教えたくなるお店 | 寅゛衛門のポッケ

寅゛衛門のポッケ

赤塚元気と愉快な仲間達からの手紙です

この前先輩とごはん食べてて

「元気!ここイイ店だろー!」
「はい!凄いイイすね!」

「こういういい店に来ると、あ!今度あの人連れてこよ!ってすぐに誰かの顔を思い出すだろ?」
「はい!思い浮かべますね」

「だろ!それが愛だわな  ガハハ」
「そうっすねー^_^」

なんて会話をしてて
確かにそれが愛だなーなんて思ってました


だいぶ昔、汁べゑのお父さんとお話しさせてもらった時

それは、渋谷タワーレコードのちょっと先の凄いわからないビルの裏側に汁べゑをオープンされたちょっと後の事でした

汁べゑのお父さんはこんなふうに言ってました

「このお店の場所わかりづらかっただろ?
どうしてこの場所にしたかわかるかい?

それはな
どこだろう?と思いながら建物を探して
建物はこれかな?と思っても
店らしきものはなく看板もない

1階のはずだけど・・・無い
このビルのはずだけど・・・無い

迷ったあげく
怪しいビルを一応奥まで進む
すると小さ〜く何かかいてある

それに従って進むと
ビルの裏に抜けて外に出ちゃう
山手線が走るの横目に見ながら
恐る恐る進んでみると

なんと小さな入り口があって
入ってみると

こんなところに!!てなるだろ
その瞬間

「あの子連れてきて教えてあげたい!」

って大事な人を頭に思い浮かべちゃうわけだ

まだ席にもついてないのに
何も食べてないのに

もう誰かを連れてきて教えたい!
って気持ちになっちゃうんだ」


と話されてました

その話に感動しました


その影響をバリバリ受けて
うちの渋谷パンチョスは
ちっちゃい看板も何もなく

入口の扉の前にも
敢えて怪しい黒いカーテンをつけて
わからなくしました

おかげさまでオープン当初は
「わからない」というクレームをたくさんもらいました

今でもビルの横や裏の方をさまよってしまっているお客様に遭遇して
面白い気持ちになり
自慢げに「パンチョスですか?パンチョスならこの熟女クラブのところですよ」と案内する


汁べゑほど究極のわからないお店は勇気が無いですが

お父さんがいつも言われてた“色気”って大事にしたいなって思います


いいお店を見つけたら
大事な人を連れて行きたくなる


お店の場所だけでなく

料理でも
ドリンクでも

サービスでも
人間力でも

大事な人の顔を思い浮かべてしまうような
ものを提供していきたいね




それを考える為には
考える側がまずワクワクしてないとね

ちょっとの工夫
色っぽい仕掛け


僕らの仕事は
とってもクリエイティブである