147.貿易を科学する
最速で貿易事業の達人になる秘訣 -122-
「差」で稼ぐ貿易の法則」 -120- 【副業から起業編】
<貿易ドリル>No.13
(前章までの内容)
この章では、「差」で稼ぐための貿易の
法則を実践的な例を交えながら解説して
います。
(本章では)
今回から、貿易事業に関わるに当たって
便利な貿易ドリル(実務演習)により
実際の貿易業務の内容を実践に即して
解説します。
このドリルの解説の後に、下記の分類に
応じて、具体的な貿易事業の解説を行い
ます。
・業種:業界・商品の違い、商品分類法
・地域:仕入市場及び販売市場の違い
・形態:輸出又は輸入の違い
【貿易ドリル】13回目
関税の計算は、消費税と運賃を含む
価格全体にかかります。
従って、海上運賃・航空運賃に連動
して変化します。
今回はこの関税が生じる製品を輸入する
場合の原価計算に、消費税込みを
加えました。
そして、これまでの計算範囲をまとます。
①三種混合運送:航空便・船便・中間便
②+納期の期間のレートリスクを計算
③+実重量と容積重量を選択して計算
④+関税込みで計算
⑤+消費税込みで計算
各条件をゼロに設定すると、
船便のみ、航空便のみ、中間便のみ、
納期リスクレート無し、容積重量比較計算
無しにすることも可能です。
(例)前回分を再掲載、消費税のところを
最後に、追加しました。
商品梱包後のサイズ
縦:30cm
横:30cm
高さ:30cm
実重量:1.0kg
RATE:125円/ドル
危険率1: 0 (レートリスク率)
危険率2: 0 (レートリスク率)
納期: 30日
*ここでは、レートリスク0にしているので
この納期はレートに反映されません。
空便単価:1000円/kg
空便数:100個 *航空便で輸送する数量
空便経費:20000円 *運賃以外の諸経費
消費税:8.0% *関税を算出するのに必要
関税:3.6%
船便単価:200円/kg
船便数:300個 *船便で輸送する数量
船便経費:60000円 *運賃以外の諸経費
中便単価:600円/kg
中便数:100個 *格安航空便で輸送する量
中便経費:40000円 *運賃以外の諸経費
①まず、航空便での請求重量計算は、
30/100cm x 30/100cm x 30/100cm ÷0.006 = 4.50kg
4.50kg x 1000円 =4500円/個
4500円 x 100個 x 1.08 x 0.036 = 17,496円(関税総額)
②そして、船便での請求重量計算は、
30/100cm x 30/100cm x 30/100cm x 1000 = 27.0kg
27kg x 200円 = 5400円/個
5400円 x 300個 x 1.08 x 0.036 = 62,985円(関税総額)
③中便での請求重量計算は、
30/100cm x 30/100cm x 30/100cm ÷0.006 = 4.50kg
4.50kg x 600円 =2700円/個
2700円 x 100個 x 1.08 x 0.036 = 10,497円(関税総額)
① + ② + ③ = 90,978円(全輸送便にかかる関税合計額)
④諸経費合計:船便時60000円 +
中便時40000円 + 空便時20000円=12万円
① + ② + ③ + ④ = 210,978円
①~④の合計額を500個で割ると、
1個当たりの諸経費単価が算出されます。
210,978円 ÷ 500個 = 421円
これに商品代金40ドル x 125円 = 5,000円
を足すと、5,421円となります。
5,421円 x 1.08 = 5,854円
下記の高精度計算サイトでご確認下さい。
次章に続く。
*関税追加して、消費税を含む計算機能を付加しました。