就活とオワハラ | 3つのエス~ヒューマンスキルとメンタルヘルスを考える~

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メンタルヘルスやヒューマンスキルを中心に自分のやりたいこと思い、考えなどを徒然なるままに書いていきます。

※長文になってしましました


就活シーンにおいてオワハラ(就活終われハラスメント)が問題になっているようです。

選考期間が短くなったり、学生側の売手市場という理由で学生さんの入社を確定させたいのでしょうね。

入社誓約書には法的拘束力はないようですが、学生さんにとっては悩むところだと思います。


週刊エコノミストの記事によるとオワハラには4つのパターンがあるとのこと。


・「就活を終えると約束しなければ内定はださない」

・就活終了を目に見える形にすることを求め他者内定辞退などを要求する

・選考頻度を必要以上に多くし、他者選考参加を阻害する

・学生との先輩・後輩関係を利用し、内定承諾、就活終了を強要


昔もあったような気がしますが、当事者は選択を迷うところです。

視点を拡げて考えてみると企業だけが問題ではないと思います。

学生さんから見れば、第一志望の企業に入社したいが確実でなければ、第二志望、第三志望の企業の内定を確保しておきたいというのは仕方がないところです。
(言い方は悪いかもしれませんが、受験の時の滑り止め感覚)

企業からみれば、第二志望、第三志望であっても最終的には入社してもらい、採用予定数を確保したいという思いです。

(まれに辞退者予測が外れて予定数より採用が多いケースもあるようですが)

大学から見れば、就職内定率(数)という実績もあるでしょうし、学生さんの内定辞退の方法によっては企業の印象が悪くなり、来年以降の就活の懸念があると思います。


何だか「三すくみ」の状態です。

どこからどう改善していくか難しいところです。みんな何とかしたいと思いつつ、先に動く(改善する)と損してしまうという状況のようです。


個人的な印象ですが、企業が求める人材像が似ており、ある学生さんは多くの企業が入社を望む傾向があるのかなあと感じます。こういう学生さんは内定だらけで一番オワハラされそうです。

その反面、なかなか内定がでない学生さんもいるという話も聞きます。内定が出ない学生さんは決して能力がないわけではないと思います。

学生と社会人では環境、考え方が違うことが多いので入社後に大きく成長する人もいます。

実際、企業で新人の人材育成に関わっていた時に数か月~1年で大きく変わった新人を多く見てきました(採用から見ていたわけではないので元から資質を持っていたのかもしれませんが)


「先に動く(改善)」として最近は大学が取り組んでいる「リベラルアーツ」が話題ですね。

大学が専門の勉強だけでなく人間力を刺激するカリキュラムを実践することは学生さんの隠れた能力(社会人になってから使う能力?)を早めに顕在化できそうで面白い取り組みかと思います。

今年はある大学の学生さんの授業を見せていただく機会があったのですが、我々が会社に入ってから初めて経験した研修のような内容を授業として実施されていました。


来年の就活はどうなるのでしょうか?

9月に入ると3年生が来年の就活に向けて準備が始まりそうです。

(もう始まっているのですかね?)


書いていて思い出しましたが、私自身はバブル末期でした。

未だに思い出すのは最初に入社した会社は懐が大きかったなあということです。

実はその会社は第一志望ではなく、別の業界の会社が第一志望でした。

私はどこでも「御社第一志望です」というのが嫌で(このセリフある程度社交辞令というか決まり文句ですが)履歴書を提出の際に「第一志望は別の会社です」と言いました(笑)

すると担当者の方は「じゃあ、第一志望になったらまた来てください」と今でいうエントリーシートを渡してくれました。

結果第一志望の会社は最終面接で不採用だったため改めて「第一志望の会社とはご縁が無かったので、御社を第一志望として選考を受けさせてください」と申し込みました。

結果採用していただき、入社できました。

そういえば、当時結構内定をいっぱいもらっている人もいましたが私はその会社1社だけでした。

そんな思い出がある就活でした。


閑話休題


就活におけるオワハラですが、週刊エコノミストの記事にはオワハラするきぎょうとしない企業は企業風土が全く違うのではないかとのこと。

オワハラする企業はとりあえず大量に入社させてふるいにかけるのではないかという見解が書かれてました。確かにそういう企業もあるかもしれませんし、本当に人を確保したいがためにやっている企業もあるかもしれません。実際に入社しないと真偽はわからないのですが、学生さんには納得できる就活をしていただきたいですね。


確かに新卒採用は大事ですが、最近は転職市場や独立起業も盛んですので、考え方を変えれば就活はワンチャンスだと思わなくてもいいのかもしれません。これはもう就活から離れてしまったから言えることなのかもしれないんですが(汗)