あと1球が…安藤完封逃す悔しい完投 | 阪神タイガース

あと1球が…安藤完封逃す悔しい完投

 約1カ月ぶりの白星を手にしても、安藤優也投手(31)に笑顔は見られなかった。無理もない。あと1死というところまで広島打線を追い込みながら、最後の最後に、自身3シーズンぶり2度目となる完封を逃した。

 「情けない。完封はあの回だけバリバリ意識しました」。9回。1死からの連打で、一、二塁のピンチを背負った。6番マクレーンは中飛に仕留め、2死。完封も手の届くところまで手繰り寄せたが、続く石原にストレートの四球を与えると、8番赤松に二塁適時内野安打を許し、この日初めて失点した。「今日は野手のみんなによく点を取ってもらった。だからこそ、完封しなきゃいけなかった」。投球内容に納得できず、お立ち台でもぶぜんとした表情のままだった。ただ、打線に勢いを与えたのも、安藤の投球だった。

 初回。広島打線を3者凡退に仕留めると、リズムをつかんだ。3回1死一、三塁のピンチでは、2番石井に3球連続内角攻め。しっかり意識を植え付けると、最後は外角シュートを引っ掛けさせて遊併殺打でピンチをしのいだ。続く4回1死一塁の場面でも、嶋を遊併殺打。落ち着いた投球でスコアボードに0を並べていった。「調子が悪い中、うまく切り抜けたと思う。何とか粘れてよかった」。この粘りが、序盤の4得点につながった。

 前回8日の横浜戦(横浜)では敗戦投手(2敗目)になったものの、相手エース三浦と最後まで投げ合い、8回5安打2失点の内容だった。真弓監督も「ずっといい投球をしていて、点を取れずに勝ち投手にさせてあげられなかった。今日は何とか勝ち投手にできてよかった」と9安打1失点の粘投を見せた右腕をたたえた。「後味は悪い。次こそ、しっかり完封できるように頑張ります」。4万を超すファンを前に、最後は力強い完封宣言でヒーローインタビューを締めた。

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