すごく考えました。



作品全体にわたって、料理にたいする倫子の姿勢が素敵で、料理の苦手な私はちょっと反省。ご飯を作るって、こんなに素晴らしいことだったんだなと、そんなことも知らずに只義務感でやってた。
もっと気持ちを込めて、丁寧に、ちゃんとご飯を作らなくてはいけないなと思いました。
毎日の献立には、健康状態、栄養、好みで頭を悩ませてるけど、食べてくれたことに幸せを感じたり、食べてくれた人が幸せを感じているかまで、果たして考えていたかな、と…


私にできるかどうかより、もっとちゃんとした気持ちで、台所に立ちたいなぁと思わせてくれる一冊でした。
年明け最初の読書感想文は、藤野可織さんです。
前回触れたように、予約待ちをしている間、取り消そうかと迷い続けた作品。


3歳女児の語りということでしたが、実際読んで見ると「かつて3歳だったわたし」の目線といった感じで、思ったほど奇妙ではありませんでしたね。
ただ、常に「あなた」とか「父」「あなたの母」といった呼び方なので、登場人物の個別認識に手こずりました(苦笑)

「わたし」の語り口なくせに、「わたし」自身の表情を感じられないところは不思議かも。表情がないのに爪を噛んだり、或いは「あなた」のコンタクトレンズに関する描写はリアリティーがとてもあり、痛々しくて恐ろしかったです。

全体的に文章はやはりクセがあるけど、巧いなぁと感じさせられますね。ぞわぞわと、肌に迫るような感覚。そういう文章が巧いが、何故か通して無表情無感動な空気感がするのは何故だろう。
藤野さんの狙いなのかしらないけど、巧すぎて却って心からは離れていくような感じがします。

だから、読んで終えて、何も残らない感覚が不思議(笑)


相変わらず、オチがよく解らないお話。
仄めかしてあるから想像はするんだけど、確たるものがなくて「え、これでいいの?」って不安になっちゃう(苦笑)

私みたいに文学オンチな人間には、つらい。

収録されている「しょう子さんが忘れていること」「ちびっこ広場」についてももちろんあの不快感は健在。

しょう子さん~は、言わんとすることは何となく察しがつくが、ひたすら不快(苦笑)
正直面白くもない、びっくりもしない。

ちびっこ広場は、三作の中では一番面白かったけど、「私は育児を優先するし、それが嫌ではない」というスタンスを強調しすぎて何だかバカにしているのかしら、と穿って見てしまう(苦笑)
オチは一番分かりやすくて、不気味で良かったです。

何か、ドラえもんでこんなふぅな構造のあったなーと思い出したりしました。


結局、藤野さんの作品は私には難しい、が、何だか癖になりそうな不快感です(笑)