今朝の地元紙に渡辺一枝さんのお話が掲載 | チベせん日記

今朝の地元紙に渡辺一枝さんのお話が掲載

地元紙河北新報の今朝のコラムに渡辺一枝さんのお話が掲載されています。

河北新報は現在仙台市博物館で開催中の「聖地チベット」展の主催者でもあるのでうがった見方をすればその宣伝とも取れなくもないですが、チベットの文化に対する敬意とジェクンドの地震をチベットのこととして憂慮した内容になっている点は素直に評価できると思います。

でもね、文中で「四部医典(ギュ・シ)」についてふれているけれど、展示してあった医学タンカの解説が“ルン病”とか“ティーパ病”とか書いてあってなんだそれ?!みたいなツッコミどころ満載のデタラメな解説でした(苦笑)

リンク切れると見られなくなるので全文貼っておきます。



作家の渡辺一枝さんは、子どものころから「チベット」とあだ名が付くほどのチベット好きだ。二十数年来、現地の人たちと交流を重ねてきた▼中国・チベット自治区の区都ラサには、かかりつけの医師がいるそうだ。チベットでは仏教思想とかかわり深い独特の伝統医学が、今も暮らしに根づいている。渡辺さんの著書を読むと、その様子が分かる

 ▼「四部医典」は8世紀に編さんされた医学書だ。病院の壁には、それを図解した80幅の仏画の掛け軸が並んでいるという。「金襴緞子(きんらんどんす)で縁取られた大きな絵は、なんだかとっても不思議。きれい。おもしろい」(『わたしのチベット紀行』)▼見てみたかったその一部を目にする機会に恵まれた。仙台市博物館で開催中の「聖地チベット」展で、治療法を樹木で表した図、医師マンダラ図など5枚が展示されている。美しい彩色の細密な描写は、なるほど不思議で興味深い

 ▼平均標高4000mを超える厳しい風土の中、独自の仏教を基盤に深い信仰に培われた文化。受け継ぎ、自然と調和して生きる人々の暮らしに思いをはせた▼それにつけても気掛かりなのは、中国青海省地震の被災地のことだ。チベット高原の一角を襲った大地震から間もなく1カ月。上海万博に押しやられてか、様子が知れないのがもどかしい。


2010年05月12日水曜日【河北春秋