口遊〜鳴きウサギ〜

口遊〜鳴きウサギ〜

生きる為に 息をするのを忘れていた
わたしのまわりが 息をするには狭すぎる
野々草を摘んで 口遊みなが ゆっくり ゆっくり歩きたい
勝利者とは誰のこと?
居心地の悪いところに居たくはないの



また ブログのタイトルを変えました。
いつもお越しの皆さまなら 鳴きウサギはまた飽きちゃったんだねーって思うでしょう。

タイトルにするのは 気になる言葉や状態です
しばらく そこに留まって調べたいから('-^*)/

 春に読みたい詩集 鍾山即事 漢詩


澗水無聲竹流

竹西花草弄春柔

相對坐終日

一鳥不鳴山更幽

谷川の水は静かに竹の林を縫って流れ
竹林の西側は花や草が柔らかな春の日差しに
戯れている
茅葺きの檐の下に座り込むこと日がな一日
鳥の一声なく山はますます静かになる…

   王 安石 鍾山即事より

芭蕉が

古池や 蛙飛び込む水の音
と 静寂を詠んだ…

季節は少しずれているかもしれないが 王安石は穀雨の時季 丁度今くらいのタイミング。

芭蕉は更に季節を進めたほどか?

いずれも静寂を表している…

王安石が 鳥の一声も無い山の静寂で春の深まりと静まりを表現する
芭蕉は 静寂の中に たった一匹蛙が池に飛び込むことにより ピンと張り詰めたような季節の静寂の薄い膜が破られる…
でもたった今までまるで音はなかったのだ…

はてさて 季節は心にくいまでに 晩春から初夏にかけての扱いづらい 気難しく美しい季節の沈黙を扱った素晴らしい詩句だ。